
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
祭りのことを深く分析した方に、日本民俗学の創始者と仰がれている柳田國男がいます。
彼はこの問題に対して多くの書物を残していますが、その中で「先祖の話」と「祭日考」が、一先ず参考になると思います。日本で名前のついた神様の数は確か2千柱も居られないはずですが、実は昔20万程あった村(昔の単位では大字)に少なくとも1柱づつの「ご先祖様」や「氏神様」が居られるので、その全てを古事記や延喜式に載っている神様と看做すのは無理なことです。実際、日本の殆どの神様には名前等ありませんでした。外からやって来て、全国の神さまに村人にも知らなかった名前を付け回って「訓育」をはじめた神道団体(平田神道など)が出て来たのは、江戸時代になってからだそうです。
もちろん正月の歳の神や、お盆の「ご先祖様」のお祭りもありますが、ほとんどの場合、村の神は同じ神が夏の間「田の神」としておわし、冬の間「山の神」としておわしましており、多くの村祭りは本来この名もない神の送り迎えの日なのだそうです。
明治以降太陽暦になって、何故その日に祭りがあるのか分からなくなってしまいましたが、太陰暦の時代には祭りを行う日の月の満ち欠けの形がそれぞれ決まっていました。ですから日本の祭りには、一日(ついたち:月立ち)や、七日、八日、十五日、二十三日などに行われるのが多いのだそうです。
そして東北などで、例えば小正月といって正月15日に二度目の正月を細々としながらもお祝いしているところから、大陸から暦が入って来る前の日本では、年や月の始まりが十五夜ではなかったのか。さらに、お祭りの始まるのが夜のかがり火を焚く時であるとされていることから、一日の始まりは日の入りの時だったのではないかとの考察がなされています。そう言えば、今でも「夕べ」というときは、これから来る夕方ではなくて、昨日の夕方を指していますよね。
このように、全国の「祭り」を調べてみると古代の日本人の考え方が分かって来るようです。
この回答への補足
お祭りや節目に行われる行事は平坦になりがちな生活にメリハリをつける意味もあったのではないでしょうか。
質素な日々の生活と季節季節のご馳走を用意する一年中に行われる行事は子供心に期待や楽しみを植えつけていったように思います。
この間本当に久しぶりに生まれ郷土の神社のお祭りに行ってみました。
小学生の頃スイカと水鉄砲を買った思い出があります。
小さな神社で、人出も少ないですが途絶えることなく続けられていることに人の営みと想いがこめられている様に感じます。
感傷でしかないでしょうか?
お早うございます。
とても解りやすい回答ありがとうございます。
こよみは一年の一日一日に生活の為の意味を持っていて、
それを小さい頃から見、聞き、受け継ぐことによって日々のやっておくべきことやその作業を倣う事によって次の作業へのやり易さに繋がって行くといった
生活そのものが楽になるようにできていったような気がします。
狩猟を主体とする生活から農耕を主体とする生活に移行して行ったのは
生活の安定やそれが楽だったから民衆はその生活形態を自ら選択していったように思うのですが、どう思われますか?
また気がついたことがあったら教えてください
まちがった解釈をしていたらそれも含めて
No.3
- 回答日時:
お祭りは当然神様のことを祭るのですが、日本の仏教を考える時それを理詰めで考えたインドや中国の仏教を同じものだと考えると、とんでもない間違いをしてしまいます。
日本の仏教は神道の影響の下に、とてつもなく独特な発展をしています。たまたまお坊さんたちが営業マンとして大変優れた才能を持っていたので、仏教宣伝のため神道をどんどん取り入れて行きました。お盆も、お墓の卒塔婆も、仏壇の位牌も、何十何回忌も、お釈迦様の花祭りも、皆神道の行事だったのです。今でも田舎に行くと、鳥居とお宮を敷地内に持ったお寺はいくらでもあります。去年の冬、東京高尾山の薬王寺の一角の稲荷神社に向かって、おにぎりをお盆にのせた若いお坊さんが般若心経を唱えいたところを偶然に見てしまって感激しました。3年程前に高野山の金剛峰寺の台所で鳥居で飾られいた竃の神を祀っていたのを見たのも印象的でした。仏教ではありませんが、節句も皆神道の行事でした。
>狩猟を主体とする生活から農耕を主体とする生活に移行して行ったのは生活の安定やそれが楽だったから民衆はその生活形態を自ら選択していったように思うのですが、どう思われますか?
人間は肉食動物のように犬歯も持っていますが、奥歯は草食動物のようにすりつぶし型です。ですから、古代は狩猟を主体とする生活をしていたというような、現在でも肉食を主体とする西洋人の主張を鵜呑みにする必要はないのではないでしょうか。古代日本人はどちらかと言うと、はじめから栗などの木の実や、海藻、そして魚貝類を食べていたという方が当たっていると思います。
>日本の民衆は指導者に虐げられてきた歴史だったのでしょうか。
私はヨーロッパとアメリカでの生活が長いのですが、その経験から日本人ほどお上を信用している民族は少ないのではないかと思うようになりました。どんな国でもお上は悪さをするものです。ですが日本のお上の悪さなど、欧米や中国のお上の悪さに比べると足下にも及ばないようです。
鎌倉幕府の貞永式目の中で、女性の相続権を如何に守るかを深刻に考えているのは有名なことです。
子供や精神異常者の犯罪を成人の犯罪とは区別すべきだと、法体系で日本人が成文化したのは江戸時代初期です。ヨーロッパ人がそれに気付くのは1~2百年後です。具体的には芝居の「八百屋お七」を見ても分かります。この話は日本のこの法体系がなかったら意味がない話になってしまいます。
私はただ今、たまたま柳田國男の「島の人生」の『青ヶ島還住記』(この島は八丈島の南方50Km程のところにある)を読んでいるのですが、江戸時代に噴火で焼け出された島民の帰還にあたって、年貢の何倍もの援助を幕府が島民に施しています。面白いことに、年貢の免除はないのですが、島民は年貢を納めていることで一人前に扱われる自分達のプライドを維持していました。大変巧妙な善政だと思いました。
この回答への補足
>日本の民衆は指導者に虐げられてきた歴史だったのでしょうか
以下の回答に対しては参考意見としてだけにして伺っておくことをお許しください。反論もあるのですが。。。
純粋性は本来排他的であると思うのです。
泥沼に咲く一輪の蓮の花
祈祷において清新な水にしか生息しない双葉葵を用いる象徴性
純粋性の象徴としての結晶化の意味
花祭りはお釈迦様の誕生祝いという話を聞いたことがあります。
誕生日を祝うという風習は日本に古くからあったものなのでしょうか?
質問の趣旨とは離れますが
神様と仏様という二つの出所系統の違うものが習合する意味はどこにあったと思われますか?
また神仏習合がスムースにいったのはそれぞれの根底に同じような考え方があったからではないかと思うのですがどうでしょう。そしてどんなところが共通していたと思われますか。
機会があったら併せて回答いただけると嬉しいです。
>古代日本人はどちらかと言うと、はじめから栗などの木の実や、海藻、そして魚貝類を食べていたという方が当たっていると思います。
そうですね。狩猟というより漁撈といったほうがよかったかもしれないです。貝塚といわれるくらい古代遺跡からは貝類がでてきますし、食文化からも魚類は日本人の食生活に組み込まれていたと思います。海幸、山幸ですね。
昨日用事があってJAにいってきました。真ん中に相互扶助と書かれた額がかかっていました。
神道系の行事や祭は農業にまつわるものが多い気がするのですがどうでしょう。地方の小さな神社で行われる祝祭事は相似形なのではないでしょうか。政(まつりごと)というよりは、外延に重ね合わせ呼応することによって農業とか生活そのものに深く関わって豊饒祈願や収穫感謝などの祭事をおこなう存在だった。そのありかたはかつてからそしてこれからもそうあり続けるのではないかと思ったりします。
回答ありがとうございます。
on demandで付随することも教えてもらえるので嬉しいです。
No.1
- 回答日時:
興味深い質問ですね
恐らく現存する日本最古のお祭は京都の『葵祭(賀茂祭)』と思われます
560年代に異常気象が起き国が窮状に陥り、卜部伊吉若日子に占わせた所、神の祟りと答えた
そこで神の怒りを鎮める為、祭事を起こした らしいです、要約しすぎですね
日本神話にも祭の描写が在ります、天岩屋戸の伝説ですね
こちらも、神のご機嫌をとったり、神に何かを訴えるのが目的です
本来は上記の様に神を『祀る』のが目的でしたが、近年は騒ぐ免罪符として祭が在る様に思えます
あと、祭はコミュニティーの結束を強くしたり、溝を埋めたりします
指導者は祭のそんな側面も利用していたんじゃないでしょうかね
この回答への補足
民族性や国民性を知る一つの手がかりとしてその国の民話や神話を読んでみるのも一つの方法ですというのを聞いたことがあります。
お釈迦様の教えは泥沼に咲いた一輪の蓮の花にたとえられます。
葵で象徴されるお祭り。
葵は山の清流のほとりや深い杉木立のなかに自生しており、水の汚れを極端に嫌う、、、だそうです。
何気なく見ているものも
そこにこめられた象徴性があったりするのですね。
改めて何も知らないことに気付かされ
世の中の何を見て生きてきたのだろうと
恥ずかしい思いになります。
お早うございます。
今日は台風で大変です。
大きな災害をもたらさずに通り過ぎていってくれますように
小さい頃縁日に行くのが大好きでした。
薄暗くなってから始まる盆踊りや花火
なんとなくウキウキするんです。
縁って仏教の言葉の感じがするのですが、仏教にもお祭りってあるのでしょうか?
お祭りは生の賛歌みたいなイメージ、仏教には死のイメージがあります(悪いイメージということではないです)
>近年は騒ぐ免罪符として祭が在る様に思えます
行事に歴史や意味があるということやそれを知るということは人生に深さがでるように思ったりもします。区切りや節目であったり、祈りや願いであったり、感謝であったり、、、
>あと、祭はコミュニティーの結束を強くしたり、溝を埋めたりします
そうですよね。喧嘩してたら楽しい祭りにはならないですよね。喧嘩祭って言うのもありますが、喧嘩というより切磋琢磨する男の心意気を競う的な感じがします。そのやり取りなど見ていてなんか嬉しくなるんです。
>指導者は祭のそんな側面も利用していたんじゃないでしょうかね
お祭りは自発的でなければ面白くはならないですよね。
民衆が喜ぶのはいいことだと思います。
指導者の歴史が豊作や民が楽しみ喜ぶことをしようとしてきた痕跡だとしたらとても嬉しく思います。
日本の民衆は指導者に虐げられてきた歴史だったのでしょうか。
回答ありがとうございます。
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