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二人の人間の接触確率に関する質問です。
例えば、一人が活動を2割落としたとします。そうすると、普通に活動していた場合の0.8倍で行動するので、接触する確率は0.8^2=0.64倍となり、接触確率は何も制限しないときの0.36倍の減になるということになるのでしょうか。活動をx倍とすると衝突確率は(x^2)倍, 接触しない確率は(1-x^2)倍となるという風に見えます。
類推ですが、2つの玉が2次元平面を自由に運動している場合、ある一定時間内に衝突する確率は速度の2乗に比例するというようなことになるのでしょうか。これは統計力学でもそのようになるのでしょうか。3次元だったらどうなるかということもありますが。

A 回答 (3件)

ご質問の前半部分について。

生物集団における共食いや自家中毒の(簡単な)モデルでは、個体数の減少の効果を表す項があって、それは人口xの2乗(x^2)に比例する、という形で表されます。つまり、x^2に比例する頻度で殺し合いが発生し、個体数が減る、という風に解釈できる。ま、ご質問でおっしゃる「接触」が殺し合いとは限らないわけですけれども、その発生頻度のモデルがx^2で表されるところは、なんだかそっくりに見えます。ただし「似ているね」以上のことを言うためには、「活動」ってものの測り方を明確にしないといけない。どう測りますか。たとえば人の社会的活動の指標として「何人に会うか」は適当でしょう。しかし、これで測ったら、「接触」は(それはもちろん何人に会うか、ということに他ならないんですから)2乗じゃなくて1乗に比例するでしょう。よく考えてみれば、「何人に会うか」は人口xではなくて比例係数を表すパラメータですんで、当然の結論です。

 ご質問の後半部分については、測り方がはっきりしてますから、もっと明確に「それは違う」と言えます。
 閉じられた箱(体積V)の中に決まった個数Nの玉が入っているとします。玉はどれも半径rであって、箱の中の空間にランダムに固定されている。そして1個の玉Bだけが衝突なしに距離yだけ移動したとする。このとき、Bの中心の軌跡は長さyである。そして、他の玉の中心は、この軌跡から2r以上離れたところになくてはならない。この範囲を、玉bが「掃いた空間」と呼ぶと、それは半径2r、長さyの円柱にほぼ等しい。ですから、衝突が平均1回起こるまでにどれだけ動けるかを考えると、
  V/N = 4π(r^2)y
となるyで表される。yは衝突が生じるまでに移動できる平均的な距離を表している。これを「平均自由行程」と呼びます。V, N, rが一定だとすればyは決まってしまいます。だから「一定時間内に何度衝突が起こるか」を考えると、それは速さvに比例することがわかります。

 「おいおい、相手が固定されていちゃだめじゃないか」とお考えになるかもしれないけれど、いやこれでいいんです。そこんとこを説明するには、以下の話がわかりやすいでしょう:

問題: 風がない状態で雨が降っている。その中を平たい板を立てて、板の平面が侵攻方向を向いた状態で100m移動する。板の表面がなるべく濡れずに済むようにするには、どんな速さで移動するのが最良か。

 速ければ短時間にいっぱい濡れてしまう。ゆっくりならちょっとずつしか濡れないが行き着くのに時間がかかる。では、ちょうど良い速さはどれだけか。
 板が移動することによって「掃いた空間」ができる。この空間の中にある雨つぶは全部、板の平面に衝突するので、濡れてしまう。だから、この空間の中に平均して何個の雨つぶがあるか、ということだけで、どれだけ濡れるかが決まるわけです。雨つぶが動いているということはどうでもいい。どんな速さで板を動かしても、「掃いた空間」は全く同じですから、濡れ方も同じ、というわけです。
 ここで、板を1個だけ動かした玉、雨つぶを固定された玉に置き換えてみれば、上記の話と同じことだとお分かりになるんじゃないかな。
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「活動」と接触確率の関係は「活動」の定量化の方や、各人が独立に活動を制限してるかどうかで変わる話なので何とも言えません。



後半は衝突頻度あるいは体積衝突頻度が想定されている量に近いかと思います。理想気体を仮定すると
衝突頻度Ψは1つの分子が単位時間に他の分子と衝突する回数の平均値で、分子の平均速度vbar=√(8kT/πm)と平均自由行程λ=1/√2 σnを用いて
Ψ=vbar/λ
と表せます。σは衝突断面積、nは分子の数密度、Tは温度、mは分子の質量です。
体積衝突頻度は単位体積単位時間に起こる衝突の回数でΨn/2になります。

なお、この辺の式は空間が3次元の場合の式です。
2次元の場合だと少なくとも平均速度の表式が変わるように思います。他は変わらない気がしますが正確には考えてません。
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あなたの考えていることは、ほぼ「気体分子運動論」ということです。

素晴らしい想像力ですね。
ただ、「気体分子どうしの衝突」は議論が難しいので、「衝突確率」は「壁との衝突」という意味で「気体の圧力」ということになります。
(「衝突する」と「自由に動き回れる」ことはトレードオフなので、相互の関係をうまく法則化するのが難しいのでしょうね。気体では「衝突しない」という「理想気体」を想定して理論化されています)

壁との衝突 ∝ 気体分子同士の衝突 のような「仮定」をすれば、似たような議論ができるのかもしれません。

気体分子運動論
 ↓
http://www.wakariyasui.sakura.ne.jp/p/therm/kita …


ただし、現実の「衝突」では、たとえば「ウランの核分裂」のような事象では、「中性子のエネルギー(速度)」と「核分裂のしやすさ」(これを「衝突しやすさ」という意味で「断面積」と呼ぶ)との間には、複雑な「共鳴現象」のような関係があります。「衝突、接触」とはどのようなものか、という「内部構造、内部のメカニズム」みたいなものも議論に含めないといけないようです。

ウランの核分裂反応断面積
 ↓
https://atomica.jaea.go.jp/data/pict/03/03060103 …
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