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社団法人が定款を変更する場合の可決要件(第49条第2項)は、「総社員の半数以上であって、総社員の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。 」と定足数は定められていませんが、この場合、定足数の定めがないので1人以上の社員が出席すれば総会は成立し、可決要件が、上記のとおり加重されていると考えてよいのでしょうか。

また、可決要件の前段、いわゆる頭数基準の「総社員の半数以上であって」の意味は、多くの一般社団法人が社員に平等で、それぞれ一個の議決権を付与されると思われますので、そのような一般社団法人では、加重した意味がないと思いますが、どのような場合に意味を持つのでしょうか。類似の規定に会社法第309条第3項があることは知っていますが、株式会社では議決のない株主が存在しますが、一般社団法人にはそのような社員は存在しません。ましてや公益社団法人では、そもそも議決権の不平等は想定していません。どう考えたらよいのでしょうか。

A 回答 (2件)

前段については、現行民法でも定足数の定めが置かれていないところ、定款に別段の定めのない限り2名以上出席すれば足りる、と解されています。

「1名」でないのは、議決は会議体の存在することを前提としているところ、出席者1名では会議体にならないからです。そして、一般法人法でも引き続き定足数の定めが置かれていないため、この解釈が引き継がれるものと考えられます。

後段については、「社員に平等で、それぞれ一個の議決権を付与」している法人であっても、法定の下限である「総社員の3分の2」を上回る定め、例えば「総社員全員の同意を要する」と加重した定めを定款に置くことには意味があるものと思います。
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この回答へのお礼

丁寧にご回答いただきありがとうございます。大変参考になりました。

お礼日時:2008/09/28 18:01

>(第49条第2項)



法律名を明記してください。一般社団法人及び一般財団法人に関する法律でしょうか?
定足数は頭数の「総社員の半数以上」でしょ。

48条ただし書きを見てください。
どう数えるか、頭数か、出資割合かはその法人の定款によるでしょう。

この回答への補足

質問を補足します。ご回答ありがとうございます。
法律名はご指摘のとおり「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律
(平成十八年六月二日法律第四十八号)」です。 

補足日時:2008/09/28 13:10
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この回答へのお礼

迅速なご回答をありがとうございました。
法律名は、ご指摘のとおりです。

定足数については、特別議決(特殊議決)とされるこの規定は、民法第69条と同様、定足数は法律上定めていませんで、一般社団・財団法人法第49条第1項の定款の別段の定めがない限り、定足数の定めがないと考えるのが妥当と思います。

ご指摘の48条ただし書きを見てくださいとは、「総社員の半数以上」は頭数基準ばかりではなく、出資基準もあるとの指摘なのでしょうか。

ご指摘の一般社団・財団法人法第48条第1項のただし書きで、社員各一個の議決権のほかに定款で別段の定めをすることを妨げないと規定しているので、ご指摘のとおり、法人に対する出資割合や貢献度など応じた議決権の追加はできることは理解しています。

後段で質問したかったのは、可決要件を加重したことが意味をもつ場合はどのような場合かということに対して、一般社団・財団法人法第48条第1項のただし書きにより、議決権を追加していなかったり、特定の議決について議決権を持たない社員がいなかったりした場合は、意味がないと説明したかったのでしょうか。

お礼日時:2008/09/28 14:09

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