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DNAの傷をさまざまな形で修復する機構があることを勉強しましたが、それらの過程で働く蛋白質はどうやってDNAに傷があることを認識するのでしょうか?

 ヌクレオチド除去修復においてXPC-HR23Bは損傷そのものではなくそれによって誘起されるDNA構造の歪みを認識して結合する、その後損傷塩基を確認してから部位の切除をしている、という平成十二年の研究結果を見つけたのですが、その中でもXPC-HR23Bをリクルートする最初の認識因子があるかもしれないというような記述をしてありました。そういった多段階の認識をするメリットは何なのでしょうか?そもそも、歪みを認識するというのがいまいちぴんときません。
 また、ミスマッチ修復においては、もともとあった鎖を切り取るか間違った方の鎖を切り取るか、可能性が半々のように思えるのですがそれが起こらないのはなぜですか?細菌では複製直後に、あるはずのメチル基がまだついていない方を新しい鎖と認識しているというようなことが書いてありましたが人でもそうなのでしょうか?

使っている教科書はカープの分子細胞生物学で、いろいろなサイトを廻ってもよくわからなかったので質問しました。長くなってしまった上内容が散漫としていて申し訳ありませんが宜しくお願いします。

A 回答 (4件)

#3です。


>真核生物ではミスマッチがあった場合、古い方の鎖を見分けてその配列にあわせるというような機構はまだ見つかっていないと思いますが、

「細胞の分子生物学」にちゃんと出ていました。
細菌のミスマッチ修復酵素に対応するものは、真核生物では、新しく合成された側のDNAに存在するnick(切れ目)で修正すべき側を見分けているそうです(つまり複製直後のDNA鎖は、岡崎フラグメントのような断片だから)。2000 年のNatureからの図が示されていましたので、ごく最近の知見のようです。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。現在進行形で研究が進められている分野なのですね。Essential細胞生物学二版にもニックについての記述があったのですが複製直後になぜ切れ目があるのかがわかりませんでした。つなぐまでにタイムラグがあるんですね。
ありがとうございました。

お礼日時:2006/01/17 22:32

ミスマッチの多くはDNA複製時のエラーによって起こりますが、これはDNA polymerase自体がもつexonuclease活性(校正活性)によってかなり低減されます。

しかし、それだけでは、自然変異率の低さは説明しきれません。真核生物ではミスマッチがあった場合、古い方の鎖を見分けてその配列にあわせるというような機構はまだ見つかっていないと思いますが、自然変異率の低さはそういう機構の存在を示唆します。

>また、ミスマッチ修復においては、もともとあった鎖を切り取るか間違った方の鎖を切り取るか、可能性が半々のように思えるのですがそれが起こらないのはなぜですか?

ミスマッチ修復をどちら側の配列にするかの可能性が半々という場合もあります。
染色体交叉のときに、部分的にヘテロ二重鎖(一方の染色体由来の片側鎖ともう一方の染色体由来の片側鎖からなる二重鎖)ができて、そこにミスマッチを生じることがあります。この場合、どちらの配列に修正するかはランダムです。これによって、ときにメンデル遺伝で予想される遺伝子の分離比をゆがむことがあります(遺伝子転換)。
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http://www.riken.jp/r-world/research/lab/wako/ph …

一部メリットの話は上に。損傷があろうとなかろうとソコに結合するからなんでしょう。

>あるはずのメチル基がまだついていない方を新しい鎖と認識しているというようなことが書いてありましたが人でもそうなのでしょうか?

イエス。しかしヒトでは詳細は真偽を含め不明。みなさん研究中。
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この回答へのお礼

御礼が遅くなり申し訳ありませんでした。参考URLも大変助かりました。ありがとうございました。

お礼日時:2006/01/17 22:29

>多段階の認識をするメリットは何なのでしょうか?


>そもそも、歪みを認識するというのがいまいちぴんときません。

メリットというか、ミスマッチ部位は二本差のDNAが対合することができないため立体構造がゆがみ、そのゆがみを認識するわけです。

>細菌では複製直後に、あるはずのメチル基がまだついていない方を新しい鎖と認識しているというようなことが書いてありましたが人でもそうなのでしょうか?

ヒトは違いますね。
哺乳類も含めて真核生物では(例外の生物も多数ありますが)、DNAメチル化は遺伝子の転写制御に非常に重要な役割を持っています。(「DNAメチル化」や「エピジェネティック」で検索すれば
相当多数解説が出てくると思います)
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この回答へのお礼

御礼が遅くなり申し訳ありませんでした。サイトはだいぶ廻ったのですが研究が今進められている分野であるためかページによりだいぶ記述が異なっていましたのでこちらに質問させていただきました。

さっそくのお返事ありがとうございました。

お礼日時:2006/01/17 22:27

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