百人一首の猿丸大夫と古今和歌集について

百人一首　猿丸大夫
奥山にもみぢ踏み分け鳴く鹿の声聞く時ぞ秋はかなしき
について、
①古今集を見ると「是貞の親王の家の哥合のうた　よみ人しらず」となっており、是貞親王家歌合を見るとこの歌は無く、寛平御時后宮歌合にありました。
これについてどう言う説がありますか。

②寛平御時后宮歌合を見ると、番組は、紀貫之が左で、右にこの歌がありました。つまり貫之は対戦相手を知っていたと思われます。
よみ人しらずとなった理由の説は何かありますか。

③古今集を見ると、この歌は秋歌上（秋の前半）で、次は秋萩の歌であり、秋歌下の後半にも紅葉がある。つまり時系列で配列される古今集から、この「もみぢ」は萩の黄葉だと言う話を読んだのですが、今はカエデの紅葉となってしまっていると言う事です。
こういう説を唱えた者は誰ですか？

細川幽斎の抄を読んで、ふと疑問に思ったので、ご存知の方、一個でも良いのでお教え下さい。

質問者からの補足コメント

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  袋草子確認しました。感謝。
  この（古今）集万葉の歌少々載る。又家持猿丸大夫の歌多くもつてこれを入れ読人しらずと称す。
  とあり、猿丸大夫集との共通歌は２５首と解説に有りました。
  猿丸大夫集（国歌大観）にはこの歌がありませんが群書類従本には有りました。
  読み人しらずを猿丸大夫としたのは、藤原公任の三十六歌仙でした。
  色々と勉強になりました。

  No.2の回答に寄せられた補足コメントです。 補足日時：2020/12/17 06:48

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  宗祇抄や幽斎抄には、秋ふかくとあり、古今伝授継承者の説にしては、秋歌上の説明が出来ていないです。
  ③は、奥村 恒哉（1927年 - 1991年）と最近の説と判明しました。
  色々と勉強になって感謝します。

    補足日時：2020/12/17 06:55

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  猿丸神社は、宇治田原町に現在も有り、猿丸大夫の墓は大津市曽束に有ると、鴨長明無名抄、方丈記に有ります。
  人丸（人麻呂）と猿丸なので関係が有ると言う説も有り、宗祇抄には、天武御子道鏡と言う説まで紹介しております。
  私自身は、山辺赤人と大伴家持を調べていたら、間の猿丸大夫に疑問を持ったと言う事です。全く知識が無いので、勉強中です。よろしくお願いいたします。

  No.3の回答に寄せられた補足コメントです。 補足日時：2020/12/18 17:55

No.2 ベストアンサー 回答者： satoumasaru 回答日時： 2020/12/16 13:08

藤原清輔の歌学書『袋草紙』には「猿丸大夫集の歌多くもつてこれを入れ、読人知らずと称す」とあります。

ですのでNo1さんのおっしゃっているのとは逆に、猿丸大夫の歌が「読人知らず」という名で入れられているということですね。

猿丸大夫がどういう人なのかはよくわかっていません。大夫とは五位以上の官位を得ている者の称ですので、名前が「猿丸」になります。高級貴族がそんな名であるはずがないですよね。女性の名前が伝わっていないことは普通（ご存じのように紫式部も清少納言もあだ名）なのですが、男性の場合にはきわめて例外です。

なぜ「猿丸」としか伝わっていないのか、勅撰集ではわざわざ「詠み人知らず」にしたのか、謎はつきません。勅撰集には名前を入れることができなかったのは、何らかの事情があったのでしょうね。

No.3 回答者： ciaopolpo2 回答日時： 2020/12/17 13:34

猿丸太夫は、文献が少ないので確かなところがわかることはないのでしょうが、京都にゆかりの神社があったり、猿という名前から猿田彦に繋がり、恋人だったアメノウズメが芸能の神様に繋がって、ジプシーのような集団だったとか、いろいろな説を聞きます。

中村勘三郎の家が、”猿若舞”を伝承しており、猿という名には、現在でも、芸能の影があるようにみえます。

平家の公達のように、勅勘を被ったので匿名にしたという説もあるようですが、万葉集の大伴家持は死後、墓を掘り返され、古今の在原行平も須磨に流されたていたので、身分のある人の匿名とするには疑問があります。

古今伝授のよぶこ鳥・いなおほせ鳥・ゆふつけ鳥を含んだ優れた和歌を詠んでいるというのに、身分の低い大友黒主や得体のしれない喜撰が含まれる六歌仙から外したのは、紀貫之が猿丸太夫が何者か、知っていたからであるように見えます。

一般人よりも低い階層であった。。。山の民のような、人間社会には属さない影の集団であった。。。で、あれば、いかに和歌が人の口に膾炙していても、作者の身元さえわからないし、明かせないことになります。全く、文献によらない、ただの推理です。

もし何かわかったら、教えていただけると幸いです。

No.1 回答者： にょど原 回答日時： 2020/12/16 11:01

読み人知らずの歌の作者をまとめて猿丸大夫作にしたと記憶しています。