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ヒトラー、ブッシュそうだというアングロサクソン系ってなんなんですか?おしえてください。

A 回答 (8件)

 


  アングロサクソンは、英語で、Anglo-saxon と書き、これは、4世紀頃、大ブリテン島(つまり、イギリスのある大きな島)に北ドイツから渡って来た、アングル族 Angle とサクソン族 Saxon の総称です。アングル族もサクソン族も、ゲルマン族に属します。
 
  大ブリテン島には、それ以前には、ケルト人が住んでいました。現在、イギリスは、大ブリテン島が、イングランド、ウェールズ、スコットランドになっており、また北アイルランドにも国土があります。ウェールズ、スコットランド、北アイルランドは、元々ケルト人の土地で、現在も、アングロサクソン系の人よりも、ケルト族を祖先とする人が多いです。
 
  大ブリテン島は、11世紀に、ノルマン人の侵攻を受けます。これをノルマン・コンクエストと呼びますが、ノルマン人(北欧系の民族です)は、アングロサクソン人のなかに結局溶け込んでしまいます(混血により、区別ができなくなったということです)。
 
  イギリス人は、現在でも、細かく言うと、アングロサクソン系、ケルト系、ウェールズ系、スコットランド系に分かれますが、それは国内での話で、外国に出ると、彼等は、「イギリス人」と呼ばれます。イギリス人というのは、アングロサクソン人とほぼ同義です。
 
  (「イギリス人」という呼称については、以下のURLで、説明しています:
  http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=164410
  これは、「質問:イギリスと言う名前はどこからきましたか?」という問いに対する答えです。
 
  ここから広義の意味として、「イギリス人一般→英米人」となり、英米人のことを指す用法もあります。しかし、この場合、ブッシュは入っても、ヒットラーは入りません。ヒットラーもアングロサクソン系と呼ぶのが、もし本当だとすると、その場合の「アングロサクソン」は、「ゲルマン族」のような意味で使われているのだと思います。(ただ、ヒットラーを含めて、「アングロサクソン」と呼ぶというのは、始めて聞きます。afroman1218 さんの勘違いではございませんか? ……ゲルマン族のなかにアングロサクソン族があり、その逆ではないのですが)。
 
  アメリカには、WASP(ワスプ)という言葉があります(ありました)。これはアメリカ社会の指導階層の人々のことを指し、White-Anglo-Saxon-Protestant の頭文字で、ブッシュはWASPのはずです。WASPとは、「白人・アングロサクソン系・プロテスタント派」のことで、普通、アングロサクソン系というと、白人で、かつイギリス・プロテスタントですから、WASPとは、アングロサクソン系のことだと言って差し支えありません。
 
  ジョン・F・ケネディは、白人ですが、プロテスタントではなく、カトリックでした。それ故、彼が大統領になったことは、アメリカでは、異例のことだったのです。普通、大統領はWASPであるという条件が、ケネディまでは、暗黙にあったからです。
 

参考URL:http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=164410
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この回答へのお礼

詳しい説明ありがとうござします。ヒトラーがアングロサクソン系だというのはここで言ってたもので・・http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=GN&action=m& …

あとWASPについてもうちょっと教えていただきたい
のですがプロテスタント、カトリックの違いやケネディ
以前の大統領はなぜWASPでなくてはならなかったのか?
あと別のサイトで、ケネディJrは飛行機事故ではなく暗殺
されたといっていましたがその可能性があるならなぜ暗殺されたのか?
話が全然ずれるかもしれませんがジョンレノンもファンに暗殺
されたのではなく計画的に殺されその事実は隠されていると聞きました。
本当でしょうか?本当ならなぜそうする理由があったのでしょうか?
もしよかったら意見を聞かせてください。おねがいします。

お礼日時:2001/11/26 15:17

 


  >プロテスタント、カトリックの違いやケネディ
  >以前の大統領はなぜWASPでなくてはならなかったのか?
 
  プロテスタントは、「抗議する者」の意味で、カトリックは「普遍」の意味があります。これはキリスト教の二大分派です。もっとも、キリスト教の「正統」はカトリック教会にあります。カトリックは「普遍教会(カトリック)」と名乗っているのです。プロテスタントは、キリスト教の歴史で、カトリック教会に反抗した「異端」で、16世紀にドイツでルターが、教皇庁の腐敗を弾劾し、聖書に帰れと言って、教皇の破門状を焼き捨てた処から始まります。ルターはドイツの世俗大領主に庇護され、こうして、ルター派キリスト教異端が勢力を持ちます。同じ頃、ジュネーヴのカルヴァンも、教皇庁に反旗を翻し、カルヴァンは、ジュネーヴ市の富裕商人たちの支持を受けて、ジュネーヴにカルヴァン教会のようなものを造ります。また同じ頃、イギリスのヘンリー8世は、離婚を認めないカトリックの方針を不満とし、イギリスの教会の創設を宣言し、みずからイギリス教会の首長となります。この三つの運動=異端が、新教(プロテスタントの別名)を確立させます。カトリック(旧教と呼びます)は、ドイツやイギリスやスイスで勢力を拡大した新教を何とか滅ぼそうとしますが失敗します。この過程で、西欧には、新教と旧教の争いで戦争が起こり、虐殺が起こり、フランスの王朝(ヴァロワ家)が滅びたりします。プロテスタントというのは、確かオランダ人の新教徒が、抗議したため、その名がついたように記憶していますが、間違っているかも知れません。
 
  プロテスタントとカトリックの歴史は、自分で調べてください。簡単に書いても、以上のように長くなります。
 
  WASPは、アメリカ社会の支配者階級だったのです。その理由は、アメリカ合衆国の起源は、最初にイギリスから、この地にやって来た、ピューリタンという新教の一派にあるからです。続いて多数のイギリス人がアメリカに移住し、フランス人もやって来ましたが、結局イギリス人の勢力が、もっとも強く、彼等はアングロサクソン人が主流だったのです(アイルランド人やスコットランド人も来ましたが、アングロサクソンの方が勢力が上でした)。やがて、アメリカを故郷とするようになったアメリカ移住のアングロサクソンは、本国イギリスと戦争し、独立します。独立の指導者たちは、アングロサクソンで、白人で、無論、プロテスタントだったのです。アメリカの最初の頃に土地や経済の実権を握っていたのは、WASPで、この支配の伝統がずっと続いたということです。アメリカには、ドイツ人もイタリア人も移住して来ましたが、WASPに比べると二流国民で、カトリックのアングロサクソンも二流となります。更に、黒人奴隷や、東洋人も入って来て、彼等は、三流国民、四流国民となります。WASPの支配はこうして続いて来たのです。最高指導者の大統領は、WASP出身となったのです。それは、WASPも富裕層と貧困層がいましたが、大統領選挙では、アングロサクソン・白人・プロテスタントをほぼ全員が支持したからです(人口的にWASPが、もっとも結束して多数派になっていたと言うことです)。
 
  >あと別のサイトで、ケネディJrは飛行機事故ではなく暗殺
  >されたといっていましたがその可能性があるならなぜ暗殺されたのか?
 
  邪魔だから暗殺したのでしょう。もし暗殺されたのなら。ケネディ家の兄弟は、大統領も上院議員も暗殺されていますから、息子も暗殺されて不思議はないでしょう。犯人は、アングロサクソンかも知れませんし、もっと別の勢力かも知れません。
 
  >話が全然ずれるかもしれませんがジョンレノンもファンに暗殺
  >されたのではなく計画的に殺されその事実は隠されていると聞きました。
 
  レノンは、CIAが暗殺したと言う説があったように思います。自由とか、博愛とか、平和とか主張し、大勢の若者の支持を得ていたレノンは、或る人々には邪魔だったのでしょう。しかし、本当に暗殺なのか知りませんし、暗殺だとして、誰が実行したのか、知りません。レノンがいると邪魔な人たちでしょうが、色々といて分からないでしょう。(例えば、アメリカの軍産複合体が、レノンを殺せとCIAかどこかに指図したのかも知れません)。
 
  >本当でしょうか?本当ならなぜそうする理由があったのでしょうか?
 
  考えられる理由は上で書きました。本当か嘘かわたしは知りません。そういう説があるというだけです。
 
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この回答へのお礼

すんごい詳しい説明ありがとうございます。Starfloraさんめちゃめちゃ西洋に関して詳しいですね。たぶん多分野にかんして詳しいと思いますが。本当に参考になりました。ありがとうございます。

お礼日時:2001/11/27 17:46

元々の「アングロサクソン人」の定義(歴史的なもの)と、現在、より一般的に使われる「アングロサクソン人」の定義は、ある部分で重なる(あるいは密接な関係がある)が、元の定義から相当かけ離れてしまったので、一応別物、と考えた方が良い、私は思います。



歴史的には、既にstarfloraさんが説明されている通り、元々は現在のドイツやデンマークからブリテン島へ移住してきた「ゲルマン系の人々」の総称です。(詳細は、下の参考URLの最初の方=Anglo-Saxonsの説明=をご覧ください。)

現在では、そういった歴史的な意味に加え、血筋というよりは、「(特に英国外から見た場合の)英国人、英国出身者、英語を話す人」といった意味もあります。むしろ、こちらの方の使われ方が多いんじゃないでしょうか。(starfloraさんの言う広義の意味ですね。)
例えば、フランス人が、英国と米国を両方ともいっしょくたにして「アングロサクソン」と呼ぶ場合には、「血筋がどうだこうだ」ではなく、(多少英米を下に見ながら)「ヨーロッパ文化の主流であるフランス文化とは別系統の英国系の文化」というニュアンスが含まれている事もあるようです。(同じくinfopleaseのAnglo-Saxonの項=参考URLの下の方でも、歴史的な意味に加えて、英語のnative speakerとか、British Originとかいった、元々のAnglo-Saxonとは相当別の意味も載っています。)

ですから、「アングロサクソン」系って書いてあっても、「アングロサクソンの血筋を引いているものという意味」なのか、あるいは単に「英国系(or英米系)」という事か、文脈から判断する必要があると思います。(日本人が使う「アングロサクソン」も、ご存知の通り日本人は英国=U.K.にスコットランド等が含まれる事をあまり意識しないので、相当程度同じ事が言えると思います。こういうのは、文章を書いている本人が、歴史的な意味で使っているのか、あるいは英米系という意味で使っているのか、意識していない例かも知れません。)

WASPですが、建国以来から語るのなら、ほとんどの大統領がそうだったとは言えるのでしょうが、ケネディ以前に必須条件だった訳ではありません。(Martin Van Buren・1837‐41は明らかに違います。William McKinley・1897-1901も名前から推測するに血筋の点ではAnglo-Saxonではないように見えます。)これからも、支配階層の条件として、血筋が決定要因ではなかった事が推測できると思います。
大統領にプロテスタントが圧倒的に多い理由は、starfloraさんの回答にある通り、建国の精神からしても、プロテスタントが支配階層でありつづけた、って事だと、私も思いますが…。

因みに、アングロサクソンが今のイングランドに移住した時に、先住民であるブリトン人がすべてがウェールズに追いやられたのではなく、相当程度残ったと現在では推測されており(特にイングランド南西部には長くブリトン人の文化が残った)、その後ヴァイキングも移住してきて、それらが交じり合って今のEnglishになっている訳ですから、ノルマン人を横に置いても、血筋の点ではどの程度まで、English=Anglo-Saxonといえるのか、本当のところはよくわかっていません。

また、日本でいうところのイギリスでは、イングランド人=Englishが、支配民族とまでは言わなくとも明らかに優越的な地位にありましたから、(日本人を含む)外部の人間が「イギリス/英国」=「England・English」=「アングロサクソン」と思い込むのは、それ程不思議ではありませんし、これが「英国系」=「Anglo-Saxon」といった使い方が広まった理由なんでしょうが、しかし、English以外の「イギリス人」は、自分の事をEnglishとは思っていません。「あなたのnationalityは何?」って聞いたら、普通は、IrishとかWelshとか答えるでしょう。English以外の所謂「ケルト系」として括られる英国人(Scottish、Welsh、Irish)に向かって、Englishと呼ぶのは、ある本曰く「侮辱、どんなに控えめに言っても鈍感」って事になります。(私自身、その鈍感やってしまった事があります。当然訂正されました。)これはIdentityの問題ですから、場所が英国内外であるかを問わないと思います。

このように、血筋の話と、本人のIdentityの話と、「アングロサクソン」のような外部からの定義は、必ずしも一致しないのがややこしい所です。「アングロサクソン」という言葉が血筋の問題も含んでいると、決めつけると、かえって問題がよくわからなくなるかも知れません。

参考URL:http://infoplease.lycos.com/ce6/history/A0804048 …
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  tiuhti 様
 
  これは、議論するためではなく、相互確認したいために記すことです。
  まず、わたしが述べなかったことについて述べて、わたしの説明には、これが欠けていたというのは、せめて、補足ですが、というような前置きを入れてくださって述べていただけませんか。わたしは随分色々なことを詳しく述べたつもりですし、二度目に書いた時に更に詳しく補足しました。例えば、WASPについて、事実的に支配階層の人たちをそう呼ぶのですが、しかし、貧困なWASPもいるとも述べました(こういう貧困白人は、WASPではないのかも知れませんが)。また、人口数から言えば、非WASPを集めれば、大統領選挙で、WASP票が必ずしも多数でないということを考え、彼等が票を集めているのであるという補足説明しました。
 
  ただ、アングロサクソンの土地にブリトン人もいたとか、ノルマン以外にヴァイキングもいたとか、そういうことまで言われても、補足です、といって述べられるならともかく、何もかもわたしは述べることはできないのですから、述べていないことを指摘されて、述べられていないと言われても、困るとしか言いようがありません。ヴァイキングなら、参考URLの文書では、ウェセックス朝とノルマン・コンクエストのあいだにデーン朝があったと述べており、デーンはデンマーク人で、ヴァイキングですから(ノルマンがヴァイキングなのですが、デーンもそうでしょう)、わたしもできるだけ補足はしているのです。しかし、書ききれないではありませんか。
 
  また:
 
  >また、日本でいうところのイギリスでは、イングランド人=Englishが、支
  >配民族とまでは言わなくとも明らかに優越的な地位にありましたから、(日
  >本人を含む)外部の人間が「イギリス/英国」=「England・English」=
  >「アングロサクソン」と思い込むのは、それ程不思議ではありませんし、こ
  >れが「英国系」=「Anglo-Saxon」といった使い方が広まった理由なんで
  >しょうが、しかし、English以外の「イギリス人」は、自分の事をEnglishと
  >は思っていません。「あなたのnationalityは何?」って聞いたら、普通
  >は、IrishとかWelshとか答えるでしょう。English以外の所謂「ケルト系」
  >として括られる英国人(Scottish、Welsh、Irish)に向かって、Englishと
  >呼ぶのは、ある本曰く「侮辱、どんなに控えめに言っても鈍感」って事にな
  >ります。(私自身、その鈍感やってしまった事があります。当然訂正されま
  >した。)これはIdentityの問題ですから、場所が英国内外であるかを問わな
  >いと思います。
 
  わたしは、このことをまさに説明したつもりです。わたしの説明順序は、歴史的展開で、従って、最初から、England, Wales, Scotland, Ireland を別の領域として確保し、その後、アングロサクソンの名称が、これらの人々を総称する名称ともなっていると述べ、また英米人のことを、アングロサクソンと言っているとも説明しているはずです。そして、ウェールズ人とかアイルランド人という区別はイギリス国内のことで、外にでれば、みな「イギリス人」ですというのが、まさに、上の文書で示されているのではありませんか? 貴方御自身「鈍感をやった」というのは、まさに、イギリスの外の、例えば日本などでは、イギリスから来た人はみなイギリス人だという考えが普通であることを逆に明らかにしているのではありませんか。貴方も、イギリスの国民の実際のなかに入ったからこそ、アイルランド人が、English だと言われると、「違う」と言い、不快になるという事実を身をもって知られたのではありませんか。アングロサクソンの名前の起源から説明して行くと、ウェールズ人やアイルランド人は、アングロサクソンではないと言うのは、まず自明の話として出て来ているのです。「イギリス国外ではイギリス人」とは、逆に、国内では、分けて考えねばならないということです。また、国内/国外というのは、地理的な国内外だけではなく、文化的な距離のこともあるのだということです。現に大部分の日本人は、イギリス人が、スコットランド人やウェールズ人やアングロサクソン人などに分かれているなどという意識はないでしょう。イギリスの人が日本に来て、「わたしはスコットランド人で、Englishman ではありません。スコットランド国民です。無論、連合王国の国民でもあります」というようなことを、述べて、どういうことかと、日本人が訝しんで尋ねて見ると、細かい事情が分かるということでしょう。この場合、イギリスの歴史や文化を日本に持ち込んでいるとも言えるのです。(日本の五十を超えた人が、アメリカの或る地方に行くと、そこには、日本は中国の一部だと信じている人がいて、「貴方も文化大革命の時、若き紅衛兵として北京に行かれましたか?」などと聞かれると、誤りを訂正する前に唖然とするでしょう。日本国内では常識なことが外国では通用しないというのは一杯あるのです。それは、どこの国でも文化でもそうでしょう。「郷に入れば、郷に従え」というのは、郷の外だと、郷のルールやしきたりなどは知らないのが当然という意味でもあるのです。
 
  また、何故、アングル人とサクソン人の話から始めたのかは、質問が、「ヒットラーとブッシュがアングロサクソン系だそうですが」というものなので、どう考えてもおかしいと思いましたが、両者が接点を持つ「アングロサクソン」の意味だと、結局、ゲルマン族であるアングルとサクソンの話から説明が始まるのです。 
 
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starfloraさん


まず最初にお詫びしておきます。私の回答がstarfloraさんの補足であったのは、間違いありませんから、その旨明記しておくべきでした。申し訳ありません。ただ、そう考える理由がちょっと違うような気がするので、説明させてください。

さて、確認したいのですが、ここは、限られたスペースの中で「アングロサクソン系とは何か」を説明する事が目的だから、「すべてを説明する義務は全然なく、自分の考えを最も適切に伝えられるよう、取捨選択して説明すれば良い」と私は考えています。つまり、単純に「starfloraさんは、こんな事も書いていない、あんな事も書いていない」といったケチをつけようというつもりはありません。ポイントは取捨選択の問題だと思っています。

で、私の考えは、その回答の冒頭と末尾に集約されます。つまり、
>元々の「アングロサクソン人」の定義(歴史的なもの)と、現在、より一般的に使われる「アングロサクソン人」の定義は、ある部分で重なる(あるいは密接な関係がある)が、元の定義から相当かけ離れてしまったので、一応別物、と考えた方が良い、私は思います。

>このように、血筋の話と、本人のIdentityの話と、「アングロサクソン」のような外部からの定義は、必ずしも一致しないのがややこしい所です。「アングロサクソン」という言葉が血筋の問題も含んでいると、決めつけると、かえって問題がよくわからなくなるかも知れません。

「アングロサクソン系」の説明としては、歴史的な定義と、それから派生した(しかし相当かけ離れてしまったと私は思う)「英&米」という意味をあげたstarfloraさんの説明自体には、何ら異存はありません。ヒットラーの話が無くても、そうなると思います。(だから、私の回答の前半では、starfloraさんにフォローしている旨を書きました。)ただ、私だったら、「英&米」という意味の方をもっとずーっと強調します。実際に(無意識のものも含め)後者の意味で使われている事がかなり多いのに、前者の意味と混同される事も多いと思うからです。それで、上にあげた主旨になった訳です。
フランス人の使い方の一例をあげた事、English(元々の語源からすればアングル人)といっても、血筋としてどの程度アングロサクソンなのかはよくわからないと書いた事、もその主旨に沿っての事です。外部(例えば、日本人)がEnglishをBritishの代わりに使う事はあっても、それは本人のIdentityと一致しない、というのも、同様です。

WASPについては、starfloraさんが「こういう貧困白人は、WASPではないのかも知れませんが」と書かれた通り、この言葉には「特権的な中・上流階級」という含意があります。(勿論、常に100%そういう使われ方をされている訳ではありませんから、starfloraさんのような「貧乏なWASP」という言い方がおかしいとは思いません。)ですから、白人のプロテスタントで、血筋は生粋のアングロサクソン系だったとしても、貧乏人だから、自分のことをWASPと思っていない人はいるだろう、と思います。逆に、貧乏だから、他人から見てWASPとは思えなくても、本人のプライドとしてはWASPだ、と思う人もいるかも知れません。「外側からの定義と、本人のIdentityとのずれ(の可能性)」という点では、アングロサクソンと似た例としても考えられます。(普段はこんな細かい事を気にはしませんが、今回の質問に関しては意味がある、と思います。)
勿論、starfloraさんの「支配階級としてのWASP」の説明自体は、その通りだと思います。

ただし、WASPがケネディ以前の大統領の絶対的な必須条件で無かった事を書いたのは、starfloraさんが「アングロサクソン」という血筋(出自?)の問題を強調されている、と思ったので、反証をあげさせて頂いたのですが、今から思えば本筋じゃないようにも思えます。他の点については、既に申し上げた通り、「ここも書いてないじゃないか」というケチではなく、starfloraさんの議論の展開に合わせて、自説を述べさせて頂いたつもりですが、ここは余計だったかも知れません。反省しています。

という訳で、私はstarfloraさんの説明をかなりの部分お借りしつつ、一部は反対意見を述べて、自分の強調したい点を書かせてもらった、という意味で、間違い無く「補足」でした。

追記)No.4の、私の回答の引用以下の部分は、主に「イギリスと言う名前はどこからきましたか?」と私のこの質問への回答との関係を仰られていると理解します。(例えば)日本人は、『英国人』が、イングランド人・スコットランド人等に分かれるなんて意識は無いから、Britishの事を「イギリス人」と言う、というのは、勿論その通りだと思います。分かれているという事を意識していた方が良いかも知れませんが、現実問題、知らないものは知りませんからね。ただ、「日本人等の外部の人間が区別していない」という事と、「スコットランド人が、外部の人間に対しては、自らをEnglishと説明する」って事は全然別の話じゃないでしょうか?フランス人が、英米人=アングロサクソンと考えたとして、それは「英米人が自らをアングロサクソンと考えている」って事にはつながりませんよね?
スコットランド人がBritishと答える事はあっても、自分とは別物と思っているEnglishに、それと(スコットランド人にとっては間違い無く)並列的な概念である“スコットランド系”(Scottish?)をつけるなんて、想像できんのですが…。相手の知識レベルを推し量っての事だとしても、ちょっと自分を卑下しすぎじゃありませんか??(考えられるのは、せいぜいスコットランド系Britishか??私は聞いた事ないなぁ…。)
既に申し上げたように、「アングロサクソン(系)って何?」を考える際には、血筋あるいは本人のIdentityと、外部からの定義のずれを意識していた方が良いと思うので、あえて触れさせて頂きました。

>afroman1218さん
私は、「アングロサクソン(系)」ってどういう意味だ?というのがご質問の主旨だと考えて、自説を述べさせて頂きました。「アングロサクソン」の元々の意味はナンだ?というのが主旨なら、私の回答は無意味ですから、申し訳ありませんが、無視して下さい。
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  tiuhti さん。仰っておられることは了解いたしました。わたしも、元々の「アングロサクソン」はどういう意味かを書いていたのではなく、問題の焦点は、「ブッシュやヒトラーがアングロサクソン」だというときのこの「アングロサクソン系」とは何かということでした。ただ、「ヒトラー」が出てきていたので、彼は、ゲルマンの純血性とか、コーカソインドの卓越性などということを主張したので、そういう血統的概念(一種の錯覚・妄想ですが)で、アングロサクソン系が使われているのではないかということで、日本人のなかにも、「アングロサクソンは平気で黒人や黄色人を殺すからな」というような、アングロサクソンなのか、ゲルマンなのか、白人なのか、よく分からない混乱した言い方や概念把握があるので、その点をはっきりしたいと思っただけです。ですから、この話は分かりましたので、質問者から更に何か問いがない限り、終わりにしましょう。
 
  一つ付け加えますと、わたしは先の文章で、イギリスから来た人が自己紹介して、「スコットランド人で、Englishman ではありません。スコットランド国民で、無論、連合王国の国民でもあります」という例は書きましたが、スコットランドの人が、自分で自己紹介して、「わたしは、English です」というような例はないと思いますし、そんなことを述べたこともないと思うのですが。英国は、「連合王国 United Kingdom」で、だから、「スコットランドの国民」という言い方を加えたのです。スコットランドも準国家なのです。英国は一種の連邦なのです。(そのように、わたしは認識していますが)。
 
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starfloraさん


>スコットランドの人が、自分で自己紹介して、「わたしは、English です」というような例はないと思いますし、そんなことを述べたこともないと思うのですが。

私の読み違いだったら申し訳ないのですが。

質問:イギリスと言う名前はどこからきましたか?の回答No.7より

英国とは、イングランドのことであり、日本人が「イギリス」と現代呼ぶ、イングランド・ウェールズ・スコットランド・北アイルランドから成る国家は、「連合王国」というのが、正式な呼び方です。これを略して、通俗的にはイングランドとも呼びます。英はイギリスの英で、国はランドであれば、英国とは、イングランドの訳語でしょう。また、連合王国の通称でしょう。従って、連合王国をイギリスと呼ぶのは、英国人自身がそう俗称で呼んでいるのであり、何も不自然なことはないと言うべきです。(アメリカ合衆国を、アメリカ人自身が、合衆国とも呼べば、アメリカとも呼んでいるのですから、連合王国をイギリスと呼ぶのは何も不自然なことではないはずです。スコットランド人やウェールス人は違うと言うかも知れませんが、イギリスを出れば、彼等も自分たちは、Englishman だと言うでしょう。スコットランド系等を付けるかもしれませんが)。

因みに、私は、starfloraさんがNo.4において、この質問に対する回答と「イギリスと言う名前…」での回答をセットで議論されていると理解しておりますので、その点ご了解ください。
では。
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  質問については、何を問うているかを考えて回答を書きます。
  イギリス人を強調したいため、Englishman と不用意な言葉を使ったのはわたしの不明です。けれども、スコットランド人は同時に英国人であるという二面性を持つことも事実であり、わたしは、そんなに矛盾する出鱈目なことを書いている訳ではありません。
  文脈に沿って、どうか御理解頂けることを、質問者には、謹んでお願い申し上げます。
 
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