一回も披露したことのない豆知識

脳梁は大脳皮質を連絡して、橋は両半球を
連結していると言いますが、機能としてはどう違うのでしょうか?
なぜ半球を繋ぐ箇所が二ヶ所あるのでしょうか?
ご教授よろしくお願いいたします

A 回答 (1件)

こんにちは。


橋には脳梁のように両半球の情報交換を行う機能はなかったと思います。
恐らくその横橋線維は「橋核小脳路」のことであり、これは大脳皮質の主に運動機能を補佐する「錐体外路」の一部に当たります。そして、これは両半球の連絡線維ではなく「運動神経系の交叉」です。

橋を経由する「錐体外路」は以下のような経路で「閉鎖回路(フィード・バック回路)」を形成しています。

「皮質橋核路:大脳皮質-同側橋核」
「橋核小脳路:橋核-反側小脳(横橋線維)」
「小脳核視床路:小脳核-元側視床VL核(上小脳却交叉)」
「視床皮質路:視床VL核-大脳皮質運動野」

これにより、それは「左大脳-左橋核-右小脳-左大脳」といった左右両半球を巡るループ回路になります。
従いまして、両半球は一見横橋線維で繋がっているように見えますが、実はそこで起こっているのは脳梁のような半球連絡ではなく、全ての運動神経系で同様に見られる通常の「交叉」です。そして、この「錐体外路」の役割は身体の運動を精密に制御するため、大脳皮質から出力された運動命令を小脳で補正し、再び大脳皮質にフィード・バックすることです。このため、「右半身の運動命令」は「左運動野」に送り返されなければなりません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
とても勉強になりました。

お礼日時:2009/01/14 13:02

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