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近々、東京の歌舞伎座へ行く機会を得たのですが
あまり時間が取れないため一幕だけ見ようと思っています。
ホームページで夫々の詳細を読んだのですが、どれも面白そうで。。
セリフが現代語調で聞き取りやすく、あらすじを知っていれば素人でも楽しめるような演目を教えてください。

以下は演目名と主な出演者です。

天保遊侠録(てんぽうゆうきょうろく)
             勝小吉  橋之助
           松坂庄之助  勘太郎
          大久保上野介  彌十郎

六歌仙容彩(ろっかせんすがたのいろどり)
            僧正遍照
            文屋康秀
            在原業平  三津五郎
            喜撰法師
            大伴黒主
            小野小町  福 助

真景累ヶ淵(しんけいかさねがふち)
  豊志賀の死

             豊志賀  福 助
              新吉  勘太郎
              お久  梅 枝

新歌舞伎十八番の内 船弁慶(ふなべんけい)
       静御前/平知盛の霊  勘三郎
             源義経  福 助
            舟子岩作  高麗蔵

お国と五平(おくにとごへい)
           池田友之丞  三津五郎
            若党五平  勘太郎
              お国  扇 雀

怪談乳房榎(かいだんちぶさのえのき)
菱川重信/下男正助/蟒三次  勘三郎
            磯貝浪江  橋之助
          千住茂左衛門  亀 蔵

A 回答 (5件)

私は高3から現在まで20年以上歌舞伎を見ております。



ご自分で今月の歌舞伎座の演目をラインナップしてお分かりのように、
歌舞伎にはいろんなジャンルがあります。今月の歌舞伎で取り上げられ
ていないようなジャンルの作品もあるのですよ。

質問者様が歌舞伎初体験なのか、ある程度ご覧になった経験がおあり
なのか存じませんが、先の方が仰っておられる通り、何を面白い・
分かりやすいと感じるかは、本人の感性に任せるしかありません。
従って、重複いたしますが、ご存知の役者さん・気になる役者さん
をキーポイントにしてお選びになるのも一つの方法です。

歌舞伎は色々な作品ジャンルがあるのと同時に、色々な入り口が
あります。これは、他の舞台芸術でも同じですが。

日本舞踊系が見たいなら、「六歌仙」
怪談ものが見たいなら、「豊志賀」と「乳房榎」
時代物または松羽目物が見たいなら、「船弁慶」
新作(書き物)が見たいなら、「お国と五平」
ヒーロー(男伊達)が登場するものなら、「天保遊侠録」

以上のように、あなたが見たいポイントで、選ぶ作品が変わります。

ちなみに、「六歌仙」とは、平安時代の六人の有名な歌人のことです。
今回は珍しく六人全員を出します。
いつもは大体このうちの2~3人しかやらないので、
今月は見る価値充分です。

「船弁慶」は「時代物」・「松羽目物」と言いましたが、
この用語について説明しましょう。
「時代物」とは、江戸時代からみて昔(特に平安時代~鎌倉時代)を
題材にするジャンル。
「松羽目物」は元々「お能」に原作がある作品で、
能舞台正面に松の絵がありますね?
あれを「松羽目」(正しくは鏡板)と言うところから、そう言います。

「書き物」と言うのは、私も間違っているかもしれませんが、
確か、「船弁慶」や「六歌仙」のような「古典」と言われる作品に
対して、近現代の文豪や小説家・劇作家らが描いた作品を
歌舞伎に翻案した演目のことを言います。

ヒーロー・男伊達・弱いものの味方が主人公の作品で他に挙げれば、
今月はやりませんが、
「河内山」・「加賀鳶」・「助六」・「弁天娘女男白浪(弁天小僧)」
等があります。

以上のようなジャンルの違い、役者さんの好み等総合的に判断して、
ご自分の感性で、ご覧になりたいものをご自分でお考えください。

他人は他人、あなたはあなたです。
私たちのアドバイスに従って選んだところで、
肝心のあなたの性に合わなければ意味がおりませんから。

まずは、選り好みしないことです。

楽しんでください。

ちなみに、チケットを入手なさったのは歌舞伎座だそうですが、
今月新橋演舞場で、市川海老蔵さんの「石川五右衛門」があります。
これならセリフも現代誤調でしょうし、演出も派手にやるそうなので、
初心者向けだと思いますよ。良かったらこちらもどうぞ。

ちなみに、私は松竹のまわし者ではありません(笑)。
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この回答へのお礼

高校三年生から歌舞伎座通いとは羨ましいかぎりです。
私は今まで二度見たことがあります。
一度目は幼いころ、坂東玉三郎さん。
演目は忘れてしまいましたが今から思えばあの豪華な着物は遊女役だったんだなと思います。世の中にこんなに美しい人がいるのか!と強烈な印象を受けました。
二度目は勘三郎さんお披露目。お正月あたりに南座で。俊寛(間違っていたらすみません。島流しのお話です)はストーリーを予習していったのでよく分かりました。

詳しいご回答、本当にありがとうございました。
歌舞伎にジャンルがあることも分かりましたし、
夫々が大体どんな特徴なのかもつかめました。

お礼日時:2009/08/16 03:43

おはようございます。


歌舞伎は二度ご覧になったのですね。

初体験での「玉三郎丈の遊女役」というのは、おそらく「助六」の
「三浦屋揚巻」か、「阿古屋琴責」の「遊君 阿古屋」かどちらかですね。

二度は京都南座の初春興行で、勘三郎丈の「俊寛」をご覧になった
とのこと。ここでひとつ「歌舞伎用語」をお教えいたしましょう。

「二度目は勘三郎さんお披露目」の「お披露目」という言葉です。
おそらく「襲名興行」をご覧になったという意味でしょうが、
歌舞伎用語の「お披露目」は、歌舞伎の家に生まれた後継ぎの子供
(歌舞伎の家に生まれなくてもよいのでしょうが)が、
生れて初めて舞台に上がりお客様に紹介されることを言います。
従って、役者の「襲名」は「お披露目」とは言いません。

そして丁度先月の歌舞伎座で、当代松本幸四郎さんの孫で
市川染五郎さんのご子息である松本斎(いつき)さんの、
「四代目松本金太郎襲名興行」がありましたが、
このような「歌舞伎役者としての正式な名前(名跡:みょうせき)」
を名乗り、初めて「正式に役者として舞台に乗ること」を
「初舞台」と言います。

確かに事実上は「お披露目」で初舞台を踏んでいるのですが、
その時は多くの場合本名で上がりますので、
初舞台とは考えないのです。そのために「お披露目」と言う
言葉を使うのです。
言いかえれば、「私の家に後継ぎが生まれましたので、
『お披露目』いたします。」と言う意味なのです。

これに対して、「役者名を名乗って」舞台に上がる時が、
その役者としての公式の「初舞台」なのです。
(間違っていたり、嘘を教えてないか私も不安です。
復習しておきます。他の回答者に、「違うよ」と突っ込まれ
たくないので。)

以上、「歌舞伎用語講座パート2」でした。
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この回答へのお礼

歌舞伎用語講座、ありがとうございます^^
玉三郎さんの遊女、というだけで絞られてしまうものなですね!!
あまりに昔のことなのでもう何を見たか知るすべはないと
諦めていたのでとてもうれしいです。

あと、勘九郎さんが勘三郎さんになった場合などは
お披露目じゃなくて襲名っていうんですね。
そのときに買った手ぬぐいを見直したら「襲名記念」って
ちゃんと書いてありました。

毎回ご丁寧に、とっても濃い内容なので
私だけが読ませていただくのは勿体無いくらいです。
ご回答をたくさんの方がご覧になってくださってるといいなぁ。。

お礼日時:2009/08/17 00:20

こんにちは



初心者であれば
六歌仙容彩か・・・ですね
ん~~~~渋い演目ですね

怪談乳房榎でも良いと思います
役者がうまいので楽しめると思います
私ならこの2つのどちらかにしますね
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
みなさん本当にお詳しいのでとても参考になります。

調べましたが、怪談乳房榎は映画にもなるほど有名なお話なんですね。
勘三郎さんは私でも知っている役者さんなので安心です^^

お礼日時:2009/08/16 04:04

上記演目の中で、「六歌仙」と「船弁慶」について、少々豆知識を。



「六歌仙」とは先ほど申し上げましたように、
僧正遍照・文屋康秀・在原業平・喜撰法師・大伴黒主・小野小町
と言う六人の平安歌人で、少なくとも最初の四人は、
お正月にやる「小倉百人一首」にも歌が入っています。
日本舞踊なので、セリフは少ないか、全くありません。
ただ、この演目のポイントは別のところにあります。

「六歌仙容彩」という作品は、当代三津五郎丈の祖父八代目三津五郎、
父で九代目の三津五郎、そして当代十代目三津五郎と
三代(もしかするとそれ以上かも)にわたる、家の芸なのです。

先ほど申し上げましたが、通常そのうちの「喜撰」と
「黒主」は昔からよく演じられ、
「黒主」は今の松緑さんの祖父・二代目松緑さんや、
 幸四郎さんの父・松本白鴎(八代目幸四郎)さんの当り役です。
一方、「喜撰」は先代九代目さんの踊りが秀逸で、
「喜撰」と言えば「九代目三津五郎」と言われたとか言われないとか。

しかしそれ以外の歌人は、彼らと比べると演じられることが少ないですね。「文屋」は時々見ますけど、「遍照」に至っては殆ど見た経験がないです。

「船弁慶」は、「源平合戦」について少し知識のある方なら、
有名なエピソードです。同名の「能」の作品を歌舞伎化したものです。

源平合戦に(間違ってなければ)屋島の合戦がありますが、
この時、平知盛は源義経と戦って、最後に潔く自らの負けを認め、
乗っていた船の錨を担ぎあげ、その重さに任せて「海の藻屑」と消えた
エピソードを「能」にし、それを歌舞伎にしたものです。
従ってこの作品の見どころは、主役平知盛の壮絶な入水シーンです。
勿論それに至る経緯を延々と演じるわけで、それがメインなのですが。

この程度の予習はなさってからお芝居をご覧になると、楽しめますよ。
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この回答へのお礼

重ね重ねありがとうございます。
自分の好きなジャンル、といっても全部見たわけではないので、
今まで見たことがない怪談物にしようかと思っていたのですが

連れの方が(こちらは歌舞伎初めてです)歴史好きなので
船弁慶ならば二人とも楽しめるのでは。。
と色々思案中です。

回答していただいた文を参考に、よく話し合いたいと思います。

お礼日時:2009/08/16 03:55

歌舞伎に限らず、人それぞれの好みというのがありますので


『これっ』というお勧めは私はできません。
あらすじを読んでどれも面白そうと感じられているのなら
知っている役者さんとか興味のある役者さんが出ている演目を観た方が
芝居に入りやすいというか親しみやすいのでは??ということでしょうか。

もしくは折角夏に来られるのですから、
怪談をご覧になるとか。
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この回答へのお礼

なるほど!役者さんで決めるというのもありですね。
早速のご回答ありがとうございました!

お礼日時:2009/08/16 03:25

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