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当方、エレクトロニカを制作しています。

プラグインソフト(battery3等)にアウトボードのコンプレッサー•EQ等はかける事は出来るのでしょうか?

知識のある方、ご返答宜しくお願いします。

A 回答 (1件)

可能ですよ。


通常はソフトシンセのアウトプットはDAWのマスターアウトに指定されています(DAWのマスターアウトは設定を変えない限り通常はオーディオインターフェースやサウンドカードのメインアウトに繋がっています)
そこでソフトシンセのアウト(あるいはソフトシンセ内のチャンネルごとのパラアウト)をご自身の環境にてアウトボードが繋がっているアウトプットを指定すれば、アウトボードに信号が行きます。
それを再びDAWに返してやれば良いのです。返すと言ってもギターとかボーカル録音する時と同じです。空のオーディオトラックを用意してインプットをアウトボードと繋がっているポートに指定するだけです。


正し、リアルタイムで利用するにはちょっとテクニックが必要になります。

通常ソフトシンセやプラグインエフェクトはその処理やルーティングの構成上遅延が発生する場合でもDAW内部で補正をかけて足並みをそろえるため、複数のシンセを起動・再生しても自動で同期してタイミングがずれることはありません。
(もちろん遅延補正をオフにしてしまったら、シンセごとに発音はバラバラにずれてしまいます)

しかし、アウトボードを使用することで一旦DAW(PC)の外にオーディオ信号を出力したものを再びDAW(PC)に戻すことになりますので、物理的に遅延が発生してしまいます。これはDAWやPC内部の問題ではなく外部を経由することに起因するので、ソフトシンセの遅延補正機能では対処できません。

マスタリングなどでソフトシンセの全ての音色を一括でアウトボードに通す場合は、当然全てが同じように遅れて返ってくるだけなので何ら問題はありませんが、特定チャンネルの音色のみをアウトボードに通したいといった場合は遅延補正をかけないと再生時に音ズレが発生してしまいます。
ですから、制作作業中やライブパフォーマンスなどでリアルタイムにアウトボードを使用したい場合は以下の方法のいずれかで対処します。

・アウトボードに出力したい特定チャンネルのみ手動でデータを前倒しする。
 遅延が発生するならあらかじめ前倒しすれば良いじゃん、という人力技ですね。
 DAWによっていは特定トラックの再生タイミングにオフセットを指定できるものもあるので、実データはそのままにオフセットで前倒しというやり方が一般的だと思います。

・アウトボード用の遅延補正システムを使用する。
 SONARやStudioOneなどはあらかじめアウトボードも使用した制作環境を想定したシステムが構築されています。
 これらのDAWにはプラグインとは別にアウトボードを経由したオーディオ信号にどれだけ遅延が発生するかを測定して自動的に補正をかけてくれる機能があります。
 使い方も簡単で補正用のプラグインエフェクトのようなものを一個立ち上げるだけです。これを通すことでアウトボードが仮想プラグインエフェクトといった状態になり、再生時にDAW内で遅延補正をかけてくれます。

ちなみにこのような機能はオーディオインターフェース側に内蔵されているケースもありますので、お使いのDAWが機能としてもっていない場合でもこうした機材で追加することができます。
例えばT.C.ElectronicのStudioKonnekt48などには上記のSONARやStudioOneについているものと同じ機能が搭載されています。しかも使い方も同じでやはりプラグインエフェクトのようなものを立ち上げて測定・遅延補正をかけるだけです(エフェクトではないのですがこの機能はVSTプラグインとしてインストールされます)

また、もし録音時にアウトボードを使いたいだけでしたら、とりあえず音ズレは気にせず録ってしまいあとから波形をズラして調整すれば良いだけですね。


アウトボードを使う場合に一つ注意点があるのが、オーディオインターフェース側のスルーアウトをオフにすることです。
スルーアウトというのはオーディオインターフェースに入力された信号をDAWを経由せずに(スルーして)アウトプットする機能です。
(ボーカルやギター収録時の”返し”などに使うためのルーティングとして持っています)

これをミュートしておかないとオーディオインターフェースからスルーアウトされた信号と、DAWに入力された信号(DAW経由でアウトプットされる信号)が混ざって二度鳴り状態になります。
これがアウトボードとか使ったことない人だとソフトが問題なのかハードが問題なのか分からず原因究明に悩んでしまう箇所なので。
オーディオI/Fのスルーアウト(商品によって名称は多少異なります)はミュートを忘れずに。

とまあ、実際に使ってみればすぐにわかることなのであんまりややこしく考えなくても良いですが、便利機能の差はあれどんなDAWでも問題なく使えますよ。
エレクトロニカならぜひアウトボードのコンプで躍動感溢れるビートにしたいところですね。
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この回答へのお礼

遅くなりましたが、大変参考になりました。
じっくりやりたいと思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2013/09/09 22:41

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