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アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、そして日本の経済社会の特徴を教えてください。どこがどう違いますか?

A 回答 (1件)

コーポレートガバナンス(企業統治)の観点から特徴を大雑把に申しあげます。



アメリカとイギリスは資本の論理が徹底していて、企業とは株主のものであるという考え方が定着しています。企業経営に対する監督責任は株主の後押しを受けて外部から派遣された取締役が担当し、経営の執行責任者であるCEOを厳しく監督し、CEOに対する人事権を行使します。従業員との雇用関係もドライであり、労働市場における流動性が高いのが特徴です。

日本は変化をしはじめているものの、まだまだ組織の論理が支配する経済社会であり、企業とは経営者と社員のものであるという考え方が定着しています。株主は物言わぬ静かな存在であることを期待され、それが株式の持合や総会屋の暗躍を許してきました。生え抜きではない取締役のことをわざわざ社外取締役と呼んだりしています。雇用関係はいわゆる終身雇用の保証されたロイヤルティー(愛社精神)重視の体制がまだまだ主流です。欧米の経済社会では当たり前の労働市場(再雇用・転職の市場)が未発達です。

フランスとドイツはこの中間形態といえるでしょう。株式公開企業の場合はほぼアメリカ、イギリスと同じ資本の論理が定着していますが、伝統的な家族経営の中小企業の存在を大切にしているところが特徴的です。食文化や伝統的なクラフトマンシップの担い手が中小企業であり、文化政策として中小企業を保護している面が根強くあります。雇用関係も株式公開企業と中小企業とでは、がらりと変わります。株式公開企業での雇用関係は流動性が高く、中小企業では定着率が比較的高いのが特徴です。

今後はグローバリゼーションの流れの中でこのような特徴がどう変化して行くかが研修テーマとして面白いところです。
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この回答へのお礼

回答、どうもありがとうございます。勉強になりました。日本の組織社会、終身雇用システムが崩れたら、厳しい社会にはなるだろうけど、競争も盛んになりすごいでしょうね?

お礼日時:2003/07/22 22:26

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