「ハンバーガー統計学にようこそ!
ハンバーガーショップで学ぶ楽しい統計学──平均から分散分析まで──」
というサイトで,統計の勉強をしています。
http://kogolab.jp/elearn/hamburger/index.html
大学の個別化教授システムで使えるように開発されたものを,web公開されているということです。
「4. t検定(対応なし)」の章でいくつかわからない点があるのですが,詳しい方教えていただけませんでしょうか。
http://kogolab.jp/elearn/hamburger/chap4/sec0.html
わくわくバーガーとモグモグバーガーという2店のハンバーガーの味の評価を比較するという設定です。
ランダムに選んだ女子高生に,1人目はワクワクバーガー,2人目はモグモグバーガー,3人目はワクワクバーガー…と食べてもらい,味の評価点をつけてもらいます。
そしてワクワクの8個の評価点とモグモグの8個の評価点を統計手法で比較していきます。
平均,分散を求め,標本の差の信頼区間を求め,t検定を行います。
ワクワクの評価点と,モグモグの評価点は,母集団Aと母集団Bから抽出された標本A,Bとして扱われています。
このページの「信頼区間を差に適用してみる」のところで,
http://kogolab.jp/elearn/hamburger/chap4/sec2.html
「平均の差の信頼区間=(標本平均A-標本平均B)±t×差の標本標準誤差」を求めているのですが,「差の標本標準誤差」を求める過程で「AとBの母分散は等しいとして、「推定母分散」と表記する」としています。
でも,母集団Aは「ワクワクバーバーを食べた人全員の評価点」,母集団Bは「モグモグバーガーを食べた人全員の評価点」だと思うのですが,どうしてその分散が等しいと仮定できるのでしょうか。(片方のバーガーの方が,人によって評価の差があるというか,好みが分かれやすいというのはありえると思うんですが…)
こういう仮定は,差の信頼区間を求める場合,普通に行われる議論なのでしょうか。
また,ここで等しいと仮定できない場合,この後,どのように式を求めていくのか,ご存知でしたら教えていただけませんでしょうか。
実際にこの計手法を応用したいのは,化学実験のデータなのです。同じ検体に,試験法AとBを適用した場合に,結果に差があるかどうかを,数回の実験から推定したいということです。試験法Aのすべての結果が母集団A,試験法Bが母集団Bとなります。
この場合,試験法によって,結果の数値の平均値にずれが出ることもありますし,平均値は同じでも,片方の試験法の方が数値のバラツキが大きい場合もありえます。
ですので,母集団A,Bの母分散A,Bが一致するという仮定があっては,私の使いたい場合には応用できないと思うのですが,どうなのでしょうか。
このままの考え方では応用できない場合,どのように式を求めたらよいのでしょう。
それから,信頼区間と検定の解釈がよくわかりません。
同じページの「差の信頼区間の解釈」で「ワクワクバーガーとモグモグバーガーの評価点の差は、5点でした。しかし、その信頼区間には、0点が含まれていました。つまり、母集団においてその差が0点であること、つまりワクワクバーガーとモグモグバーガーの評価には差がないということが、十分起こり得ることだと解釈できます。」という「結論」のようなものが出ています。
ところが次のページから「4.3 t検定」が始まり,
http://kogolab.jp/elearn/hamburger/chap4/sec3.html
「t検定の考え方」のところに「さて、計算したtは、-1.29でしたので、5%有意水準での棄却域には入っていません。したがって帰無仮説は棄却できません。結論としては、ワクワクとモグモグの評価点の平均には差がないということになります。」と,また結論が出ています。
この結論は同じことを言っているのでしょうか。それとも違う意味があるのでしょうか。
実際の統計処理を行う場合,両方の結論を出さなければならないものなのでしょうか。片方出せばよいのでしょうか。
片方が「差がない」,片方が「差がある」という結論が出る場合もあるのでしょうか。その場合はどのように判断をすればよいのでしょう。
統計は何度勉強しようとしても,なかなか理解できず,困っています。
この教材は割とわかりやすいかと思ってはじめたのですが,やっぱりいろいろ引っかかっております。
詳しい方いらっしゃいましたら,なるべく初心者向きの解説をお願いできませんでしょうか。
よろしくお願いいたします。
A 回答 (1件)
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No.1
- 回答日時:
>母集団A,Bの母分散A,Bが一致するという仮定
こういう仮定を無条件においてはいけない場合には、まず、F検定で等分散かどうかを検定するとよろしいかと。
「役に立つ薬の情報~専門薬学>統計学>F検定(等分散の検定)
http://kusuri-jouhou.com/statistics/fkentei.html」などが参考になるのでは。
---------(上記サイトより引用)
独立2群の差の検定の場合、二標本t検定には「正規分布である」「等分散である」の二つの条件が必要である。そのため、たとえ正規分布していても等分散でなければ二標本t検定を使ってはいけない。
---------(引用ここまで)
個人的には、この程度の標本数だと、F検定ではめったに差が出ないと考えています。分母分子とも自由度7としてもF(0.05)は3.79ですので、ワクワクバーガーとモグモグバーガーの分散比F=55.86/49.61=1.12598では「等分散である」という仮説を棄却できません。
なお、「ハンバーガー統計学にようこそ!」について一番詳しいのは、書かれたご本人の向後先生だと思います。shirogane1さんは「トップページ」の「Web教材について」をご覧になったと思うのですが、向後先生にお問い合わせなさるのが正確かと思います。
ありがとうございます。
お返事が遅れて申し訳ありませんでした。
つまり、8個の標本ではいずれにせよ等分散でないという結論は出ないので、初めから等分散であるという仮定で話を進めるわけですね。
たしかに、実験データでも、やってるものの感覚からすると、明らかに差のあるデータなのに、統計処理すると差があるという結論が出なくて、逆に困ることが多かったりします。1試験室で1試験法8個くらいずつのデータ取りというと、結構大変なのですが、それくらいのデータで物事を判断するのは、所詮ムリがあるということでしょうね。
とりあえず、今回は等分散という仮定でやってみることにいたします。
ありがとうございました。
おすすめのサイトも見てみましたが、さっぱりわかりませんでした…
式がいろいろ出てきますが、何をどこに代入する式なのか理解できず…
せっかく教えていただいたのに、申し訳ありません。ほんとにセンスがなくて困ったものです。
大変お世話になりました。
またつまらない質問をするかもしれませんが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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