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公開された映画をビデオやDVDにする際に
ディレクターズ・カット版という名で
公開版よりも長いものが出ることがあります。

”じゃあ、公開版は誰の作品なんだ?”って
思います。

公開に際して映画会社やプロデューサー
の要望で編集せざるおえなかったという
事情はわかります。

ただ公開版も監督責任で作られているわけで
”そんなことされるくらいなら降りる"
というわけではなかったから公開されたのだと
思います。

最近のディレクターズ・カット版は
”ヒットしたのでその顧客層にさらに付加価値として
落としたカットも入れてみました"的なものを
感じます。それなら特典映像で十分な気がします。

ディテクターズ・カット版が監督の意図通りなら
公開版を”妥協版"と呼んでいるように感じます。

A 回答 (3件)

映画を作る際、特にアメリカ、ハリウッド作品の場合


には、まずユニオンというのがあります。
そして製作と制作は違い、前者が映画会社やプロデューサー
にあたり、後者がディレクターです。

製作側がユニオンと契約を結び、様々な職種の
会社、人間と契約し映画制作が始まります。
映画には、特にハリウッド関連には恐ろしいほど細かい
契約内容があり、質問者さんの言われている、
”ディレクターズ・カット”もその中の、いわゆる”編集権”
という権利に抵触します。

通常契約の段階で、異常なほど細かい権利、ルール設定が
示されていて、それに納得して互いに締結してから
制作作業に入ります。

前述の”編集権”、これは基本的に製作者側(著作権利者)が
持っていて制作者(著作者)が持っていない場合の方が多いのです。

ですので、公開が終了し、その作品に付随する販促物の
権利期間が終結してから、その作品のディレクターが
やっぱり気に入らなかった、等が多々発生し、そこで
”編集権”及び、その他著作物を再発できる権利を
製作者側から買取り、そこで単なる著作者から著作権者と
なり、”ディレクターズ・カット”が生まれる、
という形です。

”編集権”を制作当初から監督が持っている場合もあります。
これは制作以前に交わす契約条項に”編集権”を
監督が持てる定義があって、それに製作側と制作側が
互いに納得して契約締結しますから、そういった作品には
”ディレクターズ・カット”が登場する場合はまずありません。
この場合、ディレクター自身がプロデューサー陣に
名を連ねている、ないしは双方とも兼ねている場合が
多いです。

”編集権”なる権利を誰が、どこが持っているかが
最も大きな問題です。

よくハリウッドスターの超売れっ子金満俳優が
プロデューサーに名を連ねているのは、もちろん莫大な
制作費を集める際に集めやすかったりする上、
金を持って来るんですから当然プロデューサーになれます。

そうなれば、例えば芸術家肌の監督に、自分が出演する
シーンなどを勝手に編集される、などといった事が
起こりづらくなり、自分は満足、ってなことになるんです。
(しかし編集権を幾つかの機関、人が持っている場合は
編集の段階、いわゆる制作の最終段階に入ったところで
物凄~く会議などが開かれて決定されます。)

監督がそれに反してやらない、とは言えない。なぜなら
制作前に”editing rights”を持ってないからです。
そこで止めれば今度は契約不履行となり裁判になりますから。

恐ろしいほど細かい契約内容というのは、こういう絵が欲しいから
この監督が撮ってくれたらいいな、でも売れなきゃ困るし、
有名俳優のかっこいい所も入れたいし、という様々な、
しかもグログロした得手勝手な思惑があって製作されている訳で、
監督自身が最初からそれを予想される場合には、既に
その作品には参加していない場合が多いです。

映画って、特に大作と呼ばれる作品は、物凄い日数がかかって
撮影されている、しかも突貫工事のように、という印象が
大ですが、実はユニオンとの契約上、それが照明や撮影、
特効、編集、配膳に至るまで1日何時間までしか働かない、
それ以上の場合は当然Overtimeが発生し、更に人件費が
跳ね上がるので、まだまだ時間があってもその日の撮影は
ここで終了、となったりするんです。
Overtimeの場合は時間給、日給換算したりした場合の
最低1.5倍から2倍の給料になりますから、例えば1日8時間で契約、
時給$10の人間を10人として10日間かかった場合は、
人件費は$8000ですみます。
しかし出来るだけ急いで、半分の5日間で
仕上げようと思えば8時間で契約してる人間を16時間/1日
の拘束となり、Overtimeが2倍だとすると、1人辺りの
日給が$240($80+$10×2×8)となりそれが10人で1日$2400、
それで5日間だと$12000となり、10日間の場合より
$4000オーバーします。予算オーバー、これは例え映画じゃなくても、
どんな職種でも望まないことです。

なので当然日数がかかって、映画会社はこれを逆手にとって
宣伝広告、言わば誇大広告のように”製作日数2年!”
とか、物凄く大変だったように表現するんです。
(監督が変わりもんで、ほんまに撮影が遅々として進行せず、
馬鹿みたいに日数がかかることもありますけど。)

こんなのに嫌気が指す、指した監督が、その後全ての権利を
買い取って再編するというケースがほとんどです。

アメリカでは例え引越し業者や工事現場での仕事、
アパートの管理人達でさえユニオンに属して無いと
働けなかったりするんで、逆にユニオンに入っていれば、
雇用者側、顧客側の無理難題からも守られるし、
逆にそれを悪用して、「規定外でやるんだからそれ相応の見返りを」
なんてことが多々起こります。

それはヨーロッパ先進諸国でも似たようなことがあります。
特に権利関係がやたらと入り組んでいる仕事では
日常茶飯事だと思って大丈夫でしょう。

もちろんアメリカ人にも義理人情はありますが、
こと仕事となると、やはり合理的にモノを見る傾向が
強いですよね。

とにかく”編集権”、これを誰が持ってるかです。
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”再編集版”だと考えればいんじゃないの?


普通に考えれば、そういうことでしょ。

映画によっては何回も編集の変更があるやつもあるよね。
劇場版が、監督の作品じゃないっていっているわけじゃないんだし。

要するに迷いの表れだよね。
一応、映像作品にも期限というものがあるから、
期限内に納入せにゃならんし
もっと時間があればこう変えたい、ああ変えたいって
やっぱりあるでしょう。

最初からズバット完成品をだせるほど
監督も完成像を見極められないでしょう。

一方で、もちろん製作側、販売側の作為も当然ありますけどね。
特にDVD化のときは。
三つも四つもでて、しかも収録時間も違うとかいうと
確かにキレるね。
あれは正直、やめてほしい。
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この回答へのお礼

ありがとうございます

確かにたくさんのエディションがあるものも
ありますよね。ブレードランナーとか
どこがどう違うのかわからないし
それを見極めるためにまた何時間も見るのも
ダルいですね。

dvdとかのメディアなら
追加シーンもしくはカットシーンに
キャプチャーをつければ
・公開版を再生
・完全版を再生
・ディレクターズカット版を再生
などできるでしょうね。

お礼日時:2006/09/25 09:09

最近のは「古い映画の販売促進」という感じがして、私も違和感感じます。

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この回答へのお礼

ありがとうございます

確かにセールスのためにそういった
ことをしそうな感じですよね。

お礼日時:2006/09/25 05:56

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