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トイヘリPico Falcon の、いわゆるキリモミ落下現象を直した方にお訊きします。
どうやって直しましたか?

不良品と言うことで販売店に交換を迫るのは簡単ですが、
買った時から愛着があり、この個体を手放せません。

それよりも、この微妙なバランスの飛行をどう成り立たせているのか、
今は何がどう悪くて、キリモミ落下現象が起きてしまうのか。
それを知る事の方が、遥かに楽しく、有意義に感じています。

質問者からの補足コメント

  • 【補足】Pico Falcon のキリモミ落下現象とは

     飛行中(ホバリング中を含む)に突然、止まる直前のコマと同じ運動が機体に起こり
     墜落に至る現象です。

      補足日時:2017/12/10 00:03

A 回答 (1件)

他に回答が付いていないようなので、この愛らしいトイヘリは触ったことがありませんが参考になれば



ヘリコプターの飛行の仕組みは簡単です。
ローターによる空気を押し出す力と機体の傾きによるその力の方向のコントロールと、ローターの回転によって生じる反動トルクをどうやって処理するかの2点がホバリングのできるヘリのその基本的なポイントです。
ヘリも風を切って速く飛ぶようになると、結構気流の流れが翼に働く力などの影響力がでて飛行機のように複雑な空気の流れを考慮する必要が出てくるようですが、模型の場合は、まっすぐ飛び続ける時間は短いですからこの2点さえ押さえれば飛ばすのに困らないでしょう。

さてローターが傾けば分力でそちらに移動する力が発生し、垂直方向の分力が機体を持ち上げる力になります。これは、地べたの上の物と違って地面との摩擦など考えなくて良いので理屈としてはものすごく簡単です。
ただし、摩擦がない状況など普段経験していないので、この単純な状況に慣れるのに手間が掛かるのが普通です。
機体の向きをしっかり見ることで慣れて行きます。

このほかにローターが回転すればその反動トルクで機体が反対方向に回されます。ローターがひとつしかない普通のヘリでは尻尾に水平方向に風を送る小さなローターが付いていてこれで機体が回されているのを防ぎますが、pico Falconは、メインのローターが2枚あり、同じような大きさで反対方向に廻っているので、互いに打ち消し合うのでお尻に水平方向の小さなローターは必要ありません(Pico Falconは別の用途で上下に風を送る小さなローターが付いています)。
シングルローター式では、お尻のローターのせいで機体が横に流されるので、ホバリングするためにはその分機体を傾けて分力を発生させてその力を相殺させる必要があり、そのため静止状態なのに機体が傾いていなければならないという状態になります(最初から機体を傾かせると速度が出た時に困ります)。
模型の大きさでは特にその程度が大きいのが普通で外から見てもはっきり傾いているのがわかります。
この点。pico Falconのようなツインローター機では風の無いときのホバリングは機体をまっすぐにすれば良いので、感覚的に素直です。
どちらの方法でも、機体を回転させる力は見えずに結果しか見えないので制御するのは大変です。
人が乗るヘリは大きいので動きが緩やかで人間の反応速度でも何とか対応できるようですが、小さな模型では、電子装置による自動装置抜きには不可能です。
逆に考えれば、この装置がちゃんと働いていないと飛ばすのが非常に難しくなります。

機体を回転させる実際の操作は、シングルローター機では、尻尾のローターの強さをピッチや回転数を変えることで調整し、ツインローター機では二つのローターの速度比を変えて行います。
人が乗るような場合は、信頼性が重要なので二つのローターの軸を直結し、メカニカルな方法で速度比を変えますが(オスプレイのような変わったツインローター機でも同じです)、模型の場合は、簡単なモーターの速度コントロールで行なう場合がほとんどです。
電子的に機体の回転をセンサーで検出しモーターの電圧差として制御します。

機体の向きを変える方はちょっと複雑です。
機体を傾けるためのローターをお尻に付けているのがpico Falconのような機体です。
お尻の上下のローターだけでは前後の傾きにしか対応できませんが左右に傾いた場合は、機体を回転させて合わせれば良いという割り切った方法です。
左右にローターを貼りだししてこの点を完全した模型もありますが、本格的な模型や本物でこの方法では採用しません。
大きさが大きくなるほど、この方法は効率が悪くなるからです。
この方法で制御するためには素早く制御用のローターの回転速度を変えなければいけませんが、スケール効果から大きいものほど回転数が変わるのに大きな力が必要になり、充分な制御が難しくなります。

その変わりにピッチを変える方法を使います。これなら回転数が変わるのに時間がかかっても素早く風の量をコントロールできますし、ピッチを変えるレバーを押し引きするだけで大きく力を変えることができます。
特にメインローターはピッチを一様に変えるのでなく、ローターの羽根の位置によってピッチを変えることでローターの不均一の揚力を発生させその不均一さローターを傾ける力の元を発生させます。
不均一さだけでもローターを傾ける力は出ますが、それによって発生するジャイロ効果を使えばずっと大きな傾ける力が発生します。
ジャイロ効果は回転する物体の回転隊の慣性力(回転モーメント)によって起きる比較的強力なのでローターが重いほど(慣性モーメントが重いほど)、また回転速度が速いほど強くなります。
宙返りを軽々こなすラジコンヘリでは、ローターの錘を仕込んであるのが常識です。
ただし、大きくなるほどローターの根元の強度が必要になり事故も発生しています。

この不均一な揚力を発生させる仕組みは面白いのですが巧妙で複雑な仕組みなので割愛します。興味があるならサイクリックコントロールなどで調べてください。
pico Falconのような小さい機体では仕込むのはまず無理でしょう。
簡易的なコレクティブピッチを使わないサイクリックコントロールというのもありますが、それも難しい大きさでしょう。そういう仕組みは見えません。
日本のメーカーが特許を持っていると主張していた簡単な姿勢安定化装置はついています(もっともこの特許の説明はこの仕組みを的確に説明しているとはとても言えないものだと思いましたが、特許出願の書類にはこういうのも多いです)。

ちょっと長くなりましたが、以上のことから、pico Falconを飛ばす上では、以下の注意が必要でしょう。

機体の回転をジャイロセンサーを使って自動的にコントロールする装置は必須なのでそれがちゃんと働いている必要があります。できればジャイロセンサーを3軸対応の物に変えるだけであとはプログラムの追加でできる機体の傾きをゆっくりにするための安定化装置のできの良いものがあれば良いですが、これは見ただけでは付いているのかどうかわかりません。

回転を自動で制御しているといっても、ジャイロセンサーは角加速度だけを検知するので、等速回転運動と本当に回転が止まっているのかの差を判断できないので、コントローラーについているトリムスイッチで、回転が止まるように調節が必要です。
モーターはブラシモーターで過酷な使い方でしょうから、長く使うと特性が悪くなるのは止むを得ません。
特性がふらつくようになって合わせるのが難しくなる場合が出てきます。

進行方向を変えるには機体を回転させて変えたい向きに前後を合わせます。
これは口で言うのは簡単ですが、実際の操作は難しいです。
自分の腕では自由に飛ばすなど到底無理でした。
器用な人なら単に飛ばすだけでなく、コントロールできる人もいるようですね

評判がいいので、制御系が優秀なのかもしれません
最初に手に入れた模型のヘリがかみさんのプレゼントのこういう方式のヘリで何とか飛んだ時のうれしさを思い出して(あくまでもなんとかですが)ついつい長くなり申し訳ありません

楽しんでくれる役に立てば幸いです
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