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旅客機の地上走行についての質問です。
ブレーキを解除したら、車のクリープ現象みたいにスロットルを全く入れなくても走り出しますか?
それともブレーキを解除して、スロットルを少し入れないと走り出さないですか?

A 回答 (4件)

ターボファンエンジンを推力源とする旅客機の場合、『ブレーキを解除して、スロットルを少し入れないと走り出さない』が正解です。



理由はいくつかあります。
その代表的なのは以下でしょう。

  ① 車輪はフットブレーキが軽くかかった状態にある
  ② エンジンのグランドアイドル状態でファンはほとんど推力を生まない
  ③ 車輪に対する機体重量が重い

飛行機、とりわけ飛行中は車輪を格納するタイプの飛行機は、車輪が地面を離れると、いろいろな理由から出来るだけ早く車輪の回転を止めるようになっています。
① はそのための工夫です。

今日の『ジェット旅客機』は、まずすべてターボファンエンジンを使っています。
ターボファンエンジンは、推力を生むファンブレードは可変ピッチではないため、コアが回っていれば自然に回って推力は生みますが、グランドアイドルはコアが自立できればいい程度の出力しか出していませんから、ファンはその程度では機体を動かすほど大きな推力は出していません。
これが ② の理由です。

今日の旅客機の場合、機体の重量のほとんどは主翼付け根付近にある主脚で支えます。
日本の大型トラックは、3軸10輪で20トンの重量を支えますが、小さめのボーイング737の場合、そこそこの燃料とペイロードを積むと重量は少なくとも40トンほどになり、それをわずか2軸4輪で支えます。
つまり、車輪の転がり摩擦に関する条件は、トラックに比べて倍以上は苦しい状態にあると言えます。
これが ③ の理由です。

なので、スラストをちょっと出してやらないと飛行機は動かないのです。

これは操縦者泣かせでもあります。

飛行機が空港に着いて着陸し、ゲートにスポットインしようとするとき、マーシャラーの合図で徐々に速度を落として最後の停止位置に入る時、フットブレーキを踏み込み過ぎて最終的な位置の手前で止まってしまうと、再度スロットルをちょっと上げて動かさなければいけません。
その時機内では気の早いお客さんは席を立ったりするので、時によっては動き出す衝撃とすぐに止めないといけない衝撃でお客さんをふらつかせることにつながります。
なので、これは出来るだけ避けなければなりません。
機を止める時の難しさですね。

飛行機に乗るときは、機が完全に止まってシートベルトのサインが消えるまで席は立たないようにしたいものです。

また、ターボプロップ機の場合、旅客機ぐらいになると、プロペラが可変ピッチになってると思います。
その場合、エンジンを始動してもピッチはフェザー位置にしますから推力は生みませんので走り出すことはありません。

小型の飛行機の場合、エンジンのグランドアイドル時の推力が ① のブレーキ力や ③ の摩擦力より大きくなるものがあるのは事実です。
また、レシプロエンジンの小型プロペラ機の場合、プロペラが可変ピッチでないとエンジンがかかるとプロペラは推力を生みます。
この手の機体ではその推力は ① のブレーキ力や ③ の摩擦力より大きいものがおおいものです。
これらの場合、エンジンをかけるときは、パーキングブレーキをかけたうえでフットブレーキも踏み込んでおきます。
パーキングブレーキとフットブレーキを外すと走り出してしまいます。

また、ピュアジェット機の場合もモノによっては走り出してしまいます。
これは今はリアジェットなどの限られた機体でもなければ軍用機にしかありませんからあまりお目にかかることはないと思います。
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飛行機は推力以外に期待動かす手段を持っていませんから、推力がランディングギアの走行抵抗を超えたところで動き出します。


スラストリバーさやプロペラの逆ピッチを使ってバックすることも可能です(パワーバックと呼びます)。海外の空港では事例がありますが、国内では禁止されているんじゃなかったかな。
旅客機はバックミラーもバックアイもないので、全く後ろが見えませんから監視誘導員が必要になるし、逆噴射は全身に比べて効率が悪くトーイングカーよりコストが高いそうで、最近は車輪にハブモーターを入れて後退や電気ブレーキとして使う研究が行われているそうです。
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> ブレーキを解除したら、車のクリープ現象みたいにスロットルを全く入れなくても走り出しますか?



いいえ。動きません。
最小出力状態では機体を前進させるだけの推力はありません。


> それともブレーキを解除して、スロットルを少し入れないと走り出さないですか?

そうです。
どれくらいのスロット位置で動き出すかはその時の機体の重さで微妙に変わります。
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旅客機の車輪には動力がかかっていないので、パーキングブレーキを解除しても進んでいきません。



パーキングブレーキを解除してスロットルを上げていくと、少しずつ前進していきます。

旅客機が駐機場から滑走路までタキシングする場合、まず駐機場からバックして向きを変える必要がありますが、その時は外部から牽引車によって後ろに押してもらいます。
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