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三角形の数学的重心というのは、

△ABCの3頂点のベクトルをa↑,b↑,c↑と表したときの、
p↑=(1/3)a↑+(1/3)b↑+(1/3)c↑

のことで、いわば、3点の位置平均です。

それに対して、三角形の物理的重心は、内部が詰まった三角形の薄い板があったとして、それをバランスよくささえることができる点のことです。

それらはなぜ一致するのですか?

できれば、数式での数学的説明と、直感的な物理的説明の両側面からお願い申し上げます。

gooドクター

A 回答 (3件)

ddgdddddddさん、こんにちは。



ご質問は、

> △ABCの3頂点のベクトルをa↑,b↑,c↑と表したときの、
> p↑=(1/3)a↑+(1/3)b↑+(1/3)c↑
> のことで、いわば、3点の位置平均です。
…(1)

> それに対して、三角形の物理的重心は、内部が詰まった三角形の薄い板があったとして、> それをバランスよくささえることができる点のことです。
…(2)

の二つがなぜ一致するのかということですよね。


[物理的考察]
重心とは元々物理の概念なので、物理の問題として(1),(2)の二つの状況を比較します。

(1)のほうは位置平均なので、枠だけで質量のない三角形の頂点に同じ質量mを一つずつ合計3つおいたときの重心になりますね。…(1')

(2)のほうは、ご質問にあるように、内部の詰まった三角形の板の重心です。…(2')

これが一致することは次のように理解できます。

まず、重心は点ですが、板の重心を考えるときに、その板を、立てた別の板(塀のようなもの)の上においてバランスをとることを考えると、重心がその塀の上にきたときにちょうどバランスがとれますね。逆にバランスがとれたときには、塀の上に重心があります。塀の上においてバランスをとることによって、重心を含む直線が一つ引けます。

これを角度を変えてもう一回行えば、二つの直線が板の上に引けて、その交点として重心が求まります。

いま三角形ABCの頂点Aが、塀の上にあるようにして、バランスをとることを考えます。

(1')の場合、明らかに頂点Bと頂点Cが塀から等距離にあるときにバランスがとれます。

(2')の場合も同様です。なぜなら、三角形を塀と平行に無数の細長い短冊に分割して考えると、頂点Bと頂点Cが等距離にあるとき、塀から等距離にある両側の二つの細長い短冊の長さはいつも等しくなり、その対ごとにバランスがとれていますので、全体でもバランスがとれていることになります。…(3)

従って、(1'),(2')とも同じ置き方で塀の上でバランスがとれます。

次に頂点Bを通るように塀の上においても同様なので、結局、(1'),(2')とも重心の位置が一致することがわかります。

このようなことが「なぜ」おきるのかは、もっぱら(3)がその理由です。塀の両側の三角形を比較すると、塀の位置を底辺として、高さが等しくなります。底辺が共通なら、高ささえ等しければ、底辺からの距離が等しい切り口の長さは等しくなります。


[数式での説明]
さて、これを数式で説明すると、(1'),(2')の二つの場合とも、BCの中点をM、CAの中点をNとすると、線分AMと線分BNの交点が重心Gということなので、

 AG↑//AM↑= (AB↑+AC↑)/2
 BG↑//BN↑= (BC↑+BA↑)/2

(//は平行の意味)故に 0<t<1, 0<s<1 として、

 AG↑ = t AM↑= t (AB↑+AC↑)/2 … (4)
 BG↑ = s BN↑= s (BC↑+BA↑)/2 = s (AC↑-2AB↑)/2 … (5)

(5)より、
 AG↑ = AB↑+BG↑ = AB↑ + s (AC↑-2AB↑)/2 = s/2 AC↑ + (1-s) AB↑

これが(4)に一致するので、
 1-s = t/2
 s/2=t/2
故に、s=t=2/3
故に、AG↑ = (AB↑+AC↑)/3 … (6)

原点をOとして、OA↑=a↑、OB↑=b↑、OC↑=c↑ 、OG↑=g↑ と表すと、(6)は、
 g↑-a↑ = [ (b↑-a↑) + (c↑-a↑) ]/3 = [ b↑+c↑-2a↑]/3
 g↑= [ b↑+c↑+a↑]/3

と求まります。


[別解]
内部が詰まった三角形の重心を、積分で求めることもできます。
これは、大学生の予備知識が必要ですので、もし高校生の場合には以下は参考と考えてください。

AB上の点をQとすると、0<t<1 を用いて、
 OQ↑= ta↑+(1-t)b↑
と書け、QとCの間にある点をPとすると、0<s<1を用いて、
 OP↑=s OQ↑ + (1-s)c↑ = s [ta↑+(1-t)b↑] + (1-s)c↑ (≡ p↑とおく)…(7)

と書けます。点Pは三角形の内部の点であり、また内部の点はすべてこの形に書けます。

tを固定し、sをΔsだけ変化させたときに、(7)より、p↑は、
 Δp_s↑ = Δs [ta↑+(1-t)b↑- c↑]
だけ変化し、逆にsを固定し、tをΔtだけ変化させたときに、p↑は、
 Δp_t↑ = s Δt[a↑-b↑]
だけ変化します。

Δp_s↑ とΔp_t↑ を二辺とする微小な平行四辺形の面積は、

 ΔS = |Δp_s↑×Δp_t↑| = |Δs [ta↑+(1-t)b↑-c↑]×s Δt[a↑-b↑]|
   = sΔsΔt | [ta↑+(1-t)b↑-c↑]×[a↑-b↑]|
   = sΔsΔt | -ta↑×b↑ +(1-t)b↑×a↑ - c↑×a↑ + c↑×b↑|
   = sΔsΔt | b↑×a↑ + a↑×c↑ + c↑×b↑|
   = sΔsΔt | a↑×b↑ + b↑×c↑ + c↑×a↑|

ところで | a↑×b↑ + b↑×c↑ + c↑×a↑| は、三角形ABCの面積Sの2倍になっています(なぜなら、S = |AB↑×AC↑|/2 = |(b↑-a↑)×(c↑-a↑)|/2 = |a↑×b↑+b↑×c↑+c↑×a↑| /2 だから)ので、

 ΔS = sΔsΔt 2S …(8)

となります。実際、(8)より、

 ∫dS = ∫_0^1 sds ∫_0^1 dt 2S = S

となります。

さて、三角形の板の重心は、(7)と(8)より、

 g↑ = ∫p↑dS/S = ∫∫{s [ta↑+(1-t)b↑] + (1-s)c↑} 2 s ds dt

この積分を 0<t<1, 0<s<1 の範囲で実行すると、

 g↑ = 2 ∫s^2 ds・∫tdt ・a↑
    + 2∫(1-t)dt・∫s^2 ds・b↑
    + 2∫(1-s)sds ・∫dt・c↑
   = ( b↑+c↑+a↑)/3

と求まります。

(別解終わり)
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 こういう事に対する気の持ち方についてだけ述べます。



 #1さんが仰っているように、重心とはもともと物理での話です。なのでもともと、中身の詰まった三角形を相手にしていたわけですが、重心を計算しようとすると、数学を使用します。その時「三角形の厚みや密度が一様」だとすると、三角形の枠だけ相手にすれば良い事がわかります。
 何故なら「三角形の厚みや密度が一様」ならば、重心に対して必要な三角形の情報は、その形だけのはずです。そのような場合、枠の情報だけから重心を計算できなければ、逆に変です。
 以上は、#1,#2さんが詳細に述べられた事を、非常に大雑把に言い直しているだけです。
 現実にはいつも「三角形の厚みや密度が一様」とは限らないので、汎用性を考えると、#1さんの別解になってしまいます。
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この回答へのお礼

みなさまの詳しい説明に感謝します。

お礼日時:2007/11/01 22:05

直感的な方だけ。



数学的重心は位置平均ですから、BCの中点と点Aを結んだ直線上にあるはずで、また、ACの中点と点Bを結んだ直線上にあるはずなので、それらの直線の交点が数学的重心となるはずです。
一方、BCの中点と点Aを結んだ直線で三角形を支えると釣り合い(この直線で分けられた二つの三角形をこの直線に平行で等距離にある直線で切った切片は等しいから)、ACの中点と点Bを結んだ直線で支えても釣り合うので、それらの直線の交点が物理的重心となるはずです。
従って、三角形の場合、数学的重心と物理的重心は一致します。
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