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高校2年生です。
私の学校では卒業論文(二万字)1年間かけて制作するのですが現在はテーマ決定の段階です。

まえから疑問に思っていた『赤シートによる暗記法の妥当性』について認知心理学、記憶心理学などの観点からやりたいと思っているのですがこれで論文作成は可能でしょうか?

論文を調べても先行研究はなされていないようなのです。

そしてどういったことを調べて妥当性を検証すればよいのでしょうか?なかなか思いつきません。


参考になる文献などありましたら教えてください。

A 回答 (4件)

>実験対象が家族ぐらいしかいなさそうなんですが


>5、6人じゃ少なすぎですよね?

http://www.epu.ac.jp/tosyokan/kiyou/kiyou3-1/kiy …
↑この論文は、「長時間の連続加算作業によって生じた精神的疲労は,
前頭葉の機能低下を生じさせ,選択的注意力を低下させる」という論文ですが、
実験の被験者は「6名の健常男女大学生」とあります。
(「方法」のところをご覧ください)

例えば、被験者が大人の家族であっても、それはそれでいいと思います。
大人6人ならば、「大人のデータ」としてある程度信頼性の高いものになります。
しかし、大人6人も協力者を揃えるのは難しいかもしれませんね。
被験者の年齢があまりにバラバラだと、(記憶力の年齢差があるかもしれず)
それらのデータをひと括りにしていいものか、疑問が湧きそうです。
自分一人でやれればもっとも簡単でいいのでしょうが、
実験とは、「特定個人の傾向」を測定するものではありません。
やはり、自分&友達など数名を被験者とするのが無難ではないかと思います。

>他人睡眠時間を奪うというかなかなか協力はしてもらえないと思います。

確かにそうですね。「実験に協力してくれ」と他人に言われて、
今日は5時間、明日は4時間、日曜は10時間などと睡眠を調節してくれるような
ものすごく献身的な協力者は滅多に見つからないでしょう。
それをしてもらうには、それ相応の謝礼(=現金など)が必要でしょう。
また、正直にやっているのか見張ったり、拘束せねばならないかもしれません。
睡眠をきちんとコントロールしたところで、被験者のその日の気分や、
体調など、その他の個人的な様々なコンディションが影響してしまい、
睡眠時間の変化と記憶力がストレートに相関しないかもしれません。
説明しようもない滅茶苦茶な結果しか得られなかったら、苦労は水の泡です。
自分でやろうとするよりも、まずは、過去に誰かが実験をして
論文を出していないかを調べてみてはいかがでしょう?
自分の実験は、実行が容易で、ある程度結果が予想できるものを選ぶべきです。
結果を予想するために、自分で“ヤミ実験”をしてみるといいかもしれません。

>こういった意味でもやはり脳電図は取り入れたい
>(手っ取り早いですし人数もそんなにいらない気がしますし)ですが

「手っ取り早い」というよりは、むしろ、難易度が遥かに高くなりそうです。
また、生理的指標を導入することと、必要人数は無関係のような気がします。
精神活動を定量化するための生理的指標には、脳波、皮膚抵抗値、心拍、
瞳孔面積など種々の方法がありますが、
記憶に関係する生理的指標のうち測定容易なものは、あまり見当たりません。
(心拍数や血圧のようなものならば測定もできそうなのですが…)

例えば、冒頭のリンクの論文にあった「事象関連電位 P300」ですが、
これは「過去に体験した物事・場所を見た瞬間に現れる脳波」だそうです。
これを実際に自分が測定するにはどうしたらいいのか?を考えてみてください。
測定できる機器を調達し、その操作の仕方をきちんと身につけねばなりません。
電極の装着の仕方などもよく工夫し、厳密にせねば、データはとれないでしょう。
機器の出力から、P300なる脳波を適切に解析するのは容易ではないでしょう。

前にも書きましたが、既に測定法を確立している大学の研究室などに所属し、
機器を使える環境で、誰かにノウハウを教えてもらいながらやるのが現実的です。
自分で新たに始めようとしたら、本来の目的の「記憶に関する実験」をする前に、
実験系の確立(=実験方法を組み立てること)だけで時間が尽きてしまいます。
「記憶力」を測定するためには、まずは、「生理的指標」よりも、
「記憶力そのもの(=実際のテスト結果など)」を測定したほうがいいでしょう。
>「存在しない英単語をつくって暗記してもらって一定時間したらテストを行う」
の「テストの結果」だけを使って判断するほうが、遥かに楽なはずです。

いずれにせよ、先生などからの指導を直接受けながら、
実験を進めていくのがよろしいかと思います。
それができないのであれば、該当分野の論文を収集して、それらを読み解き、
真似をしながら実験方法を自力で組み立てていくこととなります。
論文の探し方ですが、論文のデータベースから検索する方法もありますが、
書籍の後ろについている参考文献リストから見つけてもいいです。
もちろん、論文そのものにも最後に参考文献リストがついていますので、
そこから必要そうなものをどんどんと辿っていくとよいでしょう。
難しすぎて読めないようなものは、遠慮なく無視し、
役に立ちそうな論文の、役に立てられる部分だけに着目するようにしましょう。

最後に、遅ればせながら、人の認知過程の「モデル」の話です。
モデルは、人の認知機能の内部メカニズムを、「こうだ」と仮定したものです。
ここで、コンピュータの「内部メカニズム」と対比させてみましょう。
コンピュータは一から人間が作ったものなので、メカニズムは明らかです。
記憶装置は、キャッシュメモリ、メインメモリ、ハードディスクなどです。
ところが、人間の脳は神様が作ったものなので、構造がわかりません。
中を開けてみても、機械と違って生体組織(脳みそ)なので、見てもわかりません。
そこで、「こうではないか」と思われるモデルを仮に想定しておいて、
実験をして、実際のデータをきちんと説明できるものであるか検証するのです。

記憶のモデルでは、アトキンソン&シフリンの「二重貯蔵モデル」が有名です。
ネットで検索すれば、たくさん詳しい説明が見つかると思います。これは、
短期記憶と長期記憶を仮定して記憶のメカニズムを説明しようとするものです。
http://www.oak.dti.ne.jp/~xkana/psycho/intro/int …
言われてみると確かに、一時的な記憶と、長期的な記憶があると思えます。
一旦覚えたはずの英単語を、大事な期末試験のときに忘れてしまっているのは、
短期記憶に蓄えた英単語が、長期記憶に転送されなかったためと説明できます。
しかし、例えば、一時的な短期記憶でもなく、永続的な長期記憶でもない、
数日~数週間だけ覚えているような“中期記憶”もあるとは思いませんか?
自分で「こうだ」と思うモデルを想定し、実験で検証するという研究法も、
認知心理学ではしばしば行われているものです。

雑談ばかりで、ほとんどと言っていいほど、お役に立てなかったかもしれません。
すみませんが、私も指導員レベルでないし、このQ&A内では限界があります。
なるべくなら、適切なサポートと環境のあるところで、よい研究をされてください。
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>学習時の脳電図を計測してより客観的なデータを得たいのですが


>家庭用のそういう機械ってありませんか?

実は数年前、私(単なる一般人)は簡易脳波計を家で持っていたことがあります。
http://www.tubefire.com/c/Top.aspx?v=Eqlqi_NWtow …
↑これと同じものです。
他人から譲ってもらったものなので、価格や販売店はわかりませんが、
だいたい“家庭用”といったような価格のものではないかと思います。

この脳波計では、額のところに1つだけ電極がついており、
そこで検出される脳波が、
α波、β波、θ波のどれが優勢なのかを知ることができます。
目を瞑るとα波が出るので、最初、瞼に反応しているのかと思いました。
これはとても大雑把なもので、殆ど研究には利用できないと思います。
学習時の脳活動の測定というような用途では利用可能性はなさそうです。

http://www.kuwatec.co.jp/Products/ibva/index2.ht …
こちらの機器は「右脳左脳の脳波同時測定ができます」とのことですが、
16万円の値がついています。
これよりもさらにきちんとしたものは、もっともっと高額のはずです。

http://home.hiroshima-u.ac.jp/nittono/lab.html
この大学の研究室は、生理心理学な手法を用い、
心理機能の解明に取り組んでいるところのようです。
測定機器に関する情報なんかもあるみたいです。
このようなところに所属すれば、高価な機器を使用でき、
また研究法のノウハウもあるので、研究がはかどります。

個人で専門的な機器を入手し、
それらを適切に利用して意味のある研究をしようというのは、
克服すべき課題がとても多く、険しい道になるかもしれません。

その前に論文を調査するなどして、
どんな機器で何がわかるのかを例として知っておいたり、
機器の利用法に関する自分のアイデアを出してみたり、
それらをレポートにまとめてみたりするといいですね。

脳電図のほかにも、生理心理学的な測定手法として
CT,PET,fMRIなどが用いられています。
これらの仕組みやそれらを用いると何が分かるのか?
どんな研究に応用されているのか?も知っておきたいところですね。
調べたことは、自分の論文のネタに使えるのではないかと思います。

生理心理学実験と記憶研究との関連性は
現在どのようなところにあるのでしょうか?
今のところ私にはまったく知識がありませんが、
とても興味があるところです。

>★環境と記憶
>電車の中、歩きながら、座って★睡眠と記憶
>睡眠時間をいろいろ変えてみる★暗記器具
>赤シート、単語カード、書いて覚える

それらのことは、勉強の成果を上げたい学生さんにとっては、
ぜひ明らかにしておきたいことですね。そういえば、
「空腹時に記憶がはかどる」というのを聞いたことがあります。
空腹だと、勉強をやめてすぐにメシを食いたくなりそうですが(笑)。
また、「睡眠時に記憶が定着する」というのはよくいわれていることですね。
それらの実験をしたという論文があるのかは、ちょっとわかりません。
ぜひ近い将来、abcHeroさんに、
人の役に立つ、人に夢を与える、研究成果を出して戴きたいところです。

>『記憶のモデル化』…詳しい説明
(もしもしばらくして回答がなかったら、締め切っちゃってください)
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この回答へのお礼

詳しい回答ありがとうございます。

ただホントに実験できるか、そしてうまくデータがとれるか自信がありません。一応存在しない英単語をつくっ各条件下で暗記してもらって一定時間したらテストを行うという形にしようと思ってるんですが、実験台にする人数が大きな問題です。5、6人じゃ少なすぎですよね?
あと睡眠と記憶はさすがに自分でじゃないと実験できないじゃないですか。他人睡眠時間を奪うというかなかなか協力はしてもらえないと思います。

こういった意味でもやはり脳電図は取り入れたい(手っ取り早いですし人数もそんなにいらない気がしますし)ですが厳しいですか…

なにか打開策はありませんでしょうか?

お礼日時:2009/10/10 23:49

「赤シートによる暗記法」とは、


一体どのような特徴を持つ暗記法なのかをより具体的にする方法もあります。
暗記に効果があると思われる個々の要素を推定してみるということです。
(このようなアプローチは、認知心理学的だと思います。
「赤シート暗記法のプロセスを『モデル化』する」ということ)
個人の観方・考え方でいろいろと想定できるでしょうが、例えば、

(1)緑のマーカーで教材の活字部分をハイライトすること
(2)赤の透明シートという「道具」を用いること
(3)ハイライト部分にシートを被せ、教材を「虫食い状態」にすること

などの要素があるでしょう。(別の表現もありえます)

単純に一番効果のあると思われる要素は(3)ではないかと思いますが、
(1)のハイライトによって記憶がはかどる人もいれば、
(2)の色付きの道具使用のせいで効果が上がる人もいるかもしれません。
要素に分けて単純化してものを考えることにより、議論しやすくなります。
また、説得力のある結論を導きやすくなります。

ところで、「赤シートの販売促進のため」などの特別な意図を持った人が
わざとやらない限り、多くの要素を含み特殊な「赤シートによる暗記法」
の研究をするのは不自然で、先行研究がないのは普通のことと思います。
それよりも、比較的シンプルで、比較的一般的な(1)や(2)や(3)の単独の
要素が暗記の効率に与える効果を研究するほうがより好ましいと思います。
((1)(2)(3)単独の先行研究の有無なども事前に調べておきます)

例えば、有力な要素と思われる(3)の効果の検証法ですが、
2つのグループに分け、それぞれ次のaとbをやってもらい比較します。

a. 教材を3分間じっと眺め続けてもらい、暗記してもらう
b. 教材をx分間眺め暗記してもらったのち、用意した虫食いの教材に交換し、
y分間虫食い部分を見て想起してもらい、z分間再度元の教材を眺めてもらう
(x+y+z=3分 とします。またサイクルを数回繰り返してもいいでしょう)

これにより、「一度覚えてから赤シートで隠し、
『そのものを見ないで想起する練習』をした後、シートを外し復習する」
という“暗記法”の効果が検証できるのではないかと思います。
ポイントは、「集中して想起のみを行うプロセス」の有無の効果です。

(なお、記憶のことを議論する際は、「記銘・保持・想起」といった言葉を
使いますので、意味や使い方を再度確認しておくとよいでしょう)

また、(1)の「ハイライトの作業」に効果があるのかを調べるのも面白そうです。

aグループは、1分間教材を眺めるだけで覚える。
bグループは、1分間(色の付かない)消しペンでただなぞりながら覚える。
cグループは、1分間色付きペンでハイライトしながら覚える。

bとaとの比較により、なぞる手の動作をすることの効果の有無がわかります。
cとbとの比較により、実際に教材に色が付くことの効果がわかります。

せっかく赤シートと緑シートが売られているので、
それらの効果の違いを確かめてみるのも面白いかもしれません。
(もしも先行研究がなければの話ですが)
また、オレンジの字に赤のシートを被せるような方法などもありますね。
使う色によって差が無かったら実験をしてもつまらないでしょうが、
仮に、ある色だけが他よりも効果が高い(有意差あり)とされれば、
全国の受験生に有用な、色彩心理学的知見となるかもしれません。

色セロファンと色マーカーなどを駆使して、
効果のある新たな組み合わせを発見しようと試みるのも夢がありますね。
「認知工学」だか「人間工学」だか該当分野は知りませんが、
心理学の応用としての「工学」に足を踏み入れることになります。
(↑ここまでの長い脱線話は、ものの考え方の参考にされてください)

実際に論文を仕上げるとなると、多くの問題が生じとても大変でしょう。
厳密に比較できるように、実験条件を定めるのに苦労するかもしれません。
厳密に考えるとキリがありませんので、ほどほどで妥協して構いません。
高校生であれば、基礎を築くための訓練として気楽にやりましょう。

ここに書いたことも、もしよければ参考にされ、
気楽に、自由に、アイデアを出すことを楽しみつつ、
興味を持ったことを追求されてみるといいでしょう。
ぜひ頑張ってください。
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この回答へのお礼

かなり詳しい回答ありがとうございます!かなり参考になりました。
赤シートだけでなく、ほかの学習法のモデル化にも挑戦してみようと思うのですが
具体的には
★環境と記憶
電車の中、歩きながら、座って★睡眠と記憶
睡眠時間をいろいろ変えてみる★暗記器具
赤シート、単語カード、書いて覚える


ただ問題点が実験対象が家族ぐらいしかいなさそうなんですが…友達に依頼するのは気が引けます…

あとそれぞれの学習時の脳電図を計測してより客観的なデータを得たいのですが家庭用のそういう機械ってありませんか?


ところで『記憶のモデル化』っていまあちピンとこなくて曖昧なんですが…詳しい説明をお願いできないでしょうか?

いろいろ聞いてしまってすいませんがよろしくお願いしますm(_ _)m

お礼日時:2009/10/06 00:54

大学の1年生で学ぶような基礎的なことですが、赤シートによる暗記法と別の暗記法を実施してもらい、その結果を比較してみればよいでしょう。



例えば:

(1) 被験者(実験に参加してくれる人のこと)を10人集めて、内5人には赤シート法を、別の5人には赤シートではない暗記法を実施します。ただし、記銘材料(暗記テストに使う材料:英単語や図形などのこと)を10人のいずれもが知らないような英単語を採用したりなどの工夫が必要です。

(2) 10分間、それぞれの暗記法を用いて勉強をしてもらい、テストを行う(何分の勉強時間を設けるかも工夫しよう)。

(3) 時間間隔をとって、再度、テストを行ってみる(何度のテストを行うのか、どの位の時間間隔をとってテストを行ったらよいかを考えてみよう)。

(4) テストの成績結果を群間比較してみる(どういう風に結果をまとめたら分かりやすく伝わるか考えてみよう。グラフ表現など。)。

ちなみに、認知心理学は記憶の研究もしていますが、どちらかというと「記憶のシステムをモデル化する」という感じで、人工知能(人間工学)などへとつながる分野です。それに対して「記憶のシステムを生理学的に明らかにする」のが知覚心理学や神経・生理心理学という分野です(これは脳科学に繋がる分野です)。記憶心理学という用語はあまり目にしませんね(^_^;)
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