
質問させていただきます。
私は研究室でADVANTECの蒸留水製造装置を使っております。
水の排出口にはD.WとIEWと表示されています。
先輩から機械の説明を受けた時にD.Wよりもより純度が高いものがIEWで、さらに高いものがMilli-Qだと教わりました。ちなみにMilli-Qは作るのも大変だし、お金もかかるので私たちが使う必要はないと言われました。
ADVANTECの機械の説明書を読んでその精製方法を見ると
・原水→活性炭フィルター→逆浸透膜→蒸留→最終フィルター→蒸留水(D.W)
・原水→活性炭フィルター→逆浸透膜→蒸留→複合カートリッジ(超純水電極がついてるもの)→最終フィルター→超純水(IEW)
と書いてありました。
イオン交換樹脂で純水を作るものがIEWだと理解していたので、この複合カートリッジでイオン交換水と呼べるのか?と少し疑問がわきました。(複合カートリッジの電極でイオンを交換しているからOKな気もしましたが)
そしてもう一つ気になったものがMilli-Qというものでミリポアのサイトの説明を見るとMilli-Qは超純水だという説明がありました。
精製方法も
純水装置:プレフィルター→RO→ロングライフEDI→殺菌用紫外線(254nmUV)
貯水タンク:→低溶出タンク(+エアベントフィルター+タンク殺菌用紫外線)
超純水装置:→有機物酸化分解用紫外線(185nmUV)→超純水用イオン交換樹脂・活性炭
用途別フィルター:→最終フィルタ
といろいろ書いてありますが、簡単に書けば純水装置→貯水タンク→超純水装置→最終フィルターという段階をふんでおり、あまりADVANTECのものと変わらないように思います。
ただひとつ殺菌用と酸化分解に紫外線を入れてるのがMilli-Qの特徴なのでしょうか?
結局どちらも比抵抗値や導電率の値は超純水と定義される同じ値になるのではないかと疑問が湧きました。ちなみに今使っているADVANTECのIEWの値はきちんと超純水の0.055μS/cm になっていました。
疑問点がわかりにくくてすみません。しかも基本のことなのに面倒くさい質問なので先輩にうまく質問できません。
よろしくお願いします。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
Milli-Q水は、ミリポア社が販売しているMilli-Qシリーズという超純水製造装置でつくった超純水、といった意味合いかと思います。
(海外版Wikipediaの"Milli-Q"の項目にもそう書かれているようです。)
実際、ミリポア社のホームページでは「超純水」と「Milli-Q水」を使い分けています。
では、アドバンテックやオルガノといった他社がいう「超純水」と何が違うか、というなら、ほとんど差はありません。
しかし、使用する目的によってはTOCやエンドトキシン量といった比抵抗では分からない別項目も気にしなければなりません。
Milli-Q水の場合、質問者が指摘しているとおり、有機物分解用紫外線がかならずシステム構成に入っているようです。
他社の場合、超純水製造装置であっても必ずUVが入っているわけではないようです。
また、ミリポア社は超純水業界の先駆者だったため、シェアが大きく、また装置仕様が決まっているため、超純水の定義として慣用的に使われているようです。
ただ注意してほしいのですが、では他社製品が劣っているかというと、そういうわけではありません。
たとえばアドバンテック社でもUV有機物酸化分解がシステムに入っている超純水製造装置も販売しています。
前の方が話されている通り、基本的には0.055μS/cmあればミリポアでもアドバンテックでもオルガノでも、間違いなく「超純水」です。
ただ、その他の項目(TOC,エンドトキシン,特定のイオン,RNase,DNase,DNA etc)は装置の仕様で決まりますし、メンテナンス状況、供給水の状況で変わります。
自分の目的に必要な水をきちんと踏まえ、使用している超純水装置の性能を理解したうえで使いましょう、ということです。
返信が遅くなってしまい申し訳ありません。
とてもよくわかりました。
私の研究室ではMilli-QボトルとIEWボトルが分かれており、試薬調製のとき傍にあるMilli-Qボトルを使っていいのか迷っていたりしましたが無事解決できました。
とにかくメンテナンスに注意してIEWをきちんと使いこなしていこうと思います。
No.2
- 回答日時:
両方とも、ちゃんとメンテナンスが出来ていれば、超純水です。
洗浄するものをたれ流しで洗い、クリーンオーブンで乾燥して、メンテナンスパックして、初めてクリーン使用の部品です。
洗った部品や容器に貯まっている、水の一部をサンプリングして、残留している鉄分が1Ppb以下で無いと、乾燥機に入れられないのです。 厳しいですよ。
洗った金属容器に、製品を入れて、ICP-MSで、各金属が1Ppb以下で無いと、スペックアウト。
超純水を、ポリタンクに入れて保管しても、すぐに水が腐ります。ポリタンクの汚れも入るしね。
ガラス器具の仕上げ洗浄程度なら、水道水と比べると、乾燥後のシミで判ります。
古い水には、すぐにカビが生えます。本当に2日か3日で、オーバーフロ-分の水は、流しでコケが生えます。
私のミリポアの機械も、前処理含め3台の機械&フイルターを経由して、超純水を使います。
仕事で使うアセトンも、電子工業用アセトンだよ。
返信が遅くなって申し訳ありません。
>両方とも、ちゃんとメンテナンスが出来ていれば、超純水です。
なるほど。すっきりしました!
>洗った部品や容器に貯まっている、水の一部をサンプリングして、残>留している鉄分が1Ppb以下で無いと、乾燥機に入れられないので>す。 厳しいですよ。
これはミリポアやアドバンテックでのチェックの際でしょうか?
すごいですね。
私のミリポアの機械も、前処理含め3台の機械&フイルターを経由して、超純水を使います。
>これなら安心できますね。
私が所属している研究室が農学系で先輩も先生も細かいことは気にしなくても大丈夫という体質です。最近実験器具の洗浄後の水がとても気になったためこのような質問をしました。
同じ超純水でもどこまでの精度が自分たちの実験に必要なのか、自分たちの実験に関係するのかもう少し考えたいと思います。
No.1
- 回答日時:
Milli-Q
が特に純度が高いわけではなく、
純水を作る機械は、メンテナンスをしっかりしているか、
表示される電気伝導度が正しい値が表示されているのか、
校正しているか。
その値によります。
大学の研究室ですか?企業でない場合、その辺りがとてもいい加減な、
研究室も多々見受けられます。
超純水も、直ちに使わないと、ただの純水になりますし、
Milli-Qの低溶出タンクというもの気になります。
入れ物に入れると直ちに純度が低下しますので
返信が遅れてしまって申し訳ありません。
大学の研究室なのですが、自分たちで活性炭を交換するくらいで特にメンテナンスはしておりません。
>超純水も、直ちに使わないと、ただの純水になりますし、
定期的にオートで排出してるのですが、これで十分なのか疑問がわいてきました。
Milli-Qも完全ではないということですね。ありがとうございました。
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