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宇治拾遺物語の岩波文庫と角川文庫の収録数の違い

当方古典文学を読むのが好きな主婦です。買うのは電車の中でも読める文庫文が中心です。

宇治拾遺物語の角川ソフィア文庫版を所有しており何度か読み直しています。
同じ宇治拾遺物語の岩波文庫版に興味があるのですが、絶版のため買うとすればインターネットを利用することになります。

手にとって見られないので、岩波版と角川版、両方の内容をご存知の方に伺いたいです。

角川版は1冊で196話収録されていますが、岩波版は上下巻2冊ありますが収録数はもっと多いのでしょうか?

A 回答 (2件)

『宇治拾遺物語』、面白いですよね。

私は、中学生の時に角川文庫本で読み、折に触れて読み返しています。また「影印本」でも読んでいます。

閑話休題。「ソフィア文庫」版、というのは中島悦次校註の本ですよね?私の所持しているには、「ソフィア文庫」とは書いてないので、中島悦次校註の「宮内庁書陵部蔵写本」が底本であるものと仮定して話を進めます。

岩波文庫本も所有しているのですが、下巻が書架で行方不明で見つかりません。上巻には、角川文庫本の第十巻の第九話の「小槻當平ノ事」までを収録しています。ここまでは、岩波文庫本・上巻の収録数と一致しています(122話)。角川本と岩波本とでは、章立が異なっているようですね。岩波本は「寛永年間の印行と目される無刊記古活字本」が底本なので当然かもしれません。おそらくは、下巻には74話(196-122)が収録されていると思います。推測で申し訳ありません。引き続き下巻を探します(まだ質問を閉じないで頂けると幸いです)。

その他、岩波文庫本は、角川本に比べて註があまりありません。角川本の脚註にある語句の意味等に関する註は全くありません。頭註に他本との比較した校異があるだけです。本文も仮名が多く、角川文庫本に比べて少し読みにくいと(私は)思います。読み易さからすると、角川文庫本が上かな、という気がします。ただ是非とも岩波文庫本でも読んでみるべきだと思います。


余計なことばかり申し上げました。参考になれば幸いです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。

手元のソフィア文庫は中島悦次校註の本です。なるほど岩波と角川は章立てが違うのですね。
お話を伺って、やはり実際に読んでみたくなりました。

下巻について何かおわかりになられたらまたお聞かせください。よろしくお願いします。

お礼日時:2010/08/30 10:31

「お礼」、ありがとうございました。



「岩波文庫 下巻」を見付けました。私の予想に反して、説話の数が異なっていました。全部で197話です。角川文庫本の巻第11の3の「晴明ヲ心見ル僧ノ事、付晴明殺蛙事」(レ点省略)の付話が、「晴明かへるを殺事」として岩波文庫本では独立した一話となっています。そのため説話の数が一つ増えて197話になっています。ですから内容の点からすれば、両者は同じと言ってもよいと思います(細かな字句に相違は、底本が違うので、ありますが)。

(今まで、『宇治拾遺物語』を何度か読み直している、という方に会ったことがありません。私も何度か読み返しています。いわゆる説話物語の中で、最も文章が優れていると思っています。「同好の仲間」に出会ったような気がして、余計なことも書いてしまいました。)
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この回答へのお礼

確認してくださってありがとうございました。お手数おかけしてすみません。

岩波文庫版では晴明のエピソードの「付」が独立して一話になってるんですね。
今回の相談でmizuhoさまのお返事を拝見して、とても勉強になりました。


>『宇治拾遺物語』を何度か読み直している、という方に会ったことがありません。

古典の中でも説話文学は特に好きなので、「今昔物語集」も何度か読み直しています。
こちらは岩波文庫の池上洵一編を所有していますが、今後は丸山二郎校訂版にも
挑戦してみたいと思っています。

私もリアルではなかなか巡りあえない同好の士にお話を伺えて感激です。
ありがとうございました。

お礼日時:2010/08/31 05:55

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