
in situ 用のRNA probe作製についての質問です。
現在行っているprobe作製の手順ですが、
(1)SP6およびT7の配列を組み込んだPCR primerを使って、目的の配列とpolymeraseの配列を含んだPCR産物を得ます。
(2)このPCR産物をin vitro transcriptionのtempleteとして用い、RNAを合成します。
(3)RNA columnにより精製し、最後にgel上でバンドの確認をします。
この最後のgel上での確認の際、バンドが2本見えます。1本は目的のサイズです。スメアではないのでRNAが分解したものではないと思います。
DNAのコンタミかと考え、in vitro transcriptionの試薬を新しくし、再試行しましたが、同じ結果となりました。
どのようにしたらこの問題を解消できるのでしょうか。
in vitro transcriptionの前にgel extractionによりPCR産物は精製しているので、全く異なる配列のRNA産物ではないと思うのですが、このままin situに使えますか?
もし、シグナルが得られても結果に自信が持てない気もしますが。。
よろしくお願いします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
>PCR産物を各制限酵素で処理すればよいでしょうか。
末端に適当な制限酵素認識配列があればそれが簡単ですね。
T4 DNA polymeraseでbluntingするという手もあります。
予想外のバンドのサイズは、本来よりも大きいのでしょうか小さいのでしょうか。小さい場合、単純にRNA合成が途中で止まっているだけかもしれません。
鋳型のコンタミかどうかは、なににせよ合成産物なのかは、泳動後、メンブレンにブロットしてラベルの検出法に従って検出してみればわかるでしょう。
RNA polでの合成は、特に化学修飾のラベルがついた基質では、なかなか完全長の産物は出来ないものですし、泳動で見るとへんな結果になることもありがちです。それでも、実用上は問題のないことも多いです。
>もし、シグナルが得られても結果に自信が持てない気もしますが。。
私は、出来たプローブでNorthern blotをやってみて、目的のRNAが検出でき、それ以外は検出されないかどうか確かめます。
同じ遺伝子でも鋳型に選ぶ場所によって、うまくいったりいかなかったりしますし、Negative controlのsense probe中にantisenseが出来ていたりすることがあるので、事前にちゃんとworkするか調べておくのは、電気泳動でサイズを見るより役に立ちます。
>末端に適当な制限酵素認識配列があればそれが簡単ですね。
>T4 DNA polymeraseでbluntingするという手もあります。
primerに余分な配列は付けていないので、T4 polymeraseを使ってみます。
バンドのサイズは本来よりも大きいものが1本ありますので、前回教えて頂いたRNAの離脱の不具合の可能性があります。
不安要素を取り除くべく、agarose gel以外の確認も行ってみます。
たくさんのアドバイスありがとうございます。
No.1
- 回答日時:
電気泳動は変性条件でしょうか。
一本鎖RNAを未変性ゲルで流すと、二次構造をとるため、しばしば移動度が多様になりシングルバンドになりません。Northernのときのようにformaldehyde agarose gelでチェックしてみたらどうでしょうか。
また、RNA polymeraseの鋳型の合成終了側の末端は平滑か5'突出にすべきだといわれています。3'突出にするとそこでRNA polymeraseの離脱、合成の終結がおこらず、鋳型を反対鎖に乗り換えて逆向きにさらに伸長が進み、自己相補鎖をなすRNAが合成されることがあるためです。
PCR産物を鋳型にしているので、ひょっとすると一塩基の3'突出になっていて、そういうことが起こっているかもしれません(確実にそう言われているのは制限酵素で切った3'突出端の場合であって、一塩基の突出でもこういうことが起こるのかどうかは不確かですが)。
ご回答ありがとうございます。
電気泳動は変性条件です。
agarose gelはMOPS、formaldehyde、milliQから作製し、gelにアプライするRNA sampleはMOPS、formaldehyde、formalinとmixし、55℃で10min熱処理しています。
2つめの鋳型DNAの末端の平滑化および5'突出化は、今まで知らなかったので一度トライしてみたいと思います。
PCR産物を各制限酵素で処理すればよいでしょうか。
大変ご参考になるご意見ありがとうございました。
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