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こんにちは。

トレッドをホイールのオフセットで広げました。
サイトで調べたロールセンタの求め方では、地面の上に位置する場合、トレッドを広げるとロールセンタが上がる計算になりました。

・トレッドを広げると荷重移動量が減る
・ロールセンタを上げると荷重移動量が増える

とこちらで見つけたのですが、トレッド広=ロールセンタ上 だとすると逆ですよね・・・

どちらが正しいのでしょうか?
よろしくお願い致します。

A 回答 (5件)

 (@_@;)・・・スゴイ量の御質問ですが、これだけの量になると規定の2000文字では詳しく回答する事は出来ないでしょう。

内容毎に分けて別の御質問を立てるべきだと思いますが・・とりあえず最初の『お礼』の方の御質問からかけ足で。

>トレッドを広げるということは、広げる前と比べて相対的に重心を下げるのと同じ効果が期待できると考えて差し支えないでしょうか?

 左右荷重移動に関してはその通りです。但し・・・重心点を下げるのは、前後方向の荷重移動量が少なくなるという効果もあるので、単純にトレッドを広げたから、低重心化をしたのと全く同等の効果で旋回性能が向上する、とは言えません。

>ちょっとわからなかったのが、90deg角の位置を高くするほど、・・・

 効果としては『三角形が限りなく線に近づき・・・これの反対の現象』と同じと言えますが、幾何学的には、
(1)トレッドが広がるというのは、レバー比でロールセンタ~タイヤ接地点間距離が長くなる
(2)ロールセンタが高くなるというのは、ロールセンタ~タイヤ接地点間距離が伸び、ロールセンタ~重心間距離が短縮する
・・・っという事で、単にトレッドを広げるのとはメカニズムが違います。

>2.のルートですが、バネ上は回転運動しながらロールセンタ自体にも遠心力を伝達しているということですが遠心力すべてが伝達されているのでしょうか?

 御意。遠心力はばね上質量のどこにでも同等にかかります(そう考えなければ、例えば車体の一部分だけ遠心力が弱いところがある事になり、それは明らかにおかしいですね)。これは材料力学など学習していなくても、中学の数学(今は高校の数IIBかな?)で習うベクトルの概念が理解出来ていれば容易に判る事です。

 さて次は『補足』の方。

>1.のルートで設定されたロールセンタとは・・・?

 2.で用いたロールセンタと同じものです。自動車工学上は、ロールセンタには1.と2.両方に関係する機能を持っているモノを『ロールセンタ』といいます。世間でどの様に言われているかは知りませんが、もし1.か2.どちらかだけを取り上げてロールセンタを語っているとすると、それは単なる間違い、或いは語っているヒトが無知だというだけです。

>元々ロールセンタとはこの2点が存在しているということでしょうか?
予想ですが、バネ上のロールセンタとバネ下のロールセンタということでしょうか?

 上述した様にロールセンタは1つで、左右荷重移動を起こす『作用』が2種類あるというだけです。

>ロールしてバネが縮んで安定した状態では、硬いバネでも柔らかいバネでもほぼ同じ・・・ということですが安定するまでの時間をダンパで調整する・・・という方向で良いのでしょうか?

 ここは御意。ばねが固くても柔らかくても、ダンパはロールが安定するまでの時間を調整する装置と考えて差し支えありません。

>減衰力を落とし過ぎると早く安定状態になり、荷重移動量が増える・・・
逆に上げすぎるとなかなかロールせず、結果荷重移動量が増える・・・

 この話を真剣に打つと間違いなく字数が足りなくなってしまうので、具体的な話だけ。

※お!いいですねぇ、サスセッティングの真理に迫る、大変よいお考えです。ダンパの減衰力は、旋回性能だけに限って言えば御指摘通りの働きと見ても間違いではありません。

※但し。フロント(=操舵輪)の場合、左右荷重移動を早く発生させないと操舵応答性が極端に悪化するという現象があるので、フロントでは縮み側減衰力をあまり弱く出来ません。(現実で考えると、柔らかいばねの『ソフトな荷重移動』というメリットも生かさなければならないので、ロールしつつもロール初期から必要な荷重移動量が得られるダンピングを模索する必要がある、という事です。)

※ロールモーションをタップリ・ゆっくり発生させるセッティング(=柔らかいばね+高減衰ダンパ)は、英国の高級スポーツカー(特にロータスのエスプリなど巨大なクラス)や、アウトバーンでの超高速操縦安定性が必要なドイツ車(BMWやベンツだけでなく、VWやオペルでも)に見られるセッティングで、高い旋回限界を維持す最善の妥協点と言えます。

※と、ヤワいばね+強力なダンパのメリットを主張しつつ。
 このセッティングでは、操舵応答性がどうしても低下したりばね上挙動(ロールばかりでなく、ピッチングやバウンシングなども)が大きくなる為、旋回限界付近でのコントロール性は難しいモノになります。故に、操舵応答性(=ハンドルを切った瞬間の十分な荷重移動量)や旋回限界(=ロールが行きついたところ)でのコントロール性のみが最大のテーマとなるレース用車両では、どうしてもばねやダンパを固める方向のセッティングになってしまいます。
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この回答へのお礼

またまた詳しい解答ありがとうございます。

2つのルートはだいたい理解できました。
1.は単純にレバー比の問題ですね。
2.はベクトル分解できればOKですね。

最初に二等辺三角形の三角定規の長辺の真ん中をロールセンタと『仮定』でしたね。
長辺の真ん中が1.のルートのロールセンタだと思い込んでいました。
なので、ロールセンタが移動・・・???三角定規がどう変形するの???・・・と混乱したんです(汗)

ロールセンタは1つで、左右荷重移動を起こす『作用』が2種類あるというだけ・・・ですね。


バネの件もありがとうございました。
以前から疑問に思っていたことだったので、なんだかすっきりしました。


素人ですけど、学生の時に習った知識をフル動員させて何とか理解しようとがんばっています。
色々な情報を見ますが、中には個人的に納得いかないものもあります。
その時はまたここで質問しようと思っています。

次の機会も是非お付き合いをお願い致します。
この度はどうもありがとうございました。

お礼日時:2010/11/17 21:57

 御質問頂いたので再登場、ですが、これは説明が長くなりそうです。

2000文字で入り切るかな・・・?早速本題です。
 
 旋回時の左右荷重移動には、下記の3つのルートがあります。

1.ばねを通るルート
 二等辺三角形の三角定規の、長辺を下にして机に立てた状態を思い浮かべてください。これ、クルマを前から(或いは後ろから)見た状態です。
 机の表面が路面で、三角形の頂点(90deg角)が重心点、左右の角(45deg角)がタイヤの接地点です。それとも一つ、この三角形は長辺の中心を軸にして回転出来る、と仮定します(ここがロールセンタになります。)
 今、旋回中の状態を想定して、90deg角部分に左向きに力がかかっているとしましょう(これが遠心力相当になります)。すると左の45deg角の垂直荷重が増え、右の45deg角の垂直荷重が減ります。
 これがばねを通る荷重移動のルートです。純粋なレバー比の問題なので・・・
※90deg角の高さが高くなればなるほど(重心が高くなるほど)、左右の45deg角の垂直荷重の移動量が大きくなります。
 90deg角の高さが長辺と一致するほど低くなると三角形ではなく単なる棒(厳密には線)になるので、荷重移動量はゼロになります。
※左右の45deg角間が広がれば広がるほど(トレッドが広がるほど)、垂直荷重の移動量は小さくなります。
 もしトレッドが無限に広くなれば、この三角形はほぼ棒状とみなせ、垂直荷重の移動量は限りなくゼロになります。
※ロールセンタの位置を高く仮定すると、荷重移動量が減ります。(ロールセンタがずっと上がって90deg角の位置に来たら、90deg角をどれほど強い力で押しても荷重移動は起きませんね?この状態ではゼロロールになります。)

 尚・・・この三角形では、短辺の圧縮剛性がサスのばねの固さになります。サスのばねが柔らかいと短辺がグニャグニャということで、90deg角に横方向の力をかけても、短辺がヘロッと曲がるだけです。
 勿論、ある程度ヘロッと曲がってバランスしたら、左右荷重移動量は短辺が固い状態とほぼ同じになりますが、しかし荷重をかけた瞬間は、短辺が曲がる事により荷重の移動が一瞬遅れます。
 サスのばねを固くしたり柔らかくしたりするのは、結局この『過渡領域での荷重移動の早さを変える』行為です。

2.ロールセンタを通るルート
 ロールセンタは幾何学的に求まる瞬間回転中心というヤツで、ばね上部分(三角定規)に属する『回転部品』とみなせます。故に重心点に遠心力がかかったら、ばね上はロールセンタを中心に回転運動(ロール運動)しながら、ロールセンタ自体にも遠心力を伝達しています。
 ロールセンタは仮想スイングアームという線でタイヤ接地点中心とつながっているので、ロールセンタにかかった遠心力は、この仮想スイングアームを経由してタイヤ接地点に伝達されます。
 ここはベクトル分解です。傾斜した仮想スイングアームによってタイヤ接地点に伝達された遠心力は、タイヤ接地点で横方向(路面と並行方向)の力と垂直方向の力にベクトル分解出来ます。
 この分解したベクトルのうち、上下方向(路面と垂直方向)のベクトルが左右荷重移動量となります。故に・・・
※ロールセンタが上がると仮想スイングアームの傾斜がキツくなり、当然荷重移動量が大きくなります。
※ロールセンタが路面まで低くなるとタイヤ接地点には遠心力がそのまま横力として伝達され、荷重移動量はゼロになります。
※ロールセンタ高が極端に高いか遠心力が極端に大きく、旋回外輪へ移動する垂直荷重が大きくなり、そのタイヤに元々かかっている車体重量を超えると、反力で車体を持ちあげ始めます(つまり、長い棒を使って川渡りをするような状態になるワケです)。
 これがジャッキングアップフォースと呼ばれる力で、旋回外輪のサスが伸び出し、最終的にはクルマが横転します。
 重心点が高い市販車では、ロールセンタを高く設定してロール角を規制すれば柔らかいばねが使えロードホールディングは飛躍的に向上しますが、このジャッキングアップフォースがある為に、ヤミクモに高いロールセンタは設定出来ません。

・・・長くなったので3つ目のルートはハショりますが(元々3つ目のルートは、荷重移動への寄与度が小さいです)、最初の御質問の様にトレッドを拡大するケースでは、上記1.のルート(トレッド拡大で荷重移動量が減る)と2.のルート(トレッド拡大=ロールセンタ上昇で荷重移動量が増える)の大小関係で、総合的な左右荷重移動量が決まる、というワケです。

この回答への補足

すいません・・・何度も読み返していたら新たな疑問がわいてきまして・・・(汗)

ロールセンタ・・・おそらく世間一般でよく使われているのは2.のルートで用いた点ですよね。
1.のルートで設定されたロールセンタとは・・・?

1.のルートのロールセンタは上げると荷重移動量が減り
2.のルートのロールセンタは上げると荷重移動量が増えるんですよね?
それぞれのロールセンタの高さによる影響が逆ですよね。
元々ロールセンタとはこの2点が存在しているということでしょうか?
予想ですが、バネ上のロールセンタとバネ下のロールセンタということでしょうか?
そしてこの2点を考えてセッティングしていく・・・と。
その結果が、解答の最後にあった荷重移動の大小に繋がる・・・で大丈夫でしょうか?


あと、今回の質問とは関係ないのですが
バネの硬さのセッティングについてですが・・・
ロールしてバネが縮んで安定した状態では、硬いバネでも柔らかいバネでもほぼ同じ・・・ということですが
安定するまでの時間をダンパで調整する・・・という方向で良いのでしょうか?
減衰力を落とし過ぎると早く安定状態になり、荷重移動量が増える・・・
逆に上げすぎるとなかなかロールせず、結果荷重移動量が増える・・・
調整はコーナリング中に安定状態にならないくらいのロールスピード・・・で大丈夫でしょうか?


こちらも時間があるときで結構ですのでよろしくお願い致します。

補足日時:2010/11/13 21:34
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この回答へのお礼

解答ありがとうございます。

理解するのにがんばりました(^^;

1.のルートの時に三角形を用意し色々試してたのですが、長辺の中間点を中心に回転させてしまい、
あれ?長辺が長いほど90deg角を同じ量だけ左に移動させて回転させたら、45deg角が下に移動した量が増えたぞ!?
これって荷重が増えたって事じゃないか?
・・・となってしまいましたが、長辺は路面なので回転してしまってはダメですね(汗)

ロールセンタを高くすると出てくるジャッキングアップフォースは旋廻外側のサスが伸び始めるのですか??
そしてその状態で最終的には横転ですか・・・



「お礼」からなんですが、いくつか質問させてください。

トレッドを広げるということは、広げる前と比べて相対的に重心を下げるのと同じ効果が期待できると考えて差し支えないでしょうか?

ちょっとわからなかったのが、90deg角の位置を高くするほど、左右の45deg角の垂直荷重の移動量が大きくなるという点ですが
トレッドを無限に広げたら、三角形が限りなく線に近づき、荷重移動が限りなくゼロに近づく・・・は理解できましたので、これの反対の現象だと思っていて大丈夫でしょうか?

もうひとつ、最初長辺の中間をロールセンタに仮定しましたが、その後3つ目の※でロールセンタを高く仮定しましたよね?
これは三角定規の真ん中のほうにロールセンタをもってくるということでしょうか?
そしてこれは最初に設定したロールセンタからどうなったことを表しているのでしょうか?


2.のルートですが、バネ上は回転運動しながらロールセンタ自体にも遠心力を伝達しているということですが
遠心力すべてが伝達されているのでしょうか?それともいくらか差し引いた力が伝達されているのでしょうか?
そして遠心力を仮想スイングアーム方向にベクトル分解されたものが、タイヤ接地面に伝達されるのでしょうか?

すいません。こちらも時間があるときで結構ですのでよろしくお願い致します。

お礼日時:2010/11/11 22:48

No.1です。



No.1の図では、タイヤ接地中心と結んでいる点があります。
それの求め方を今回の図で出しています。

タイヤオフセットだけだと、ロアアームのタイヤ側の付け根の位置が変わらないので
今回の図だと「緑色の点」になる部分が変わらない。って事になるのですが。

逆に、ロアアームやストラットの位置関係がずれてくると赤線の向きが変わって
緑色の点が変わってきます。それが、No.1の図のタイヤ接地中心と結んでいる水色の点になります。

そういうことで、No.1の図は水色の点の位置がずれて線の角度が違ってきています。
「トレッドを広げたことによるロールセンタと」の回答画像3

この回答への補足

再度解答ありがとうございます。

私が見ていたサイトとはちょっと違っていますね。
違うところは「緑の点がロールセンタではない時もある」です。

ロールセンタは車体の中心にあるので、緑の点線と車の中心線との交点がロールセンタになっていました。
これから考えると、緑色の点が地上にあれば、タイヤ接地中心を外に出すとロールセンタは上がりました。

補足日時:2010/11/10 18:52
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

またよろしくお願い致します。

お礼日時:2010/11/17 22:03

>サイトで調べたロールセンタの求め方では、地面の上に位置する場合、トレッドを広げるとロールセンタが上がる計算になりました。



・・・あ~なるほど。
 そのサイトがどのような計算をしているか判りませんが、元々のロールセンタが地面より上にあるサスペンションでは、トレッドを拡大するとロールセンタは上がります。これは純粋に幾何学上の計算で出せる問題なので、例外はありません。
 この点は正解ですね。で、問題は次の御質問。

>・トレッドを広げると荷重移動量が減る
>・ロールセンタを上げると荷重移動量が増える
>とこちらで見つけたのですが、トレッド広=ロールセンタ上 だとすると逆ですよね・・・

 理論的な説明は長くなるのでハショりますが・・・

※旋回時に内輪から外輪に荷重が移動するルートは全部で3つ、という話は理解されていますよね?
 その荷重移動ルートのうち2つのルートについて考えれば、御質問の回答が自動的に得られます。

※ルートその(1)『ばねを通る荷重移動』の量は、トレッドが拡大すると減少します。

※ルートその(2)『ロールセンタを通る荷重移動』の量は、ロールセンタが高いと増加します。

 つまり御質問の様にトレッドを拡大した場合、左右荷重移動量が増えるのか減るのか?は、上記のルート(1)と(2)のどちらがどれだけ大きいか?によって変わるということです。(ルート(1)(2)それぞれで移動する荷重値をちゃんと計算すればすぐに判ります。計算は、運動方程式を解かなくてもベクトルの足し算でOKなので、中学生レベルで出来ますね。)

この回答への補足

解答ありがとうございます。

荷重移動の3つのルート・・・初めて知りました。
今回の件でも(1)バネを通る荷重移動と(2)ロールセンタを通る荷重移動、両方ともベクトルの方向がどこを向いているのかさっぱりです(汗)
お時間ございましたら、もう少し詳しくお教えいただけないでしょうか?

補足日時:2010/11/10 00:19
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

この解答が一番核心をついていると思いましたので、ベストアンサーとさせていただきました。

お礼日時:2010/11/17 22:11

ロールセンタは条件によって上がったり下がったりする気がするので、


ILIOSさんの場合で計算すると・・・。

トレッド広=ロールセンタ下

になりますね。
おっしゃられている様に逆で合ってると思います。

ホイールオフセットでトレッドを広げたので
(見にくかったら申し訳ないのですが)図の上のようになり、結果ロールセンターは下がります。
しかし、トレッドを足回りまるごと伸ばして広げると、図の下の様になりロールセンタは上がります。

実車の場合、トレッドの広げ方も様々で図に起こしてみるのが一番わかりやすいです。
私も一瞬あれって思いましたが、こういう所が車の魅力ですね。
「トレッドを広げたことによるロールセンタと」の回答画像1

この回答への補足

解答ありがとうございます。

図まで書いていただいたのですが、なぜ上と下とで延長線の角度が違うのかがちょっとわかりませんでした。
アームの角度など、もう少し詳しく書いていただけたらうれしいです。

補足日時:2010/11/09 23:39
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

またよろしくお願い致します。

お礼日時:2010/11/17 21:59

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