私にはなぜか、小学生くらいの時から
「もしも自分が拷問される立場に立ったとしたら、私の人間性はどうなってしまうのだろう。果たしてどの程度まで正気を保っていられるのだろう」
などと考えて、とめどもなく恐怖におののくという妙な発想が根付いているのですが、実際みなさまはどう思われますか?
昔、とある高僧が、寺に侍が踏み込んできて「この寺を焼き払う」とかの脅しを掛けて、さらに「お前が片方の眼を差し出すなら見逃そう」と条件を出したところ、高僧は顔色ひとつ変えずにみずからの片目をえぐり出して差し出し、侍は度肝を抜かされたとかの話を聞いたことがあるのですが、ほんとにこういうことはありえるのだろうか?と思ったりします。
病気で断末魔の苦しみのさなかにあってもなお、他者への思いやりを示した人の話とか、戦場での死を賭した美談とか・・・こういった類の話は確かに励みになります。が、こういう話が稀有で、美談として語りつがれている事自体、苦痛がその人の人間性を破壊し尽くしてしまう事例の多さを物語っている事の証である、とも言えそうではあります。
どんなにまれなものでも、一種の「悟り」の状態に達した精神にとって、もはや肉体的な苦しみは小さなものになってしまうのでしょうか?解剖学的に言って、肉体的苦痛から精神が切り離されてなんらの影響も受けないという状態など、はたしてあり得るのでしょうか?
どう思われますか?
No.11ベストアンサー
- 回答日時:
#5、#9です。
恐怖ということで、私たちの話題がそれていますが、一つ言い忘れていた事があります.
恐怖という物がFEARだと書きました. それを心理的に変化させるとも書きました.
もう一つあるんですね. 大切な事が、これは、この恐怖という物を感じる事で、体内からアドレナリンという物質が血液の中に注入されます. そこが問題なんですね.
訓練の中で、このアドレナリンをどのように使うのかということが、です. なぜ、ってなりますよね.
このアドレナリン、武道/格闘技を教える者にとっては大変、一番かもしれませんね、大切な物質なんです.
これは、腎臓のところにある器官から無意識に出る物質で、これが血圧を上げたり、汗(冷や汗)を出したり、気持ち悪くなったり、震えたり、下手をすると、一歩も動けなくなったり、体自身が動けなくなったり、何も考えられなくなるという症候の原因になる物なんですね.
だから、初めてのお見合い、初めてステージに出る時など、がたがた震え、冷や汗が出て、心臓がどきどきするの言う、この症状が出ます. じゃ、武道家にはまずいじゃないかといえますよね.
じゃ、無いんです。その反面、という事で、 スピード、筋力、そして、ここのもともとの質問のトピックである痛みを感じなくなるという長所があるのです.
あれ!考えてみると一種の麻薬みたいじゃないか、といっているかもしれませんね. 動物が体内でつくる麻薬なんですね.
無意識に出てくるんだったら、症状がおこっても仕方ないじゃないかとなりますね. でも、武道家としては、無意識に起ってもらっては困るんです. 分かりますよね.
それで、この分泌をコントロールする訓練をするわけです.
まず、抑制ですね.だって、何も考えられなく、がたがた震え、体が動かなくなっちゃ護身術もあったもんじゃないです. そうでしょ?
いちばん簡単なのは、深呼吸なんです、みんなの知っている. だから、こういう症状(このアドレナリンの事を知らなくても)には、だれもが、「ビビッテちゃダメだよ、ほら、深呼吸して!」っていうでしょ?
深呼吸をする事によって、このアドレナリンの分泌を減らす事が出来るのです. なあんだ、簡単じゃん.って、片付けられないのが、辛いところなんです.
だから、これを知らない人は、誰かに言ってもらわなくてはならない。 恐怖感から抜け出すには、自分で字自分に「言ってもらわなくては」なら無いんですね.
それで、前にも書いた、恐怖に対しての自覚という事が必要となってくるのです. 自覚する事によって、「しまった、アドレナリンが分泌し始めてる!」という事になり、深呼吸もその自覚が無意識に始める事が出来るという事になるのです.(ねっ、土台作りの基本訓練って、必要だって分かるでしょう?)
もっとも、ここで、NHKのラジオ体操の深呼吸をやるんじゃないですよ。ただ、息を腹式呼吸を使って、深く呼吸するのです.
そうすると、頭の回転も普通になり、体も動く準備も出来、攻撃に入ることが出来るわけです. もちろん、このときは既に恐怖はなくなっています.
このときに、「こん畜生、このやろう!殺してやる」式の、怒りを出す事の訓練をしていれば、今度はアドレナリンの分泌を促し、スピードとパワーを出せ、たとえ殴られても、痛みを感じなく、「こんちくしょう!」を続ける事が出来るんですね.
長くなりましたが、分かりますか.
一応、ここで、閉めますね.
No.12
- 回答日時:
パタンジャリとは、事実上のヨーガの開祖といっても良いでしょう。
ファキールとは簡単に言うと行者のことです。ヨガ行者とは違いますが、彼らは特に肉体的な奇跡を行います。インドには他にもいろいろな宗派の修行者がいて、変わった不思議を行っています。ポール・ブラントンの「秘められたるインドの探索」などを読むといいでしょう。Ganbatteruyo さん!相変わらず、がんばってますね。少し難しくなってきましたね。武道もやられるのですか?ところで、何の武道なんでしょう? m(oo)m
No.10
- 回答日時:
神経の専門の方がいらっしゃるかと思って.中途半端な内容しか書かなかったのですが
神経からの刺激を脳が感じるまでの経路を考えてみましょう。
感覚神経末端には.舌のみらいのような.ある特定の刺激だけを感じ.感覚神経を興奮させる部分(神経末端)があります。
この刺激を受けた神経繊維が興奮し.脳に伝えます。この神経末端は.感覚の種類によって.たとえは0.1mm感覚に1つとかあります。ところが.この神経がつながっている先.たとえは.味覚ならば味覚野という場所では.複数の神経からの刺激があっまって.初めて.該当刺激があったと感じます。この刺激の内容が.海馬という部分.海馬は短期記憶を所轄している部分.に伝わります。海馬は.記憶野や連合野とのやり取りをして.該当刺激に対してどのような行動を取ったら良いか.感覚を知らせないようにするか.等の結果を集計して.運動野に送ります。
そして.運動野が機能します。
この「刺激」伝達を抑制するものが.麻酔剤や遮断剤です。これらの内容は省略します。
これが.極めておおざっぱ(かなり簡略化しています。本来連合野の処理内容も海馬の処理内容であるかのように記載しています)な.刺激と学習の結果です。
この学習機能が作用しない場合が2つあります。一つは.反射運動です。もう一つは視覚系です。解剖の見地から言えば.眼球は脳の一部です。また.心理学の観点からみれば.網膜から脳に送られる信号は.既にある程度の情報処理がなされた状態であり.他の神経のような受けた刺激をそのまま送り出しているものではありません。
つまり.ある程度の学習によって.記憶野・連合野の作用によって.痛みを感じないなどの処理がなされています。
あと.体内麻酔薬をたしか.脳下垂体が作る機能があります。が.これがどのような神経系(ホルモンも関係しているような気がします)なのか.良く分かりません。生殖行動と出産に関係していますが.身体がちしてき状態にあるときも作用します。
No.9
- 回答日時:
#5です。
あれっ、回答したと思ったら、されていないですね. 又やり直しですね. 削除されるような事は言っていないはずだし、削除したと言うメールも来ないし.
仕方ない.もう一度書きますね.
武道は、すべて精神の力をトレーニングすると言うところから来ます.
恐怖とは何かということから始めましょう. こちらでは恐怖をFEARと言います. 私はこの恐怖と言う物は、False Evidence Apearing Real.つまり、間違った、証拠、に見える、本物、ということで、FEAR、つまり、恐怖とは、自分で作ってしまう、本物の危機ではないということです.
まずそれに気づかせる. 知識としてまず覚え、そして自己暗示法で、自分の考えとする. つまり自己暗示の訓練. 自己暗示で自分を誘導できる土台を作る.
この自己暗示が武道の訓練の基本となります.
自己暗示によって、実力は自分で作るものと気がつかせる.
自分が一番大切なものと自覚させる.
意識と無意識の違いを知る. 意識訓練から、無意識訓練に移行.
そして、基本の技(名前のついて技、つまり実践には使えない技(逆突き、前屈立ち/・・・)を徹底的に自分の物にする.
体の動きの構造を知る.
自分の弱みを見つける. その弱みを直す. 挫折しない力を持たせる.
痛みになれる. 痛みの構造を知る. 痛みの弱点を知る.名前のついた技から、使える技に移行する.
段階に分けた実戦に近い攻撃を受ける。 イメージトレーニングを始める.
瞬発力の構造を知る. 瞬発力の継続力を養う.
実力無しの自信は自分を殺す事を知る.
恐怖を植え付ける. 恐怖から抜け出す可能性を知る.
このあたりから、恐怖なのか、実際の危機なのかを見定める事が出来るようになるのは.
危機からの脱出を知る.
危機に気づき、避ける勇気を作る.
この辺から、「死ぬ覚悟で」と言う観念が無くなり、生きるための行動に移行し始めます.
私たちは、ただ単に昇級/昇段試験に受かるための練習はさせません. あくまでも、人を一瞬にして殺せる実力をつかせます.
一対一のルールに基づいた「組み手」はただ単なるトレーニング法のひとつと見ます.
名前のついた技、また、型は、子供が習うアルファベットであり、又、数字であると教えます. だから、基本と言います.
この基本が出来てから、本当の意味での訓練が始まるわけですね.
ここまで来れば、恐怖はなくなります.
前にも書いたように、行動を起こす理由は何でも良いのです. その行動を起こす理由を自分の物にする. それによって、特攻隊になるか、生き残るかが変わってきますから.
説明無しで、リストアップしてしまいましたが、特に説明が欲しいと思われるものがありましたら、書いてください. その点について説明します.
あなたが聞いておられた痛みの処置が分からなくては、複数の相手に襲われた時に受ける打撃を(防御できない攻撃)いかに、痛みとして取るか取らないかにかかってきます.
一応、ここで閉めますね、長くなってきてしまい増したので.
No.7
- 回答日時:
とりあえず自己紹介。
もし自分が拷問にかけられたら
何でもしゃべってしまう軟弱者です
自分はファミレスでバイトしています
3年位やってますが、最近タバコの火を指先で消せることを発見しました
>肉体的苦痛から精神が切り離されてなんらの影響も受けないという状態
について経験談を1つ
バイト中ものすごい忙しい時
ものすごい熱いものを触る時があります。
本当は濡れた布巾や手袋とか箸等で持つものを、
そんなヒマ無い(泣)と言って素手で持つのですが
このとき心の中で精神と肉体を別々に考えます
まあ自己暗示みたいなものですが
これは熱いけれどそれは唯単に”熱い”でしかない
それ以上でもそれ以下でもなく、どうでもいい些細なことなのだ
って覚悟を決めると、以外に大丈夫だったりします
そして(不思議に)火傷にはなりません
つまり
”熱い”→”嫌だ”という考えが無くなり
”熱い”→”熱いって感じるだけ”みたいな
ありがとうございます。
ははあ、往々にしてよくその類の「精神的なテクニック」のお話は伺います。とあるレースドライバーの話では、時速300キロ近くでのコーナリングで恐怖に飲み込まれないために、運転している自分をもうひとりの自分が後ろから冷静に眺めているような心理状態に自分を持っていくそうです。
また、親から暴力を日常的に受けて育った子供は、暴行を受けているさなかでも精神を外界で起こっている事から意識的に切り離して、精神的ダメージを防ぐとともに冷静さを保てるようになってゆくそうです。
一種の「離人症」的な状態にあると思われますが、それを有効に活用している人もいる、ということでしょうか。
No.6
- 回答日時:
私の経験から一つ。
悟りの境地とかいうものとはまったく無縁の話ですが、小さい頃地震(たしか震度4)に遭いまして、親に叩き起こされて外に出ました。冬だったので外は雪が積もっていますが、はだしで走って空き地に非難して揺れがおさまるのを待っていました。自分の感覚ではかなり長いこと揺れてました。おさまった後、家に歩いて帰ったのですが、はだしでもまったく冷たさを感じませんでした。ああ、これっておもしろいなと思った記憶があります。10分近く厳寒の外に出ていたと思います。やはり心頭滅却すれ・・ばとか、火事場の馬鹿力とかいうのは確かにあるのだと、それ以来私は思っています。ありがとうございます。
自分の命がヤバイって時には、確かに痛いだの寒いだのにいちいちかかずらわってられませんよね。
いちど、自分もそういう体験をしてみたい・・・ような、なんだか怖いような・・・
No.5
- 回答日時:
アメリカで15年、空手を教えている者です.
痛みとは、その痛みとなる原因(傷とか)からのシグナルが脳へ行き、痛みとして感じる事を言います.
ですから、痛みを感じないようにするいろいろなトレーニングするわけですが、普通の人間でも、それをやる能力はあります. 能力と言うとかっこいいですが、ただ、やる時は、無意識というところが問題なんですけどね.
つまり、テレビに夢中になっていると頭痛の事を忘れたり、子供に血が出ていることを教えるととたんに痛みを感じ泣き始めるとか、喧嘩で殴られても「このやろう!」と思ってもいいとき(つまり、恐怖を感じないとき)殴られた痛みを感じない、先に回答された方のオートバイの事と同じですね.
なぜ、このことが大切か言うと、空手のほかに護身術を女性たちに教えていて、このことが非常に大切なことだからなんです. 痛みが反抗力をなくすからです.
つまり、精神力をつけ、痛みに対する恐怖をなくせれば、それによって得られる物が多いと意識的にも無意識的にも感じれば、肉体的苦痛は感じられなくなります.
その精神力が訓練によって感じなくなると言う事も出来ますし、また、自分で理屈付けで、苦痛を感じなくする事も出来ます.
たとえば、空手を教えているんだから、ここで痛みを感じたら恥になる、なんて自分に言い聞かせれば、痛みは感じなくなります. 日本では、やせ我慢と言いますか.(笑)
トレーニングの方法はいろいろな面からしますので、一応ここでは、省きます.
分からない点がありましたら、又補足質問してください.
興味深いお話、ありがとうございました。
>痛みが反抗力をなくす
行動を取るべき場面で恐怖にとらわれる事がどんなに大きなロスをもたらすかが良く分かります。
自分には今現在、守るべき者はおりませんが、これがもし妻とか子供とかを我が身に代えても暴漢の手から守ってやらねばならない、というシチュエーションに自分が置かれたとしたら、果たして恐怖にすくんでしまわずに悔いのない行動を取る事ができるのか、甚だ疑問で悶々としたりします。
最終的にはこの場で死んでも構わない、という心構えにその場で速やかに至ることができるかどうかが問題だな、とか考えます。
空手ではそのような、精神の面での修養は具体的にはどんな方法にて行っているのでしょうか。
昔のサムライは一体どうやって、いつでも己の腹を切れるほどの覚悟を養っていたのかとかに興味が湧きます。なにかご存知でしょうか。
良ければまた、ご回答願います。
No.3
- 回答日時:
ちょっとはずしていますが・・・
一種の異常なトランス状態に陥った場合、肉体的苦痛を感じにくくなるのではないかと思います。
バイク交通事故で大怪我をしたとき、相手が逃げようとしたので、追いかけて捕まえたことがありました。
相手が逃げないとわかった途端に激痛が走り、動けなくなりました。
おっしゃるように、動転のあまり人間性が破壊されて、冷静な判断力を失っていたのだと思えます。
美談ではありませんし、悟ってもいません、「チクショーあのヤロー許さん!!」という一念だったと記憶しています。
自己コントロールのもとで可能かどうかは、わかりませんが、怖いものが少し減った気がしました。
>肉体的苦痛から精神が切り離されてなんらの影響も受けないという状態など、はたしてあり得るのでしょうか?
影響ゼロとは思えませんが、普段よりは少ないことは「ありうる」と思います。
ありがとうございます。
お話を読んでいるうち、アメリカかどこかの体験談で、頭部に拳銃で銃弾を撃ち込まれた男が「何しやがんだ、この野郎!」としばらく大暴れをしたという話を思い出しました。
動転して我を忘れてしまうと、肉体的な苦痛は後回しになってしまう現象は、かなりたくさんの例がありますね。
少なくとも、自分がなんらかの突発的な事故で瀕死の状態になった場合は、痛いとか苦しいとか感じるヒマはなさそうですね。ちょっと励みになりました。
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