
お世話になります。
ある参考書の変圧器の原理の説明について、
「二次側解放の状態で一次側に電圧を加えると、鉄心には磁束(共通磁界)が発生する。この磁束を発生するためには、励磁電流が一次側のコイルを流さなければならないが、理想変圧器は磁気抵抗が0なので励磁電流は必要ない」という記載があります。
この説明では、理想変圧器では励磁電流が流れない・・・磁束は発生しない・・・二次側電圧は発生しない?ということになってしまうのではないでしょうか。それともあくまで理想なので、励磁電流は流れないが、磁束は生じるという仮定のもと二次側電圧が発生するのでしょうか。
また、変圧器の構造には大きく内鉄形と外鉄形があります。内鉄形は磁路が1つで巻線が2個ありますので、一次巻線と二次巻線の状態(構造)はわかりやすいですが、外鉄形については、鉄心が2つで巻線が1つしかなく一次巻線と二次巻線の状態(構造)がよくわかりません。変圧器ですので当然両方の巻線を持っているのは確かなのでしょうが、どのような構造になっているのでしょうか。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
#4のお礼欄に関連して
「磁気抵抗が0であれば、電圧が印加されるだけで磁束が誘導されるのでしょうか。・・・電圧が印加され電流が流れることで磁束が誘導されるという認識でしたが、現実はそうだが、理想では励磁電流は必要無いと言うことですか。」
電圧があれば、それに相当するだけの磁束があります。
若干余談気味
電気回路(だけじゃないかもしれませんが)
電圧が印加されて→電流が流れて→磁束ができる、
と順番だって考えるよりも、
電圧があれば、それに対応する磁束、電流がある(どれかが先にあって、というものではなくて、ある関係(e=dψ/dt, I=ψ/L)を満足するように同時に存在する)
と考える方が良いかと思います。
というのは、回路の外側の条件で、電圧や電流、磁束がどういう具合に決まる(制限される)か、というのが変わるるので。
たとえば、
コイルに交流電圧源を繋ぐ場合には、
電源に一致するよう電圧がきまる、電圧に相当するように磁束(の時間微分)が決まる、磁束に相当するように電流が決まる、
という具合に決まってゆきますし、
コイルに交流電流源を繋ぐと、
電源電流に一致するように電流が決まる(制限される)、電流に相当するように磁束が決まる、磁束(の時間微分)に相当するように電圧が決まる、
という具合に決まってゆきます。
あまり系統立てすぎるのも良くないのですね。
ところで、回答にあります、
「コイルに交流電圧源を繋ぐ場合には、電源に一致するよう電圧がきまる、電圧に相当するように磁束(の時間微分)が決まる、磁束に相当するように電流が決まる」
の最後の電流とは、電源側の電流ということでしょうか?
また、最後の
「コイルに交流電流源を繋ぐと、電源電流に一致するように電流が決まる(制限される)、電流に相当するように磁束が決まる、磁束(の時間微分)に相当するように電圧が決まる」
についてですが、この場合は、二次側の負荷に応じて、一次側の電圧が変化することになり、一次側の電流は常に一定ということですか?
No.6
- 回答日時:
#5後半、コイルに交流電圧源、電流源を繋ぐときの解釈は、(変圧器ではなくて)単独のコイルを想定しています。
(変圧器でも同様の解釈ができますが、二次回路の影響を考える必要が出て、話が少し複雑になるので。)
No.4
- 回答日時:
若干コメント
#1お礼欄の「変圧器の原理で、二次巻線に負荷をつなぐと、二次電流が流れ、この電流が作る磁束を打ち消すように一次電流が流れる」に関して
「・・一次電流が『流れる』」の「流れる」は、「それまで流れていなかった電流が流れる」という意味合いではなくて「流れている電流の大きさが(磁束変化を打ち消すように)変化する」という意味合いかと思います。
理想変圧器内部の磁束
もちろん共通の磁束(主磁束)はあります。が、理想変圧器だと
・漏れ磁束や巻き線抵抗がなく電圧と主磁束(正しくは鎖交磁束かな)が完全に1:1に対応する。(電圧が**Vとした時点で、暗黙(無意識?)のうちに電圧に対応するだけの磁束を規定している)
・磁気回路の磁気抵抗が0(励磁電流0で任意の磁束ができる)で電流と磁束が無関係
なので、磁束を意識する必要がまったくありません。
上段の部分はまさしくその通りです。
理想変圧器について
・ということは、二次側がどうなっても一次電圧と主磁束が完全対応しているので、変化しないということね。
・については、磁気抵抗が0であれば、電圧が印加されるだけで磁束が誘導されるのでしょうか。・・・電圧が印加され電流が流れることで磁束が誘導されるという認識でしたが、現実はそうだが、理想では励磁電流は必要無いと言うことですか。

No.2
- 回答日時:
追加質問については貴方の認識で概ねいいと思いますが、励磁電流はほとんど無効電流で、負荷電流とは位相が異なります。
変圧器の等価回路(含理想変圧器)というのが教科書に出ていると思いますが、抵抗やリアクトルが理想変圧器の一次側と二次側に描いてあります。ということは、その抵抗やリアクトイル分を除いたものが理想変圧器だということですから、変圧器だと思わず、V1I1=V2I2という働きをするブラックボックスでいいのです。コイルも鉄心もインピーダンスも損失も忘れてください。
なるほど!
ということは、一次電流=励磁電流+二次電流による磁束を打ち消す一次電流というのは正確ではないのですね。
しかし、理想変圧器であれば共通磁束も発生しないことになってしまうのでしょうか。

No.1
- 回答日時:
理想変圧器は貴方の書かれた後の説明の通りです。
単純に言えば励磁電流とか損失をすべて無視して、一次側のVAと二次側のVAが常に同じと考えます。理論的な扱いを容易にするためのあくまでも仮想のことです。外鉄形の変圧器は一次コイルを捲いた同じ位置に絶縁物を介して二次コイルを捲きます。一次と二次はどちらを先に捲いても原理的には同じです。
早速のご回答ありがとうございます。
理想はあくまで理想なんですね。
外鉄形の変圧器については、同じ所に一次コイルと二次コイルを巻くと言うことは、その鉄心では自己誘導しながら相互誘導をしているというなんとも複雑な現象をしているのですね。
また、別の質問で恐縮ですが、
変圧器の原理で、二次巻線に負荷をつなぐと、二次電流が流れ、この電流が作る磁束を打ち消すように一次電流が流れるという説明があるのですが、ここで言う一次電流は厳密には「励磁電流+二次電流による磁束を打ち消すための磁束を発生するための一次側に流れる電流」ということであるが、励磁電流は無視できるほど小さい(又は0)ということで考えるので、一次電流が作る磁束と二次電流が作る磁束が打ち消しあうという仮定にしているのでしょうか。
厳密には、二次電流の作る磁束を打ち消すのは、一次電流から励磁電流を引いた電流が作る磁束ということでしょうか。理想と現実は混じっておりすみません。
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