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【自動車】BMWのフロントガラスは斜めから見るとグラデーションの虹色に見えるのはなぜですか?

なにか特殊なコーティングが標準でされているんですか?


それともガラス自体が特殊なガラスが使用されているんでしょうか?

A 回答 (1件)

・・・BMWでは、今でもフロントウインドウにシマシマが見えますか・・・なるほど。



※自動車用ガラスは、割れた時に尖った破片となって乗員を傷つけない様に、熱処理を施した強化ガラスになっています。(熱処理によって表面に残留応力が保持され、割れた時にガラス自身の内部応力で丸い破片となります。)
 自動車の事故現場で、尖った三角形の破片でなく細かく砕けたジャリの様なガラスが散乱しているのは、この特殊なガラスのためです。

※この熱処理は、全体に均一にかけると衝撃を付けた時に一瞬で細かいヒビが全体にかかり、真っ白になって視界を遮ります。そのため、冷却時の条件を部分的に変えて強化の度合を細かく変えており、故に自動車用ガラスは『部分強化ガラス』と呼ばれています。

※部分強化ガラスでは広い表面で残留応力の大きさに差があることになりますが、これが密度の違いを発生させ、斜めに透過する光線の屈折率を部分的に変えています。
 この屈折率の違いが、虹色のシマシマとなって現れます。

※フロントウインドウは走行中の砂やワイパーの往復などを考慮して強い擦過性が要求されます。故にコーティングの類は考え辛く、BMWのシマシマはやはり部分強化ガラスだから、と考えられます。

・・・以上ですが、しかし。
 現在のフロントウインドウは、世界中の自動車法規により『合わせガラス』という衝撃吸収ガラスを使わなければなりませんが、この場合は逆に柔らかいガラスとする必要があり、強い残留応力を残さない様に成型するのが基本です。

 合わせガラスでありながら部分強化も施すことが出来るのかどうか、残念ながらワタシはガラス屋では無いのでよく判りませんし、また衝突安全性の概念からするとそういう手の込んだガラスを採用する理由が思い当りませんが、細かいキズが付きにくくなるとか(実のところクルマのガラスは、ただ走行しているだけで結構キズがつきます。古いクルマを再塗装してピカピカにしても、全体的に新車の様にキラキラした見た目にならないのは、このガラスの細かいギズが原因の一つです)、或いは事故で乗員がガラスに衝突した時、ガラスが細かく砕けてエネルギ吸収性が更によくなるとか、何か意味があるんでしょう。少なくとも、フツーの合わせガラスや部分強化ガラスよりはかなり高価なガラスとは言えそうです。

 尚、余談ですが。

※先進国のクルマで、フロントウインドウの合わせガラス化が最も遅れたのが日本車です。
 30年ぐらい前の日本車では、フロントウインドウは部分強化ガラスが標準で、虹色のシマシマが盛大に見えました。(この頃シマシマを逆手に取って、熱処理を工夫してメーカーのエンブレムを入れたりメッセージを入れるという特許が出されたほど、熱処理後の虹色が目立っていました。)

※現在のクルマでも、サイドとリヤのガラスは強化ガラスですが、
①部分強化でなく全面均一強化なので、表面の屈折率の違いが小さい
②フロントウインドウと比べ、曲率が大きく平面に近い(サイドウインドウ)、曲率はフロント並みに小さいが一定に近い(リヤウインドウ)
・・・などにより表面の屈折率の違いが目立ち難く、シマシマがほとんど見えません。
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この回答へのお礼

みなさん回答ありがとうございます

お礼日時:2017/03/26 09:08

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