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当時の大学生(高校も?)のいわゆる「学徒出陣」ですが、全学生対象者の何割ぐらいが取られたのでしょうか?そして、その中の実際何割くらいが実戦配備についたのでしょうか?また戦士率などはどれくらいだったのでしょうか?

A 回答 (2件)

 一般に言う「学徒出陣」は昭和18年12月のことを言いますが、じつはその半年前に陸軍特別操縦見習士官と海軍予備学生の募集(一応志願となっていました)が行われています。



 陸軍には1万弱(採用は約1800名)、海軍には5万余り(同10150名)の学生が応募しており、戦後の研究ではこれらの学生も学徒出陣の括りに入るものと考えても良いかと考えます。

 ということで本題ですが、学徒兵の詳細な数字が記録された資料は手にすることがなかなか難しいのが現実です。これは各大学、高専(高等学校・専門学校)、さらには大学予科が所在していた都道府県に設置されていた師団、連隊区司令部で各々徴兵検査が実施されており、その徴兵記録はほとんどが終戦直後に各部隊内で焼却されているためです。

 ということで情緒的な学徒出陣を扱った資料は大量に存在しますが、織る程度正確な数字にこだわった資料が少ないということです。とはいえその少ない資料の中でも、蛭川壽惠著「学徒出陣・戦争と青春」(吉川弘文館)が一級の資料と言えますので、そこからの引用を含めての回答をします。

 学徒出陣は言い換えれば「徴兵検査猶予」の中止ということになりますので、まず全体の数字を探るにはその「徴兵検査猶予」の特例を受けていた学生数を出すことから始まっています。

 それによると大学生5万、高専生4万の計9万名が猶予を中止され、徴兵検査を受けているということです。その中から何名の入隊者が出たかといえば、大学3年次は在籍の80パーセント、2年次は82パーセント、1年次・高専3年次は67パーセント、高専2年次は在籍の40パーセント、そして1年次が11パーセントということで、大学生28877名、高専生19005名の計47882名になったということです。

 戦死者に関しては正直確実な数字はこれまでも、そしてこれからも出てくる可能性は非常に少ないと考えられます。ただ学徒兵を送った各大学が独自に調査集計を行っており、(例として東大の戦死率が9.6パーセント、東京商大が9.1パーセント)現在では学徒兵全体の平均9パーセント弱を戦死数の計算根拠に使用することが黙認されているようなので、これを実際に計算すると約4600名が学徒兵の戦死者数ということで推計されています。

 実戦配備率ですが、残念ながらこれに関しては自信を持って回答できる資料を持ち合わせていませんので、悪しからず。
 以上大雑把なところもありますが、多少とも参考になれば幸いです。
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「学徒出陣」は20歳以上の文化系及び、一部の理系の学生を在学途中で徴兵させ、不足していた下級将校や下士官の補充に当てられました。



出征者は10万人~15万人と言われていますが、政府が公式発表を行っていないらしく、あくまで「推定人数」です。

戦死者の数に関してはその概数も出されていないのが現状ですが、
昭和18年に行われた壮行会に参加した約25000人の学徒兵のうち3000人以上が戦死したといわれており、その戦死率は12%以上です。
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