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年間3万余人もの自殺者大国。この日本の平安時代の自死は一般的にどんな状況だったのかなと、 源氏物語の浮舟を読んでいて疑問に思いました。仏教の死生観の影響下、貴族階級の人は出家に走る人が多いようですが、キリスト教のように自殺は罪悪と考えられて墓に埋葬されないこともあったのかなどに関してご存知の方がございましたらお教えください。

A 回答 (2件)

不用意に確定的な事とは言えませんし、古代史は学問も推定と確定を混同している結構いい加減なところがあるので、参考にもなりませんから、、これは大雑把ですが、私の歴史的というよりも精神論的推論としてお聞き下さい。



日本での自死(変換の都合上自殺とします)は、死ぬという行為よりも、そこに至る過程や意義によって評価がなされたと思います。
平安時代には差ほどでもありませんが、少なくとも仏教伝来以降、そして武家社会になるにつれ、死というものが日常的に武士の中に浸透してきました。
つまり、庶民の社会では今とあまり変わる事無く、失望による自殺が多かったと思います。
貴族社会でも武士のような意義を持った自殺はなかったでしょう。それは自殺を悪と考えていたわけではなく、単に避けていただけだと思います。
しかし、平氏や源氏といった武家社会では戦争という命を懸けたやり取りがある中で、次第に「死に方」にも意義を持たせるようになりました。
多分それは意義を持たせなければ、受け入れ難い程の恐怖だったからでしょう。
江戸時代に近づくにつれ、武家の考え方が庶民にも浸透し、身を護るための自殺や名誉の自殺などが肯定されてきます。
しかし一方で、不義による自殺は晒されるなど、死に方による扱いも厳しくなりました(当時から芝居に影響されて自殺するものが多かったのも原因です)
しかも、自殺未遂は二重の罪悪です。

明治以降は地方の武家社会の風習が色濃く庶民に広まり、やがて現状の法制化にまで至ります。

つまり、死に方によって名誉とされれば墓も立派になりますが、不義が原因の自殺などでは、善くても無縁墓地、悪ければ死体を捜すまでもなく終わってしまうこともあったでしょう。

この回答への補足

いつの世も人間にとって死は避けられない問題ですが、時代と共に諦めきれずに忌み嫌って遠ざけて大勢に倣う傾向にあると思います。つまり、死の問題を明らかにして個々の問題として対応し、生または意味のある死に還元していくベクトルが弱いと感じています。Willam Brodrick 著「A Wispered Name」を読んでいますが、第一次大戦の西部戦線Passchendaeleの戦いにイギリス軍に参加した若いアイルランド兵を中心とした物語です。湯水のごとき戦死者を目の当たりにして、意味のある死を友とのつながり、ふるさと(Home)との繋がりのなかに求めていく姿に感動しました。苦痛をあらわに懇願しながら泥の中に徐々に沈んでいく兵士を射殺する人の気持ちとそのトラウマは計り知れないと思います。一人の死に反応した周囲の行動、習慣にも思いを巡らして行きたいと思います。

補足日時:2010/03/17 12:11
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この回答へのお礼

お礼が遅くなり失礼しました。懇切丁寧な心と一緒に拝読致しました。「いのちの重さはは地球より重い」がお題目のように金科玉条化しつつある現在、”死ぬという行為よりも、そこに至る過程や意義を評価”してきた文化、思いやりで繋がりの中で死をむしろ受容する文化が存在したことを再認識しました。
有難うございました。

お礼日時:2010/03/17 13:21

はじめまして。



平安時代の自死については全くわかりませんが、キリスト教のように埋葬されないというようなことはなかったでしょう。
というよりも日本において庶民は、近世になるまで墓や埋葬についてはどーでもよかったとしか言いようがないのです。
平安時代ではかなり上級な貴族階級でなければ打ち捨てられてお終い、というような状態でした。
庶民を埋葬することが禁止されていたこともあります。
仏教は、まだまだ支配階級のみに許された最新科学の教えでもありましたから。
ですから庶民に出家も、自死も関係なかったのです。
当時は自死よりも飢餓や病で簡単に死んでいたと思います。
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この回答へのお礼

ご返事が遅れ失礼しました。”庶民は、近世になるまで墓や埋葬についてはどーでもよかった”は目から鱗です。現在問題視されている葬式仏教、墓の問題は、浄土思想に洗脳された上級貴族の伝統の模倣とバレンタインまがいのお寺による庶民の洗脳の結果ですかね。そして現代は”最新科学”による洗脳の時代。表面的には洗脳され続けてきた庶民の姿が浮かんできますが、これからは実際の個々の死について寄り添って見ていきたいと思いました。有難うございました。

お礼日時:2010/03/17 13:45

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