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伝承説話を素材としているので、民族の伝統の心に触れることができることかとおもいますが、どなたか他に分かる方がいらっしゃいましたら教えてください。

A 回答 (2件)

tika2さんが、伝承童話の意義を考えられていらっしゃるのは、どのような背景がおありなのでしょうか? 伝承童話も、文学である以上、それに何を読むかは、読者にまかされているような気がいたします。

というわけで、以下は純粋に私の考えです。

伝承童話にも、作者があり、作られた時代背景があります。たとえば明治時代に、教育者によって書かれた桃太郎であれば、明治の近代化や富国強兵、立身出世の社会風潮と無縁ではないでしょう。その作者が、国家建設に役立つ人物養成とか儒教思想に対する情熱を持つ人であれば、それにも強く影響されることでしょう。

童話は、子どもが読むものですが、子どもが話しを作り、本を出版し、自分で本を購入するということはありません。大人が作り、大人が出版し、おとなが買い与えた話を、子どもは読むしかないのです。「子どもが選んだ本」といってみても、本屋や図書館に並ぶ本には限りがあり、財布のひもは、たいてい親が握っています。何よりも子どもだって、その時代の雰囲気の中で生きているのです。浦島太郎も、平成の子どもは、平成の発想で読みます。

もちろん、それはそれで「民族の心」に関係していることでしょう。ただ、江戸時代も明治時代も大正も昭和も、ずっと変わることのない日本の心を伝えていると考えるのであれば、それは幻想ではないでしょうか。
人間が日々新しくなっていくように、民族も日々新しくなっているように思えます。友人の話では、50年前の日本社会では、在日朝鮮韓国人は、日本人の仲間だと思っていない人が多かったそうです。今では、その頃に比べると、自分たちと同じようにこの国で育ち、この国で学んでいる在日の人たちを、「仲間」だと思う若者がわずかなりとも増えているような気がします。反対に、「日本民族の優秀さ」を誇り、「純血」を保たねばなどと本気で思っているらしい一部の人たちがいるのも確かです。

よい文学は、人間がどう生きるのかを考えさせてくれます。よい伝承童話も同じだと思います。この激動の時代に、日本人はどう生きていくのか、小さい人にもわかるよう(それは、当然大人にも十分な迫力をもって)語りかけてくれる。ただ、物語の舞台は、過去の日本です。

よい伝承文学に触れると、悲しみ中から、元気が出てきます。今何をしたいか、みたいなものが湧いてきて、なんとなく希望が見えてくるような気がします。
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この回答へのお礼

丁寧なお返事ありがとうございました(^^)。
伝承童話の意義を考えていたのは、子どもに話し聞かせる童話に
どのような役割があるのか気になったからです。
このご意見を参考にして、子どもに素敵な伝承童話を読み聞かせてあげれたらと思います☆

お礼日時:2007/05/25 02:05

辛く悲しい歴史の隠蔽と伝承、ではないかと思います。


「ヘンゼルとグレーテル」について聞いたことがあるのですが、森に捨てられた子供は本当は森で死んでしまったのだとか。お菓子の家があって、悪い魔法使いを退治して、宝物を持って帰ってくる…。というのは子供を捨てた大人たちの願望だとか。一般の歴史が国や王侯貴族の記録であるのに対し童話の裏側からは名もない庶民たちの姿が見えてくるかもしれません。
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この回答へのお礼

お返事ありがとうございます(^^)。
確かに、伝承童話って、庶民の悲しい思い、願いも込められているのかもしれませんね(;_;)。

お礼日時:2007/05/12 00:00

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