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A 回答 (3件)
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No.3
- 回答日時:
P→Q の証明において,
(1)背理法と命題の否定(P⊂Qの否定)が偽であることを証明することは同じこと? について
「背理法」は一般的には,
「Qでない」(Qの否定)から矛盾を導き出し,だから「Qである」
と証明する方法なわけです.
ここで正確には,
命題「P→Q」とは,「Pが成り立つときは,いつでも必ず,Qも成り立つ.」
という意味であり、「背理法」も正確には,
「Pが成り立っているのに,Qが成り立っていない場合が(1つでも)あるとすると,
それから矛盾が起きるから,
Pが成り立つときは,いつでも必ず,Qも成り立つ.」
として,命題「P→Q」を証明するものです.
これを集合で表現し直すと,
P⊂Q でないとすると,おかしなことが起きるから,P⊂Q である
となります.
一方,質問者のdekorute1010さんが書いている,
命題「P→Q」の“否定”が「偽」であること ・・・(A)
を証明することは,集合で表現すると,
条件「P⊂Q」の否定が「成り立っていない」こと ・・・(B)
を証明することですから,「背理法」と同じ感じになりますね!
しかし一般的には,(A)や(B)を証明するのには,必ずしも「何かの矛盾を導く」必要はないので,まったく「背理法」と同じ,とは言えないのではないでしょうか?
(2)背理法で証明する場合、Q(バー)と仮定するが、P(バー)を仮定するとなぜだめなの? について
「背理法」は,「Qでない」としたときに,どんな矛盾でもよいからとにかく1つおかしいこと(矛盾)を示せれば,証明できたことになります.ですから極端な場合は,Pを仮定しなくても(「Pである」ことを使わなくても)矛盾が出せれば,証明はできる訳です.
ただ普通はPを使わないと矛盾は出せませんから,「P→Q」を背理法で証明するに,¬Q(Qの否定)は仮定しますが、(Pは使いますから,)¬P(Pの否定)の方は仮定しません.(¬Pまで仮定してしまったら,Pかつ¬Pより,いつでもすぐに矛盾が導けてしまい,どんな命題も証明できることになってしまいますから!)
なお,¬Qからは結果的には¬Pが出てきます.(「¬Q → ¬P」は,「P→Q」の対偶になっていますので.)
No.2
- 回答日時:
No.1補足への回答です。
>背理法と命題の否定(P⊂Qの否定)が真であることを証明することは同じことなのでしょうか?
(¬(P→Q))⇔(P∧(¬Q))ですから、「命題の否定(P⊂Qの否定)が真であることを証明する」とはPを証明し、かつ(¬Q)を証明するということと同じです。背理法の定義は((P∧(¬Q))→(¬P)) または ((P∧(¬Q))→O)を証明することですから、全く異なります。
>証明部分がいまいちわかりません、どういうことでしょうか?
Sを適切な命題として、((¬P)→S)を証明したら(P→Q)を証明したことになるためには、
(((¬P)→S)→(P→Q))
が恒真命題(P, Qの真偽に関係なく真となる命題)になるSを見つける必要があります。ところが
(((¬P)→S)→(P→Q))
⇔((P∨S)→((¬P)∨Q))
⇔((¬(P∨S))∨((¬P)∨Q))
⇔(((¬P)∧(¬S))∨(¬P)∨Q)
⇔((¬P)∨Q)
⇔(P→Q)
となって途中でSが消え、証明するべき元の命題に戻ってしまうため、恒真命題を作れません。
同じことを、集合のベン図で考えます。
全集合Cの部分集合P,Q,Sを考えます。P,Q,Sとその捕集合から作られる共通部分
(補集合を~で表わします)は次の8つがあります。
ア P∩Q∩S
イ P∩Q∩S~
ウ P∩Q~∩S
エ P∩Q~∩S~
オ P~∩Q∩S
カ P~∩Q∩S~
キ P~∩Q~∩S
ク P~∩Q~∩S~
命題P⊂Qは、ウとエが空集合であることを主張します。一方、命題P~⊂Sは、カとクが空集合であることを主張します。両者が空集合だと主張する領域は全く重なりませんので、一方からもう一方を導くことはできません。
わかりにくい部分があれば補足してください。
No.1
- 回答日時:
バーを表示できないので、Pの否定を ¬P で表わします。
>(1)背理法と命題の否定(P⊂Qの否定)が偽であることを証明することは同じことなのでしょうか?
「命題の否定(P⊂Qの否定)が偽であることを証明する」というこの文を文字通り解釈すれば、P→Q を証明する代わりに ¬¬(P→Q) を証明する と言う意味になります。これは「元の命題 P→Q を証明する」というのと同じです。つまり、背理法を使うか使わないかに関係がないので、(1)は《背理法の説明》としてはまずいです。
証明は、ある仮定があって、そこから結論を導きます。つまり条件文 A→B が真であることを示します。これは背理法でも同じで、条件文が真であることを証明します。背理法では、元の命題P→Qの代わりにアまたはイを証明します。(∧はand, ∨はorを示します)
ア (P∧(¬Q))→(¬P) を証明する。
イ (P∧(¬Q))→O を証明する。Oは、公理または定理に反する命題です。
アもイも、次に示すようにP→Qと同値ですので、アまたはイを証明すればP→Qを証明したことになります。
(P∧(¬Q))→(¬P)
⇔(¬(P∧(¬Q)))∨(¬P)
⇔((¬P)∨Q)∨(¬P)
⇔(¬P)∨Q
⇔(P→Q)
(P∧(¬Q))→O
⇔(¬(P∧(¬Q)))∨O
⇔((¬P)∨Q)∨O
⇔(¬P)∨Q
⇔(P→Q)
※ (A→B)⇔((¬A)∨B), (¬(A∧B))⇔((¬A)∨(¬B)) を使っています。
(2)背理法で証明する場合、Q(バー)と仮定するが、P(バー)を仮定するとなぜだめなのでしょう?
・上でも説明したように、背理法で証明する場合はP∧(¬Q)を仮定します。
・¬Qを仮定して¬Pを導くのは対偶法です。
・¬Pを仮定して何か結論が出てきても、P→Qを証明したことにはなりません。なぜなら、(¬P)→S という形の条件文で、P→Qと同値のものは作れないからです。
この回答への補足
(1)について、背理法と命題の否定(P⊂Qの否定)が真であることを証明することは同じことなのでしょうか?
に訂正します。この場合どうなるのですか?
(2)について、できないことは、感じていましたが、図で表現しようとしてもなかなか証明できないので、質問してみました、それと、証明部分がいまいちわかりません、どういうことでしょうか?
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