
No.9ベストアンサー
- 回答日時:
下品な話なんですが、「ヒモのいるホステスの常套句」というのがあります。
ヒモと別れるように忠告された時に、「私がいないと、あの人はダメになってしまう」とか言う奴です。
「みんな彼の事を誤解している。彼は本当は繊細で、優しい人なんです。彼の事を本当に分かっているのは私ひとり」とか続きます。
これは母性本能と恋愛感情を混同した結果で、よくある話で、
ホステスがこういう妄言を言い始めたら、店のマネージャーはホステスにペットを勧めるのが定石だそうです。
ペットを飼うことで保護欲が満たされると、心も安定して、冷静になるのだとか。
太宰治と女性の関係が、ちょうどこれだと思えます。そして、太宰は明らかにそれを自覚している。
太宰に「恥」という短編小説があります。
とある破滅型作家(モデルは太宰治でしょう)の、大ファンの女性を主人公にした小説です。
女性は、小説の内容を全部事実だと信じて、
彼の小説を本当に理解しているのは私一人だけ、私が彼を支えてあげなければ等と、思い込み、作家の家に押しかけます。
が、その作家は、小説に書いてあるほど不幸ではなく、何より作家に相手にされず、恥をかいて逃げ出すという内容です。
これは小説ではありますが、おそらくこれに近い事が実際にあったのでは、と思います。これは、太宰と女性との関係のネタバラシではないでしょうか。
小説では、主人公の女性は、まったく相手にされなかったのですが、どうでしょうか、単に女性が太宰の好みではなかったのかもしれない。
もしも、太宰がその気になれば、この女性をものにするのは簡単です。
ワザとだらしない恰好見せて、深刻な表情で「僕はもうダメだ!」とでも言えば良い。後は、女性は、太宰の為に、何でもしてくれる。
これに引っかかってしまう女性は、一定数いる様に思います。
No.7
- 回答日時:
私は、今までダダイスムを自称した事は一度もありませんでした。
私は、自分を、下手な作家だと思っています。
なんとかして自分の胸の思いをわかってもらいたくて、様々のスタイルを試みているのですが、成功しているとは思えません。
無器用な努力です。
私はふざけていません。
(新郎)
太宰は、四度、自殺を図り、五度目に死んだ。
昭和四年、二十一歳の時、弘前郊外で土地の娘とカルチモン自殺を図り失敗。
翌五年、有夫の女性と鎌倉の海に投身、女だけが死に、太宰は、自殺幇助罪に問われたが起訴猶予になった。
昭和十年、鎌倉山で縊死を企てたが失敗。
昭和二十年、同棲していた小山初代と水上温泉で心中を図り未遂。
昭和二十三年六月十三日深更、山崎富栄と玉川上水に入水自殺、と言われるが、これは山崎に殺されたという見方が正しいようだ。
その夜の私にとって縊死は、健康な処世術に酷似していた。
綿密の損得勘定の結果であった。
私は、猛く生き通さんがために、死ぬるのだ。
いまさら問答は無用であろう。
死ぬる事へ、真っ直ぐに一筋、明快、完璧の鋳型ができていて、私は、溶かされた鉛のように、鋳型へさっさと流れ込めば、それでよかった。
(狂信の神)
私の知性は死ぬる一秒前まで曇らぬ。
けれども密かに、かたちのことを気にしていたのだ。
清潔な憂悶の影が欲しかった。
(狂信の神)
自分がこの女の人と死ぬのは、恋のためではない。
自分は、ジャーナリストである。
ジャーナリストは、人に革命やら破壊やらをそそのかして置きながら、いつも自分はするりとそこから逃げて汗などを拭いている。
実に奇怪な生き物である。
現代の悪魔である。
自分はその自己嫌悪に堪えかねて、自ら、革命家の十字架にのぼる決心をしたのである。
ジャーナリストの醜聞。
それはかつて例の無かった事ではあるまいか。
自分の死が、現代の悪魔を少しでも赤面させ反省させる事に役立ったら、うれしい。
(おさん)
幕切れの大見得切っても、いつまでも幕が降りずに、閉口している役者に似ていた。
彼は、仕様がないので、舞台の上に身を横たえ、死んだふりなどして見せた。
切羽詰まった道化である。
これが廃人としての唯一のつとめか。
(火燭)
太宰のふてくされたポーズの中にある誠実が彼の文学の核なのである。
ニセモノはそのふてくされだけを得々として真似し得たにしか過ぎない。
<佐藤春夫>
No.6
- 回答日時:
私は、自身の容貌の可笑しさも知っている。
小さい時から、醜い醜いと言われて育った。
不親切で、気がきかない。
それに、下品にがぶがぶ大酒を飲む。
女に好かれる筈は無いのである。
私には、それをまた、少し自慢にしているようなところも在るのである。
(俗天使)
自分の孤独の匂いが、多くの女性に、本能に依って嗅ぎ当てられ、後年様々、自分がつけ込まれる誘因の一つになったような気もするのです。
つまり、自分は、女性にとって、恋の秘密を守れる男であったというわけなのでした。
(人間失格)
No.5
- 回答日時:
「この道を泣きつつわれの行きし事わが忘れなば誰か知るらむ」
太宰治
No.4
- 回答日時:
女性は「少し危険な香り」がする男性に吸い寄せられます。
※多分、男性も無味乾燥な女性よりも「少し危険な香り」がする女性に吸い寄せられがちだとは思いますが。
太宰のような文才があれば「かなり危険な香り」であったとしても、吸い込まれてしまう女性が多いのではないでしょうか。
No.2
- 回答日時:
当時はまだ娯楽というものが少なかったですよね。
有名人はラジオで歌ってる歌手と舞台役者ぐらい。そして読み物を書く作家も、有名人だったでしょう。太宰治はその有名人。それだけでも周囲からチヤホヤされたでしょうね。色白でひょろっとしたところが当時としては二枚目の部類だったのかもしれません。まだ外国人には無関心な人ばかりだったでしょうからね。太宰の心中は二度未遂をしていますが、その間に一度新聞社の試験に落ちて自殺未遂もしてたみたいです。三度目の心中でついに死。つまりは三度死のうとしたということです。そして四度目に終わりを迎えたみたいです。
身体は元々弱かったようですよね。いつ死んでも構わない。死というものが身近に思えたんでしょうね。でも最後の心中には何か違和感があるなんて話もあるようですよ。本人は本当は死にたくなかったのかも知れないとかね。
「一緒に死んで」と言って「はいします」と言う人は誰にでもそうはいないでしょう。たまたま同じように死にたいと思っている人にでも当たらないとね。
いくらその人が好きでも、自分の命のほうが大事だと誰でも考えますよ。一緒に死ぬことを考えないで、相手を思いとどまらせようと躍起になるんじゃないでしょうかね。
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