No.4ベストアンサー
- 回答日時:
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仏教でいう閻魔の話というのは、浄土教が中心ですが、古代のインド神話には、最初の地獄をみた人間だというそうです。中国や日本の信仰では、閻魔は、知名度は高いのですが、地位としてはあまり高くなく、また、その伝統的な相貌とは別に、救いを与える地蔵菩薩の化身といわれたりします。その証拠に、十王信仰の裁判官としては、5番目です。
>彼を弾劾する機関とかシステムはないのでしょうか?
私たちの人間の司法の世界とは違いますから、そういう理屈は成り立ちませんが、ただ、インドの神のヤーマが、仏教の世界に取り込まれたときに、罪人を裁くシステムの象徴として取り入れられたものだと思います。閻魔自体が、「平等」の象徴だと言われます。この考え方は、キリスト教に同様にあります。私たちの世界では、非道な人間が何人もいます。腹だたしく殺したいと思うけれども、この世で非道な人間はあの世では、刑罰に処せられるから、私たち自身は罪を犯さずに済みます。だから、自分の信仰を維持することができるわけです。
本来、仏教には、死後の継続的な刑罰や処罰という概念はなかったものだと思います。しかし、こういう思想の元にして、信仰が繁栄・継続してきたものだと思います。
閻魔も、なにか後世に変容させられて、人々に受け入れられる役割みたいなものを無理やり着せられたと言う面もあるのですね。それにおっしゃるように弾劾は西欧的な考え方です。司法システムですからね。そこには、人間の性善説性悪説が根幹になっているのでしょう。これはアジアとは違いますね。
No.6
- 回答日時:
回答番号:No.1
人の働きと機能の中で、裁く、断じる、ということは自己中心的、ご都合的、独断的だと存じます。
それはする必要もないし、してはいけないことだと存じます。
求められてもいないと存じます(法律を専攻したという人間として、敢えて)。
自己の断罪、肯定・是認、依拠も自己中心的、ご都合的、独断的だと存じます。
そして不十分であるから、何度でもやり直して、また突き放されて(自分で突き放して)戻ってきます。
閻魔さんは自分しかおりません。そして人は閻魔さんになってはいけないと存じております。
No.5
- 回答日時:
どこの国でも死後の裁きはあるのですね。
古代エジプトではオリシスが裁くのですね。オリシスの天秤
古代ギリシャでは女神テミスが裁くのですね。テミスの天秤
仏教世界では閻魔が裁くのですね。閻魔の(天秤)
どこの国でも裁判官は裁けないようですが、どの天秤がより高い裁きかといえば、オリシスの天秤>テミスの天秤>閻魔の(天秤)となるのでしょうね。でも結果は同じでしょうから、残念ながら弾劾はないのでしょうね。
芥川の小説「蜘蛛の糸」では閻魔により地獄に追放されたカンダタをお釈迦様がくもの糸で助けようとする場面が出てきますが、結果はやっぱり地獄からでられなかったですね。釈迦様の慈悲でも閻魔の裁きは覆らなかったということですね。
結局、宗教的な絶対神的存在に対して、弾劾と言う思想はないということのようですね。
蜘蛛に糸ですが、芥川はなぜ、釈迦と閻魔を対立させないのでしょうかね。閻魔の裁きに疑問があるなら、直接談判に行くべきでしょうね。なんと煮え切らないのにそれでも釈迦なのだろうかと思いますよ。
No.3
- 回答日時:
閻魔は外来の神で、もともとはyamaです。
yamaは最初に生まれた人間で、最初に死んだので、死の国の支配者になったとされます。
能力性や任期があるわけではなく、儒教だったか道教だったか忘れましたが、歳をとっているほうを大事にするという考えたあったので、yamaが一番歳をとっているので、偉いってされているわけです。
無条件に年取ったものが、最高地位になるわけです。
で、治外法権なので、死の国の人が革命を起こさない限り、トップの座は変らず、死の国で年取った方が偉いという考えを無くさない限り、「閻魔? 一番年取っているから偉い人。何をいまさら、当然じゃないか」という価値観は変りません。
死の国では変らなかったようですが、生きている人のいる国では、変化しました。
yamaは最初に死んだ人だったのに、だんだん概念が変化して、裁判官になってしまった。
人間がそう概念を変えていったわけです。
しまいには、嘘をつく人の舌を抜く閻魔ってなってしまった。
聖書の元ネタのアッカド地方の話では、最初の神に創造された神が反乱を起こし、最初の神を殺して、最高地位を手に入れたとなっています。
その反乱を起こし、最初の自分たちを作り出した神を殺して支配権を奪った神の物語が聖書に載っているわけです。
しかも支配権を手に入れたことで、今まで最初の神がやっていた仕事をせねばらなず、忙しくなって身の回りのことができなくなったので、世話をさせるために、人間を作ったってことになっています。
で、その人間は反乱を起こして、自分たちを創った神のいいつけを守らなかったためにエデンを追われたってなっています。
エデンの国では最高地位が欲しくて殺して奪った神が、一番偉いのでしょうけど、エデン以外の国ではそうはいかないようです。
ですが、死後いく世界は、この虐殺王が一番偉くなっており、こいつに逆らうと死後 永遠の炎によりいたぶって楽しむから、悪いことをしない方がいいって恐れられております。
しかし、最高地位(支配権)欲しさに、最初の神を殺したくらいですから、同じことを人間にされても、「俺はいいがお前は駄目」って言えないわけで、いつなんどき、殺されるかびくびくもんなわけですね。
ところがあまりにも恐ろしい虐殺王なので、人間(あくまで信者のみですが)は革命を起こして、この虐殺王を殺して、新たな世界を創れない。
未だに褒め殺しにしております。
あまりにも恐ろしいので、反乱を起こせないんですね。
永遠の炎で苦しめてやる~ってことを真にうけているので。
ただ、賢い人は早くから、「この神は神の中でと低俗な神じゃないか? 真の正しい神は別にいる」って思う人もいた。
どうしてかというと、この世が不完全すぎるから。
完璧な神なら不完全な世界を作るわけがない。
というわけで、真の神は別にいると考えた。グノーシス主義。
というわけで、西洋では反乱を起こしたわけですが、仏教では??
いやいや、もともとyamaは最初の人間ってくらいだったのに、人を怯えさせ支配するために、yamaを恐ろしい裁判官にした話に変えてしまったんじゃないか と。
というわけで、「真の閻魔は別にいる。我々が死んだ後に裁判にかける閻魔という概念は、支配者にとって都合がいいように作られた話。」
そう知っていれば、yamaは怖くないでしょ?
yamaが本当にいれば、「俺はそんなやつじゃないぞ 勝手に話変えるな」ってなるんじゃないかと。
この最後の審判は、エジプトのオシリスと同じ概念を持っていますので、エジプトの宗教の影響を受けたんじゃないか と。
オシリスは最初に死んだので、死の国の王になったとエジプトの宗教ではなっており、最後の審判をするものってなっています。
後にどういうわけかそういう概念がイエス話でも採用され、、最後の審判をし死んだ人間をジャッジして、自分の好まぬ人間は永遠に人間バーベキューに処す魔王イエスってなってしまいました。
ひどい話ですねぇ・・・・。
イエスが本当にいたら「俺はそんな快楽殺人鬼みたいな虐殺王じゃねーぞ」って言うでしょうね。
宗教と言うのは、オリジナルと言うものがあるとすれば、現在とっている姿、あるいは過去にもとった人口に膾炙した姿というものは、ひどくゆがめられ、変容してしまったものであることが多々ですね。閻魔とてその例のようです。たいへん西洋も印度も似たようなものだと思います。
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