現在社会人で、数学とはほとんど無縁の生活を送っています。(無縁なわけではないのですが、面倒なことはコンピュータに任せてしまっているので、原理がさっぱりわからないのです。)実務上の必要性や、視野を広げるために個人的に興味がわきまして、集合論、確率論、解析学などを趣味という程度で勉強してみたいと思います。
ちなみに当方理系の大学は卒業してはいますが、数学はほとんど勉強していなかったので、大学の教養課程くらいの知識から現代数学の入門ができればと思っています。数式は苦手ですが、きちんとわかりやすく書いてあればがんばって読み通します。
何かよい勉強方法や参考書があれば教えてください。入手しやすい本であれば洋書でもかまいません。よろしくお願いします。
No.1
- 回答日時:
「フーリエの冒険」はいかがでしょう?
ちょっとだけ読んだのですが、FFTを素人が研究するというとんでもない本です。ですが、すごく分かり易そうでした。というか、面白かったです。参考URLに書評が書いてあります。
参考URL:http://www.pro.or.jp/~fuji/otherbooks/fft.hippo. …
No.2
- 回答日時:
>現在も入手可能でしょうか?
出版元の「ヒッポファミリークラブ」(参考URL)から、メニューの「書籍お申し込み」で通販をしてくれるようです。
同サイト「出版物のご案内」からの引用
----------
フーリエの冒険・量子力学の冒険・DNAの冒険…(中略)…各地の大学などで教科書・参考書としても採用されています。現在、合わせて出版部数12万部を突破。専門書としては異例のベストセラーになっています。
----------
…すごいですね。
参考URL:http://www.lexhippo.gr.jp/
No.3
- 回答日時:
オイラーの贈り物、吉田 武著、海鳴社
e^iπ = -1 を理解することを目標に
基礎的な数学の全般学習が出来ることを目標にした
入門書で、この本だけで内容が完結しているそうです。
内容はいろんな分野にわたっているとか。
実は,以前いい本と聞いて買って,未読です(^^;
e^iπ = -1 という式が、一体どういう意味を持っているのですか?見る人が見ればわかるかと思うのですが、私にはこの式のすごさ、わざわざこれを取り出すことの意味がわかりません。数学の、どういうことをやる、みたいなことを具体的にご教示くだされば幸いです。
No.4
- 回答日時:
数学は数学として勉強しても面白くないものだと私は勝手に思っています。
数学に対する理解をより深めるには物理学から学ぶ方法がより近道だと考
えます。つまり一番重要なのは概念を学ぶこと。
そこでお勧めなのが講談社のブルーバックスシリーズ。
個人的には都築卓司さんの著書が面白いと思いました。
ぜひ読んでみてください。
http://www.kodansha.co.jp/bluebacks/
参考URL:http://www.bookclub.kodansha.co.jp/genre/
アドバイスありがとうございます。
僕も高校時代は理系の本ばっかり読んでいて、理論物理の本なんかをブルーバックスでたくさん読んでました。確かにおもしろかった記憶があるのですが、残念ながら数学は苦手でした。読み方が浅かったのでしょうね、きっと。
で、物理をやろうと思ったとき、逆に数学の知識は必要ないのですか?
たとえば、力学なら微分積分や微分方程式が解けることが必要だったり、電磁気学だったら波動方程式を解いたりしますよね。その辺、どうなんでしょうか?
No.5
- 回答日時:
私の見解では、数学は数学として勉強しても面白い部分はあります。
ただ多くの数学者の書く数学書が、単なる数式の羅列であったり、
難解な論理に終始しているものが多いので、
本質が見えなくなっていることが多いです。
数年前に証明された「フェルマの最終定理」に関する書物は、
専門知識がそれほどなくても読める本が結構ありました。
これらの本は純粋に数学として読めるし、また証明に至る経緯を
ドラマとしても読めるのです。
(参考URLにあげた本など)
http://202.250.123.44/buturi/book/fermat-2.html
にもその本の説明があります。
さて、本ですがdarahさんがおっしゃるように、ブルーバックスの本は
お薦めです。それほど数式は出てこないし、かといっていいかげんでは
なく、本質的なところは押さえているので、おおよその概念はつかめると
思います。
ブルーバックスの本は学者が書いているものもありますが、
サイエンスライターと呼ばれる人が書いているのもあります。
私なりに面白いと思うのは、
集合論:無限にもいろんな種類がある(集合の濃度の勉強)
確率論:起こりうる事象でも確率=0になることがある(測度の勉強)
解析学:あまり思いつかないが、ルベーグ積分の考え方などはどう?
そのほか、
トポロジー:一筆書き問題やクラインの壷などの変わった図形
整数論:フェルマの最終定理の証明に至るまでの経緯
微分幾何学(多様体論):相対性理論の数学的記述に使われた、
曲がった空間上の幾何学
現代数学は、専門書を紐解くと、非常に抽象的なので理解するのに大変ですが、
本質的な部分は高校数学なんかよりずっと面白いと思います。
私に言わせれば、高校までの数学は単なる式の変形の遊びか、
その延長に過ぎません。
因数分解などは数学ではありません。
多くの人は、数学の勉強を高校時代でストップしているわけですから、
数学の面白さを知ることなく、その面白くないものが数学なんだと
認識しています。
残念なことです。
その中にあって、jugさんは数学を学ぼうとしています。
すばらしいことですし、私はうれしいです。
がんばってくださいね!
参考URL:http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/~minato/cgi-bi …
ありがとうございます。
数学のおもしろさを教えていただき感謝しています。
私のような浅学の人間に、専門書をいきなり紐解くというのは無理な話なのでしょうか?確か、岩波書店からシリーズもので現代数学入門みたいなたくさんの本が出ていたと思うのですが、ああいうのからはいるのは難しいですかね。
ともかく、数学がおもしろそうだと言うことがわかりうれしいです。
No.6
- 回答日時:
>私のような浅学の人間に、専門書をいきなり紐解くというのは無理な話なのでしょうか
>?確か、岩波書店からシリーズもので現代数学入門みたいなたくさんの本が出ていたと
>思うのですが、ああいうのからはいるのは難しいですかね。
図書館で見ましたが、緑の本でしたね?
まえがきを読んでみると、その本で扱っている分野に関して、これまでの理論の背景や
歴史、さらに目的・展望などが書かれていて、面白さが少しわかりますが、
本の内容が数式だったりして、追っていくのが大変です。
大学でやる数学で、線型代数とか微積分学自体はそれほど面白くないと思うのですが、
これを知らないと現代数学入門みたいな本は読めないかもしれません。
「基礎知識として必要です」という風にまえがきに書いてあったりします。
大学の数学科では1~2回生でやるレベルの内容です。
数学を読み物としてではなく、ある程度の数式OKのつもりで勉強するのなら、
最低限の知識として必要なのは、「集合論」です。あまり深入りする必要は
ありませんが、どの分野の数学をするのにも必須です。数学科1回生レベルです。
少しレベルアップしてきて、もうちょっと本格的に勉強するなら、
「群論」は必須です。群論はほとんどすべての数学の分野に応用されていますから。
ただこれも群論を本格的に勉強するのでなければ、深入りしなくてもいいです。
数学科3回生レベルです。
まとめると、
「集合論」を勉強して、次に
「線型代数」「微積分」それから
「群論」
です。ただこれらはスポーツでいえば、トレーニングのための走り込みや腕立て伏せ
みたいなもので、こればかりでは面白くありません。読み物と併用していけば
退屈しなくて済みます。その読み物としていいのがブルーバックスです。
この回答への補足
本日、集合とと位相についての入門書を手に入れました。
集合を勉強して、線形代数か微分積分学に行きたいと思います。線形代数と微積では、どちらが先にやるべきものかわかりますか?なるべく簡単なことから初めて、難しいことに進んでいきたいと思っているので。
ありがとうございます。
これで数学をどういう順序で勉強していけばいいかわかりました。
せっかく数学をやる気が起きたわけですから、数式にも真っ向から挑んでいきたいと思います。学問に王道はないとは思っているので、こつこつトレーニングから始めてみたいと思います。たびたびご登場いただきありがとうございました。
No.8
- 回答日時:
なるほど ブルーバックかぁ~あれは確かにすばらしい。
などど感心しつつ私のお薦めを!
私も社会人になり数年がたち、大学時代に先行していた
応用数学を失いたくないなぁ~と思っていました。
そこで少しでも数学にふれておきたい!と思ったのです。
そこでお薦め!!(勉強方法)
OKWEBもしくは教えてGoo!の理系・数学のジャンルの
メールが届くようにしています(笑)
小学生レベルの簡単な問題から、とんでもないレベルまで
はばひろい数学の問題がメールでやってきます。
私は仕事の合間に
紙とエンピツを手に、必至に解いています。
ありがとうございました。
少し力が付いてきたら、勘が鈍らないように問題に取り組んでみたいと思います。
正直言いまして、数学の問題の質問に答えてらっしゃる方々っていいなあと思っていたんです。理系っぽくて。自分も理系なんですけどね、一応。
No.9
- 回答日時:
>本日、集合とと位相についての入門書を手に入れました。
>集合を勉強して、線形代数か微分積分学に行きたいと思います。線形代数と微積では、
>どちらが先にやるべきものかわかりますか?なるべく簡単なことから初めて、難しいこ
>とに進んでいきたいと思っているので。
それは何を目的にするかで順番が違います。
私の通った大学の数学科では、線型代数も微積分も1回生でさらっと流し、
2回生でより厳密に勉強しました。つまり同時進行なのですが、
これは4回生のゼミで何を専攻するか、この時点で決まっていないからです。
私の考えでは、代数学または幾何学をするのなら、線形代数はしっかりと
押さえておいた方がいいので、先にしておきます。
極端にいえば、微積分は知らなくてもある程度先に進めます。
解析学をするのなら、微積分は大事です。といいますか、解析学はほとんど
微積分の話ですね。線型代数はあまり知らなくてもいいように思います。
位相の本も入手されたそうですね。この位相は幾何学、解析学をするのなら、
勉強の必要があります。
幾何学の場合、位相の知識は位相幾何学はもちろんのこと、多様体論でも必要です
から、しっかりとやっておく必要があります。
解析学ならそれほど深入りしなくていいですが、ε-δ論法の理屈や
「ハイネ・ボレルの被覆定理」は知っておいた方がいいでしょう。
表にまとめると
代数学 位相幾何学 微分幾何学 解析学
(トポロジー) (多様体論)
集合論 △ △ △ △
線型代数 ○ ○ △ ×
微積分 × △ ○ ○
位相 △ ○ ○ △
といった感じでしょうか。○は必須、△はある程度は必要、×はそれほど必要ない
の意味です。
あくまで思いきって絞った結果であり、必要ないといっても考え方は知っておく方が
よいと言えます。
たびたび詳しいことを教えていただきありがとうございます。本当に感謝いたしております。
私も、自然科学の研究者の末席を汚しているものですが、つい先日書いた論文で自分の統計的処理の甘さから論文の弱点をぼろくそに指摘され、自分の至らなさを痛感いたしました。(また、非常に悔しい思いをしましたので、いつかこの雪辱をしてやろうと燃えております)確かに、私は実験データの処理をスタットビューとか、SPSSを使っていたので、今まで統計について無頓着でありました。
今回のことをきっかけに、数学に強い研究者へのステップアップを図ろうとした次第です。素人考えで、私のもっとも興味のある確率論、統計数学は解析学が必要なのではないかと考えたのですが、こういう場合はやはり解析学をメインにすべきなのでしょうか?この前買って読んでいる本には集合についてと、位相の初歩のことが書いてありました。
ともあれ、実務上のこと云々もありますが、prome先生の回答によって、今まで眠っていた理系魂がよみがえってきたように感じました。数学がこんなにおもしろそうなんて感じたのは生まれて初めてです。私は普段は医師として忙しく働いているのですが、数学も真剣に取り組んでみようと思いました。
そういう意味で、実務上のアドバイスをいただけたことと、数学の魅力についてお教えいただけたことに非常に感謝しております。本当にありがとうございました。
No.10ベストアンサー
- 回答日時:
また登場しました(^^;)。
jugさんはお医者さまでしたか...
しかも論文に使う統計学を勉強されるということですね。
数学に強くなるために...
私はコンピュータ関係のSEをしています。
大学では代数的位相幾何学(トポロジー)を専攻していました。
今は自分の時間を見つけて代数幾何学を勉強しています。
大学時代に勉強できなかった分野なので。
さて、統計学は私の専攻分野からとても離れています。また大学時代あまり好きに
なれなかった分野でもあります(^^;)。ですからjugさんの目的をお聞きした後では
語ることがないように思ってきました。
数学のジャンルからすれば、おっしゃる通り統計学は解析学の一分野です。
ただ実務に役立つ勉強ということですから、いわゆる応用数学と考えて、
数学の専門書によくある、あまりに厳密な議論は省いてもいいでしょう。
(そうすると位相の知識もいらないかもしれませんね)
こういうことがあるサイトに書かれていました(URLは失念しましたが)。
大学の数学科のある先生が、工学部の学生相手に解析学の講義をして、
数学的に厳密な議論をしたところ、誰も興味を持たず、理解もしない。
結果にしか興味がないそうです。
えらい数学者が作ったいろんな公式を、自分たちは黙って信じて使うだけ。
工学部の学生だけでなく、工学部の先生もそういう認識で、
なかには「細かい議論は無意味。そんな暇があったら微分方程式を解く練習
でもした方がずっといい」と豪語する先生方もおられるとか。
私みたいに厳密な数学議論に慣れてきた者にとっては残念な話ですが、
まあ現実的ではあります。数学の厳密な議論は、ある意味で哲学であり、
実生活には無縁なのかもしれません。
統計学は分野を問わず、データ処理・データ解析のための強力な理論で、
実際面でどのように使うか、どのように考えていくかということを述べた本は
たくさんあると思います。そのような本を読んで(もう読まれたのかも)、
本質的なものをつかむのが習得が早いでしょう。
その後で、理論面を述べた本も読んでみるとさらに理解が深まります。
以下に統計学関連のサイトのURLを掲げておきます。
何かのお役に立てれば幸いです。
参考URL:http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/Mokuji/index2.html …
本当にありがとうございます。
僕も今までは結果ばかりを問題にしていたのですが、今取り組んでいる研究は、どうしても統計学的にデータを厳密に吟味する必要がでてきたのです。それで、今までの結果を求めるやり方では行き詰まってしまっていました。
そんなおり、prome先生からたびたび詳しい数学の勉強法を教授していただき、光が見えたように思いました。素人の質問に最後までおつきあいいただき、本当にありがとうございます。
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