チョコミントアイス

こんにちは

実は、似たような質問を4年前ぐらいにもしたことがありました。 そのときにもたくさんの素晴らしい回答を寄せていただいて非常に勉強になったのと同時に、ここ(教えてgoo)にはこんなにも博識の方がおられるのだなあ、と感激しました。 

以前の質問の後から、私自身、多くのピアノ作品を聴き(弾き)こんできたのですが、最近までは稀少作品に対する興味は薄れ、以前のように稀少作品を「発掘」することはしておりませんでした。 しかし、ここつい最近になって再び、稀少ピアノ作品を発掘する情熱がまた巻き起こってきたので、ここに質問させていただくことにした次第です。

 質問の内容は題名のとおりです。 曲は編曲であってもかまいません。  また、「クラシック」という範疇に入らなくともかまいません。 さらに、時代も問いません。 はたまた、有名作曲家の作品であっても、あまり知られていない曲であれば是非お願いします。  できれば独奏曲が良いですが、複数台ピアノ曲であってもOKです。  つまり、基本的には「稀少ピアノ曲」であれば、特に制限はありません。(ただし、クラシック以外は知識が非常に乏しいので、ジャズ等他分野の曲であれば私にとっては「稀少曲」になります。)
 ただ、できれば、質問者様が「美しい」と思えるような作品を教えていただきたいです。 その「美しい」が、バッハのような対位法の妙技にあるのか、ベートーヴェンのような構成美にあるのか、シューマンのような濃厚なロマンチシズムにあるのか、スクリャービンのような官能の響きにあるのか、ショスタコーヴィチのような苦悶にあるのか、アルカンにあるような超絶技巧の炸裂にあるのかは問いません。 質問者様が主観的に「美しい」と思われるのであれば、是非教えてください。

ご回答楽しみにお待ちしております

A 回答 (2件)

質問者様が喜んで下さったので、調子こいて続きの回答をします。



)まずはフィンランドのエイノユハ二・ラウタヴァーラ。
有名な現代作曲家で穏健なセリー技法使いとして人気の人です。

この人のピアノ曲は背筋が伸びるような冷たさを持ち、
軒先に下がる氷柱のようです。その透明感に魅せられます。

)次はイギリスの現代作曲家・ジョン・タヴァナー。

美しい宗教曲が人気の人ですが、ピアノ曲は切れ味鋭く
冷たい肌触り。ラウタヴァーラのピアノ曲共々、
武満 徹の侘び寂びの世界に通じるものを感じます。

)次もイギリスで、ロビン・ミルフォードという作曲家。

作風はエルガー、ヴオーン=ウィリアムス、アイアランドの系統で
美しい田園風景を想い起こさせます。

)そして意外にも、R・シュトラウスのピアノ曲がいいんです。

ブラームスからワーグナー系のいいとこ取りで
彼の歌曲にも通じる愛らしさがあります。


以上、ざっとご紹介いたしました。

なお、ミルフォードのピアノ曲は歌曲とのカプリングで
トッカータ クラシックスというレーベルから出ています。
確か以前はナクソスと同じ輸入元が扱っていたので、
NMLにラインナップされているかもです。一度探ってみてください。

それ以外の作曲家についてはすべてナクソスから出ています。
入手しやすく、いい時代になりましたね。しみじみ・・

それから一つだけ。
イギリスの マイケル・ナイマンのピアノ協奏曲が素晴らしく美しいです。
「ピアノ・レッスン」の映画音楽からの自作編曲で、哀愁に満ちたメロディが
35分、ノンストップで流れていきます。これはダントツのお奨めです。
これもナクソスから出ています。未聴ならば是非!


ついでにシリル・スコットについてすこしだけ。
CHANDOSのオケシリーズを聴いていますが、仰せのごとく正体不明な作風ですよね。
交響曲なんかは、大風呂敷ひろげて色んな作風ぶちこんで
上手くまとめられないままホカシチャッタみたいな・・

ですが室内楽を聴いて、この人のやりたかったことが判りました。
ドビュッシーになりたかったんだね。
室内楽は美しくまとめられるのに、大曲まとめる実力は乏しかったってことでしょうか。

では、お互い素晴らしい音楽を楽しみましょう!
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この回答へのお礼

引き続きのご回答ありがとうございます!
聴くのに時間がかかったため、返事が遅れてしまいました、申し訳ありません。

1ラウタヴァーラ
ラウタヴァーラは、知人が演奏会で弾いていたので名前は聞いていたのですが、ちゃんと聴いたことはありませんでした。 背筋がゾクッとするような感覚・・わかります。 ピアノソナタ2番の「火の説法」は特に気に入り、既に何度も聴いています。 1楽章の終わりは面白いですね。 クラスターの上で響く冷たい余韻が神秘的です。 全楽章通じて虜になりました。。。 この曲は是非弾いてみたいと思います。

2ジョン・タヴナー
この作曲家も面白いですね! 名前は全く聞いたこともありませんでした。 アルヴォ・ペルトにしてもそうですが、こういう静謐な音楽は大好きです。 ただ、アルヴォ・ペルトよりも、東洋的な響きが含まれていて面白いですね。(そういう意味で武満に通ずるところがあるかもしれませんね) 初め聞いたときに、神秘学者のゲオルギイ・グルジェフの曲に少し似ているなとも感じました。(グルジェフの曲は非常に稚拙なものも多いですが、霊感を感じさせるものもあります)

3ロビン・ミルフォード
この作曲家も初めて知りました! 教えていただいた、歌曲とのカップリングのCDを聴きました。 グレインジャーの作品のような素朴で心地良い佳作ですね。 他の作品も聴いてみたいです・・・

4R・シュトラウス
リヒャルト・シュトラウスもピアノ作品を書いているとは知らず、初めて聴きました。
やはり、旋律が美しくうっとりとするような曲がありますね。(5つのピアノ小品 Op. 3など特に)

前回に引き続き、素晴らしい作曲家達の存在を教えていただいてありがとうございます。 私はどちらかといえば、マイナー曲といえばロシア・東欧系の作曲家ばかりに着目していて、北欧・イギリスの作曲家はあまり聴く機会があまりありませんでした。 しかし、Silver2さんに教えていただいたことがきっかけでそちらの方面にもだいぶ興味が深まりました。(教えていただいた作曲家について調べているうちに、フランク・ブリッジのような他の作曲家の存在も知ることができました。ブリッジの作品もなかなか美しかったです。)

重ね重ねありがとうございます!

お礼日時:2011/01/09 02:51

イギリスのアーノルド・バックスのピアノ曲たちがいいですよ。


ドビュッシーとスクリャービンとプロコフィエフを混ぜたような、
独特の官能世界を築いています。白日夢のような、柔らかい乳白色の音楽。
naxos,CHANDOSなどからCDが出ています。

同じ傾向のピアノ曲なら、イギリスのシリル・スコットもお奨めです。
こちらはDuttonレーベルから小品集が出ています。

北欧物なら、シベリウス、グリーグ、シンディング、パルムグレン・・などがたくさん
美しいピアノ曲を書いていますが、ここではとびっきりの作曲家をご紹介します。

ヘイノ・カスキ。  

フィンランドのピアノ詩人と呼ばれる作曲家です。
その曲たちは、私たちがフィンランドと聞いて思い浮かべる自然の情景・森・湖・風・・・すべてを
そのまま音にしたようです。
寡作であり、CD1枚に収まってしまうほどの数しか書かなかった人ですが、
一つ一つが宝石のように輝いています。
CDはFINLANDIAから出ています。確かピアノは館野 泉だったような・・・
入手可能なら、必ず聴いてみてください。
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この回答へのお礼

早速の素晴らしい回答ありがとうございます!

(1)アーノルド・バックス
バックスいいですねー! ご回答いただいた後に、早速、NML(Naxos Music Library)でざっと聴いてみました。 いきなり、素晴らしい作曲家に出会えて感激しました。 ありがとうございます!

>独特の官能世界を築いています。白日夢のような、柔らかい乳白色の音楽。

なるほど、たしかに、と思いました。 確かに、スクリャービンのようなとろけるような音世界、ドビュッシーの感覚世界に通じるところがありますね。 ただ、スクリャービンのような狂気めいた怪しさはなく、北欧作曲家に通ずる詩情も感じさせ、「乳白色」とはまさにそのとおりだと思いました。
ソナタはもう少し聴きこんでから評価を下したいですが、小品としては「Dream in Exile」、「Water Music」がよかったです。

(2)シリル・スコット
シリル・スコットは以前に大体の作品を聴いたことがありましたが、正直なところまだ全貌がよくわからず、良さもわからない作曲家です。 もう少し聴きこんだら感想が変わるかもしれません・・・

(3)ヘイノ・カスキ
カスキといえば、「激流」(Pankakoski)しか知りませんでした。 

>入手可能なら、必ず聴いてみてください。

こう言われれば聴くしかないですね! 早速Amazonで舘野泉のCDを注文してみました。(しかも、舘野泉なら大いに期待できそうです・・・) 届くのが非常に楽しみです。


素晴らしいご回答ありがとうございました!!!

お礼日時:2011/01/05 23:24

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