鳴海章氏の小説を今読んでいます。
「エア・サスペンス」ということで、飛行機の描写が緻密で、飛行機好きの私には最高なのです。
このように何らかのモノに対して、凝りに凝った描写をしている小説を教えてください。
凝っているものは、何でも結構です。
小説のストーリー上必要なモノで、それを緻密に表現したくて作品を書いている、と思えるようなマニアックな作品を考えています。
参考例ですが、今野敏氏の「超能力セッション走る」は、音楽(ジャズ)と格闘技の表現に凝った小説だと思いました。だいぶ前に読んだのと、音楽と格闘技には無知なので「凝っている」という判断は少し怪しいですが、楽しんで読みながらも緻密な表現に疲れた記憶があります。
(この疲れがいいんですが…)
No.10
- 回答日時:
高田崇史氏の「QEDシリーズ」をお勧めします。
また、彼の他の作品もすべて膨大な薀蓄が詰め込まれていて、本筋の印象が希薄に成るほどです。この回答への補足
たくさんの期待できる作品を紹介していただき、すでに読んでみた作品もあります。(感想は「満足・最高」でした)
今後も回答を頂いた作品群について調べていき、順番に読んでいこうと思っています。
ポイントについては、完全に個人的な興味でつけさせて頂きます。
勝手な判断ですが、テーマの奇抜さ(=おもしろさ)と内容における緻密さに引かれるものがあった作品を選ばせていただきました。
みなさん、本当にありがとうございました。
余談ですが、私も個人的な趣味で一作品あげさせていただきます。
●「宣戦布告」(上・下) 麻生幾 講談社文庫
北朝鮮の潜水艦が原発近くの日本海海岸に漂着し、乗組員の上陸した痕跡が発見されたことから始まる日本国内の騒動を描いた作品です。
フィクションですが、事件に対応する役所、警察、各省庁、首相官邸、自衛隊などのそれぞれの利害関係による衝突・混乱や、官僚的な無責任でお粗末極まりない対応ぶりを細かく描いた作品です。
現実でもこうなるのだろうか、と思わせる日本側の対応のひどさ、責任の押し付け合いが興味深かったです。
>QEDシリーズ 高田崇史
これはなぜか、近所の本屋に置いていません(笑)
売り切れなのかもしれません。強い人気があるのでしょうか?
作者の名前も初めて知りましたが、作品群の解説を読むと、古典の解読が物語の解決につながるという考古学的な楽しみがあるのですね。百人一首や竹取物語に興味がある人にとっては、特に楽しめそうです。いいですねー。
個人的には、「QEDベイカー街の問題」というシャーロキアンに関する話に一番興味があります。
読んだ後に、新鮮な満足感が期待できそうな作品ばかりですね。
回答ありがとうございました。
No.9
- 回答日時:
私のおすすめは、京極夏彦さんの京極堂シリーズです。
「姑獲鳥(うぶめ)の夏」から始まり、番外編を含まずに、6作くらいでています。
一応推理小説の部類に入るのですが、
読みながら推理して犯人を当てるのは無理だ!
というくらい、いろいろな物事が複雑に絡んでいます。
シリーズのタイトルには、必ず妖怪の名前が入っていて、それが話にも深く関っています。
妖怪の成り立ち、そこから考えられる昔の人の未知のものに対する捉え方、宗教や心理学、
人の記憶や、今もっている常識について、等など、話によって論点も変わっていきます。
しかもそれが、ちゃんと物語に関係しているんです。
厚めの本ですけど、とにかく面白いのでおすすめします。
この回答への補足
>京極堂シリーズ
本屋で見つけたら、…これは分厚いー!!
本を見ただけで、圧倒されました!!
と言うわけで、お礼をお待たせしてすみませんが、もう少しいろいろ調べてからとさせていただきます。
(回答を頂いたみなさん、本当にすみません)
質問の締切ですが、もう少し延長して、10/12頃にしようかと思っています。
お礼が遅くなり、すみませんでした。
>京極堂シリーズ 京極夏彦
京極堂シリーズ、という呼び方は”通称”であり、正式な呼び方ではなかったんですね。
いろいろ調べてみましたが、資料が多く非常に人気があることがわかりました。
”この世には不思議なことなど何もないのだよ”ということで、最初は妖怪が活躍する話かと思いましたが、そうではないのですね。(不思議な能力=超常能力は出てきますね)
登場人物がクセのある、といいますか、名前も雰囲気があり、人物も特異で皆非常に魅力的です。謎を解決する上で、いろいろ書き込まれた知識(情報)が非常に重要なんですね。(忘れそうだ…)
最後まで読み応えがありそうです。読み終わったら、疲れと共に強い満足感がありそうです。しかも各作品が過去のエピソードにつながる部分もあるらしいので、これは本当に大変な作品群です(笑)
回答ありがとうございました。
No.8
- 回答日時:
高村薫、全般です。
いちいちそんなこと言われなくても、そんなこたぁ知ってるよ、て感じかもしないですが(笑)。
誰が評しても、細部の描写がすごいっていわれますが、確かに。
特に「黄金を抱いて翔べ」(新潮文庫)の爆弾を作る過程とか異様に丁寧に描写されています。
薬品とか部品の名前とか羅列されても全然理解できてないんですけれど、
なんか凄さだけはつたわるというか、
そのことによって物語への信頼が高まるというか。
そういう意味でのマニアックさですね。
>黄金を抱いて翔べ 高村薫
高村薫氏全般ですね(笑)
確かにこの方の作品は、細部の描写がすごいですね。
風景を説明するにしても、ビルや通りの名前や配置などを細かく描写しています。
氏の作品をあまり読んだことはないのですが、読んでいるうちに、どんよりと曇った風景の中に立ち尽くす主人公といった情景が、自然と想像できてしまいます。
爆弾の説明なども、異様だと思えるほど丁寧に描写されていると、やろうとしていることの凄さが伝わってきて、読んできて盛り上がりそうですね。どっと疲れそうですが(笑)
回答どうもありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
マイケル・クライトン作品はかなりいろんなジャンルで緻密に専門知識を調べて書かれていますよ。
私などはクライトンが書いた分野で他の作家が書いた本などは底が浅く感じて読めないです。
>マイケル・クライトン
これはとても有名な方ですね。
調べてみたら、あれもこれも、世界的に有名で映画化もされた作品がずらりと並んでいます。作者の経歴を見ると、医学部出身だったのですね! 納得です。
彼の小説を読んだことは残念ながらありませんが、個人的にはお気に入りの翻訳者である浅倉久志さんが訳者の早川書房の作品を読んでみたいです。
参考「マイケル・クライトン公式ホームページ」
http://www.crichton-official.com/
(…日本語版が欲しい)
回答ありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
東野圭吾さんの小説は、モチーフが毎回変わるのに
しっかり取材されて書かれているなーと感心します。
その中でも特に私が疲れたのが、
・天空の蜂
・鳥人計画
です。鳥人計画は小説なのに図解までついていて
作者のこだわりが感じられました。
参考URL:http://www.keigo-book.com/
>天空の蜂 東野圭吾
疲れましたか?(笑)
参考URLは作者の公式ホームページだったのですね。
その中でも、作品の「著者の一言コメント」の最後の1文がいいですね(笑)
社会的な難しいテーマですが、取材するのが大変だったぶん作品への思い入れは強い、という著者の一言が印象的です。このような緊迫したテーマの作品は、リアリティがないと読んでいてしらけてくると思いますので、とても期待できそうです。
>鳥人計画 東野圭吾
こちらも疲れましたか?(笑)
著者は、スキージャンプが大好きだったのですね。
「著者の一言コメント」中の、取材を重ねるうちにスポーツ科学のほうにテーマが移ってしまった、現在ワールドカップで活躍中の葛西選手にもインタビューした、という所が作品の方向を示していますね。
図解はジャンプ時のフォームの説明でしょうか?
説明図が挿入されているなど、著者の強いこだわりが感じられます。
また推理小説として、実験的なテーマを持っているところが、とても興味深いです。(内容は、ネタばれになるので内緒にしておきます)
回答ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
それではスポーツもので。
飯嶋和一「汝ふたたび故郷に帰らず」(小学館・河出書房新社)は凝りに凝ってます。
挫折したボクサーが復活するまでのあゆみを書いた小説ですが、もう描写もせりふも濃いです。
ジャブを一発打つのに一ページ近くを費やし、フックを返すのにもその心理状態から叩き込むプロセスまでが書き込まれていて、緻密な描写に圧倒されました。
スローモーションで見ているようなのに、スピード感を決して失っていない書き方で迫力があります。
この作者は細部へのこだわりがあるのか、どの作品も凝ってるんですが、その中でもこの作品の徹底振りは圧巻です。
ぜひお勧めの一作です。
参考URL:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4094033 …
>汝ふたたび故郷に帰らず 飯嶋和一
すごそうな作品ですね!
「ジャブを一発打つのに一ページ近くを費やし…」
まさしく徹底的にこだわっているとしか、申せません。
すばらしいのは、緻密な描写をしながらも格闘技ならではのスピード感は失われていないという部分ですね。
これは、ぜひ読んでみたいです。
飯嶋和一さんは、今回回答を頂いて初めて知りましたが、細部までこだわっている作家の方のなのですね。
よく覚えておきます。
回答ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
こんにちは。
今野敏を読まれるのでしたら、同じ作者の「慎治」はいかがでしょう。ガンダム・プラモ他、オタク物件満載です。オタクってすばらしい(笑)と思わせてくれます。
他にもあるけど思いついたらまた。
こんばんは! お礼が遅くなり、すみませんでした。
>慎治 今野敏
ネットで書評を読んでみると、「オタク覚醒小説」という言葉が出てきました(笑)
さらに本の表紙が、作者(今野氏)が自ら作ったガンダムのプラモデルとは…。
格闘技に関する説明も、かなり詳しく書かれているようですね。おもしろそうです!
オタクってすばらしい、ですか?(笑)
ほんとうに、そんな気分になれそうな作品です。
回答ありがとうございました!
No.3
- 回答日時:
冲方丁「マルドゥック・スクランブル」全3巻、ハヤカワ文庫JA、2003年
2巻後半からの、カジノでのギャンブル・シーンとか。
参考URL:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150307 …
この回答への補足
みなさんに興味深い作品を紹介して頂いて、本当に感謝しています。
いろいろ調べてしまい、時間がなくなってしまいました^^;
すみませんが、後の方のお礼は明日以降とさせて頂きます。
質問自体の締切は、10/1頃にしようと考えています。
(03/9/22 0:20)
>マルドゥック・スクランブル 冲方丁
これは、SF小説だったのですね!
参考URLの書評を読むと、とてもおもしろそうですね。
うーん、おもしろそうです。とにかくこの書評を読んでもらいたいと思うような、熱い内容ですね。ストーリーを楽しむことに加えて、ギャンブルも詳しく勉強できそうです。
回答ありがとうございました。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
真保祐一さんの「奪取」なんかどうでしょうか。
文庫本上下巻で出ていますが、その半分以上が「ニセ札」の作り方です。
マニュアルと言ってもいいようなこだわった内容です。
ただ、私の知人に言わせると「これじゃあ出来っこない」だそうですが
「こりゃ、分かっていてワザと書いてないなあ」なんて
どっともどっちみたいな言い方していました(笑)。
ついでに、時限発火装置の作り方も勉強(?)になりました。
>奪取 真保祐一
「ニセ札作り」とは、おもしろい作品ですね!
ネットで書評を探してみると、「すごい取材力」「情報小説」「お札を手にとって眺めてしまった」等々。
「ニセ札作り」と聞くと、正直「なんだそりゃ?」と思いますが、そんな濃いテーマにもかかわらず、どんどん読ませてしまう面白さがある作品のようですね。
しかし、ニセ札と時限発火装置の作り方が勉強(?)になるなんて、ちょっと危ないですね(笑)
回答ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
吉岡平さんの「鉄甲巨兵SOME‐LINE」は違った意味でマニアックです。
全5巻、本編4巻外伝1巻で、巨大ロボットもののお約束やテレビアニメみたいにCM挿入などが再現されています。
ただdoyaさんが好きかどうかはわかりませんが。
個人的にはエリオット・アベカシスの「クムラン」という小説の聖書をベースにして書かれているマニアックさが好きなんですが。
これもまた好みがはげしいですね。
一度、私への補足にてジャンルを指定してみては?
この回答への補足
お心遣いありがとうございます。ジャンルは特に考えませんでした。
ジャンルを限定しない方が、私の想像できない意外な分野に関する小説の回答を頂けるかと思ったからです。
自分で想像していた例ですと、推理小説で野球やサッカーなどのプロスポーツの世界を描いたもの、などを考えていました。
単にプロスポーツ選手が犯人、というようなものではなく、スポーツの世界をこだわって書いた内容のもの、その世界はそういうものなのか、と感心・勉強させられるような作品を想像していました。
もちろん、プロスポーツ以外の分野も大歓迎です。
すでに頂いている回答も、興味深いものばかりです。申し訳ありませんが、お礼は少し遅れます。お礼は必ず書きますので、すみませんがご了承お願いします。
>鉄甲巨兵SOME‐LINE
検索してみたのですが、内容がわかるようなサイトを見つけることができませんでした。
巨大ロボットマンガを、ネタにしているところがマニアックなんですね? 私も子供の頃よく観ていましたが、「あるある!」というようなネタが詰まっているのでしょうね。
>クムラン エリオット・アベカシス
こちらも検索してみたのですが、書評がみな「いろいろな意味で大した作品である」というようになっていますね。(余談ですが、著者が若くて美人だとも)
キリスト教、聖書は詳しくないですが、この作品はとても勉強になりそうですね。
読むと疲れそうですが、とてもおもしろそうです。
回答ありがとうございました。
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