
以前大学の講義の中で「間テクスト性」というものの存在を知りました。
当時とても興味をもったのですが、文学部の専門的な講義というわけではなく一般教養の中で少し触れたくらい、という程度でした。
(文学部のある大学ではありませんでした)
その講義自体とても興味深いものだったので最近それを思い出し、パロディやオマージュ、引用の関係など、小説や物語における「間テクスト性」について詳しく知りたいと思っています。
一応Wikipediaの「間テクスト性」のページは見ましたが、そうした専門的な知識がないので、分かるような、分からないような……という状態です。
初心者にも分かりやすく書かれた「間テクスト性」について書かれた書籍がありましたら、教えていただけないでしょうか。
よろしくお願いします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
すいません。リンクを貼るのを忘れていました。
参考URL:http://oshiete1.goo.ne.jp/qa856717.html
回答ありがとうございました。
質問の前にこのサイト内でも過去の質問を検索したのですが、見逃してしまっていたようです。もっときちんと調べるべきでしたね。
リンク先の回答はとても参考になりました。まず紹介されている本を読んでみますね。
その上で分からないことや気になることがありましたら、またその時に質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくおねがいします。
No.3
- 回答日時:
Wikiの項目を見てきました。
間テクスト性という言葉を糞真面目に説明しようとすると、どうも無粋になってしまいますね。ジュリア・クリステヴァが考えた概念なんですが、この方はわざと難しい専門用語を使って、読者の想像力をかきたてる文章を書くことが多いので入門者にはあまりお勧めできません。(それこそが間テクスト性の実践なのですが)
比較的明晰な文章を書くことを心がけているロラン・バルト辺りなら分かりやすいかとも思ったけれど、読み返すとやはり比喩が初心者向けじゃなかったです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%A9% …
「テクスト」は「織物」という意味だ。しかし、これまで、この織物は常に生産物として、背後に意味(真実)が多かれ少なかれ隠れて存在するヴェールとして考えられてきたけれど、われわれは、今、織物の中に、不断の編み合せを通してテクストが作られ、加工されるという、生成的な観念を強調しよう。この織物――このテクスチュール(織物)――の中に迷い込んで、主体は解体する。自分の巣を作る分泌物の中で、自分自身溶けていく蜘蛛のように。
ロラン・バルト『テクストの快楽』 みすず書房
これに耐えられる方ならバルトでもいいかな。「テクスト(文章)」はたった一つの意味だけを持つのではなく、その語源が示すように、縦糸と横糸で紡がれる織物に似ていて、常に意味生成され続けるものだ、ということです。そんなテクストに迷い込んで、巣に絡め取られた蜘蛛のように、自分を見失い、多数の意味を味わうことこそ、テクストの快楽だ、とも。
卑近な例で恐縮ですが、例えば「三倍速い」という言葉を聞いてあなたは何を想像しますか?
もし赤いメカを想像して、ああ、と納得するならば、「ガンダム」というアニメに関する何がしかの知識を持っていることになります。そうでないのなら、文字通りの意味を解釈することになります。
このような引用は、その前提となっている知識のある人間に対して、文章の中である一つの世界を想像するように仕向けることができます。普通の文脈で使えば、そのままの意味で捉えられます。けれども、アニメが好きな人間同士なら、お互いに了解するコード(暗号)として働きます。
こう言うとある種のお遊び、パロディともとれます。しかし、「東京」というごく当たり前に使う固有名詞ですら、読む人間によっては、天高くそびえる高層ビル、行き交う人々の多さ、複雑な構造を持つ地下街といったように、様々なイメージを想起させるのではないでしょうか。
文芸作品を読んで体感するなら、ホルへ・ルイス・ボルヘスの『伝奇集』に含まれる一篇、『『ドン・キホーテ』の著者、ピエール・メナール』がお勧めです。最初とっつきにくいかもしれませんが、ほんの十数ページだし。(もちろん、本当の『ドン・キホーテ』の著者が誰かを知っていることが大前提です)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%80%8E%E3%83%89% …
もう少しつっこんで理解したいのなら、前田愛『文学テクスト入門』(ちくま学芸文庫)を推薦します。
P.S.ここに似たような質問があったことに後で気付きました。すごい回答ですな。
http://oshiete1.watch.impress.co.jp/qa856717.html
回答ありがとうございます。
やはりWikiでも書かれていたロラン・バルトですね。
最近は軽い小説ばかりで難しい文章を読んでいなかったので少し苦労しそうですが、ゆっくり地道に読んでみたいと思います。
アドレスが違ったので違うものかと思ったのですが、紹介いただいた以前の質問は回答者さんご自身に誘導していただけました(笑)
とても参考になりました。
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