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No.2
- 回答日時:
> もちろん、単純にハッピーエンド=喜劇、バッドエンド=悲劇と分類できるものではないと思いますが、なぜこのような分類になるのだろうかと疑問に思いました。
「悲劇」と「喜劇」はギリシャ時代に端を発する定義づけがあります。
ギリシャ悲劇としてもっとも有名なソフォクレスの『オイディプス王』を質問者氏もご存じかと思いますが、これを考えれば悲劇がどんなものかよくわかると思います。
偉大な人物である主人公が、運命もしくは神々の力と対抗しようとするが、最終的に破れ、死を迎える。これが「悲劇」です。
一方「喜劇」というのは、今日まであまり残ってはいないのですが、偉大な歴史上の人物ではなく、身近な、日常卑近な人びとが主人公となっています。偉大な英雄ではない、どこにでもいるような、観客と等身大の人びとが登場するのです。
彼らは性格的にさまざまな欠陥を持っています。けちだったり、見栄っ張りだったり、嘘つきだったり。そうしてその性格の欠陥が葛藤を生み、混乱を引き起こし、それがドラマ(劇的要素)になっていきます。思い違いや失敗が笑いを誘います。けれども、最後は幸福な結末、とくに結婚式で終わってゆくのです。
結婚というのは、新たな生命の誕生の含意があります。
悲劇が人間の死を扱うのに対して、喜劇は人間の誕生を扱うものだった。つまり、人間の存在の発端と終局を共に描いている、といえるわけです。
このような悲劇・喜劇の要素は時代を経るにつれ、徐々に混在していき、特にロマン主義の時代になると、悲劇的要素と喜劇的要素は積極的に混淆されていくようになります。その代表が、ゲーテの『ファウスト』なんです。
ですから、質問者氏の疑問は当然だと思うんですが、やはり主人公が偉大なものを目指しながら、その途上で敗れ、死ぬ、という大きな枠組みを考えると、悲劇のカテゴリーに属するものといえるのではないでしょうか。
No.1
- 回答日時:
「ファウスト」芝居群は、中世ヨーロッパ(特に今のドイツ)に産まれ、キリスト教の神に頼らず、世俗の人力に頼ると地獄に堕ちる、と言った主題の説教芝居群です。
ドイツから英訳を手に入れたマーロウ、いろいろな芝居、人形芝居、音楽、オペラなどで、終わりは地獄じゃ可哀想だ、と変えたり、いや、殺した女に何かさせようとか、まあゲーテも小細工をしています。
二分法で、分類しなければ問題ないことだと思います。
回答ありがとうございます。
ゲーテがハッピーエンドに改変しただけで、『ファウスト』自体は悲劇だということですか?
> 二分法で、分類しなければ問題ないことだと思います。
悲劇・喜劇の二分法はアリストテレス以来の伝統的なものだと思いますが、これで分類しないとすれば、どのように分類すればよいのでしょうか。
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