戦場の歩兵の防御装備(近代から現代まで)
について教えてください。
歩兵って攻撃を受けることに対して無防備のように見えますが、
例えば第二次大戦、ベトナム戦争、湾岸戦争などは、防弾チョッキなどの装備を着ているのでしょうか?
現在の機動隊でも頑丈な透明な盾を持っていますが、歩兵に邪魔にならない盾のような装備は考えられていないのでしょうか?
映像でよく塹壕から上半身を出して撃っていますが、頭を出さずに撃てる方法はないのでしょうか?
やはり歩兵には余計な防御装備は無用で、
機敏に動きやすいのが一番だと考えられているのでしょうか?
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
警察の持つ盾ですが、拳銃弾を止めるのが精一杯です。
ラウンドノーズなら止められるでしょうけれど、APだとまず無理でしょう。
たいていの犯罪者が使う火器は、拳銃か、散弾銃です。50m離れたらまず当たりません。
当たったところで、散弾銃ならちょっとめり込むぐらいでしょう。
戦場で兵士が使うのは、それよりもっと強力なライフルです。
WW2では、8mm前後の弾薬です。
1cm程度の鉄板でも撃ち抜けます。
現在は、5.56mmが主流ですが、コマーシャルタイプの防弾チョッキなら止められません。
軍用でも負傷は免れません。
普通の防弾チョッキは、アラミド繊維 つまりは、ケブラーの布を何枚も貼り合わせて作られます。
多少軽いのですが、防刃性はありません。
ナイフやアイスピックで刺されると、関係なく負傷します。
兵隊さんは、撃ち合うだけではなく白兵戦も行いますから、銃剣刺突に対しても考慮する必要があります。
アラミド繊維の束に防弾鋼板を合わせたものを使用します。
とんでもなく重い代物です。
通気性は0ですし。熱がこもります。
兵士の防弾チョッキは、跳弾や砲迫弾の破片から身を守れれば良いんです。
無傷とは言いません。止血可能な程度の負傷であればOKですから。
ちなみに、普通の兵隊さんはライフル銃・突撃銃を装備していて、通常は両手で操作します。
片方の手が盾だけでふさがれていたんじゃ、戦闘にはなりません。
塹壕から身を出さずに撃つ短機関銃や、軽機関銃は大戦中使われたことがあります。
そこでしか役に立たない代物ですし、狙うこともできません。
どれだけ馬鹿な兵士であっても、そのようなものを担いで戦闘を継続しようとは思わないでしょうね。
普通に使う装備と、塹壕でしか使えない装備を、同時に担いで歩かなきゃいけないんですから。
荷物は軽い方が良いんですよ。
回答ありがとうございます。
どうやら防弾チョッキは砲弾の破片から多少身を守る程度の性能なんですね。
素材の開発がポイントのようですね。
No.5
- 回答日時:
こんにちは
> 第二次大戦、ベトナム戦争、湾岸戦争などは、防弾チョッキなどの装備を
> 着ているのでしょうか?
防弾チョッキ、ボディーアーマーはもっと古く"中世"から存在します。
俗に言う"甲冑"(よろい)ですね。
WWIの頃迄は前線の兵士でも着用する場合が多かったらしいのですが、塹壕
戦のような静的な戦闘から、部隊が機動する動的な戦闘に様相が変わるに
つれ、重たくて邪魔(動きにくい)ボディーアーマーは一時廃れてしまい
ました。
米軍の例で恐縮ですが・・・。
その後WWIIまでは一部の特殊な任務につく兵士(狙撃兵や爆撃機搭乗員など)
を除き、同様な状態が続いていたのですが、戦場での戦死原因を調査して
いた米軍が、その2/3あまりが(砲撃の際の)破片によるものであることを
解析し、"破片からの人体主要部の防御"をコンセプトに、あらためてボディ
アーマーの開発に注力しだしたのです。
その新たなモノが実戦使用されるようになったのが朝鮮戦争で、特に戦争
の終盤に、38度線付近で両軍が膠着状態になっていた時、WWI同様に前線
の塹壕にへばり付く兵士達に対して支給が始まりました。これはもちろん
個々の兵士の身体防御が主な目的でありますが、一方で精神的な意味、士気
の維持高揚という意図があったとも聞いております。
始めは海兵隊への支給が始まり、その後のベトナム戦では終盤になると陸軍
にも標準で支給されるようになり、以後全軍にわたって歩兵の標準装備と
なっていきました。
> 歩兵に邪魔にならない盾のような装備は考えられていないのでしょうか?
> 歩兵には余計な防御装備は無用で、機敏に動きやすいのが一番だと考え
> られているのでしょうか?
軍用ボディーアーマー自体が"弾丸からの防護"では無く"破片からの防護"
を念頭において開発されております。それは銃砲や弾丸の性能が飛躍的に
向上し、それらを完全に防ぐためには、アーマーをものすごく分厚く重たい
ものにしなければならず、個々の兵士の戦闘力はもちろんのこと動作の自由
そのものを大きく阻害してしまうからに他なりません。
従って、よほど軽くて強靭かつ耐久力のある素材と、(前項と全く矛盾して
しまうのですが)その素材を自由に加工出来る技術が開発されない限りは
この状態は暫く続くものと思われます。
盾にする、しない、以前の問題ですね。
> 映像でよく塹壕から上半身を出して撃っていますが、頭を出さずに撃てる
> 方法はないのでしょうか?
米軍を始め、ドイツ、フランス、そして我が陸上自衛隊でも次世代の歩兵
用装備が開発中です。
我が国の場合は"先進個人装備システム「ACIES」"と呼ばれているのですが
そのPhase-2において、89式小銃(正確には現用の89式の改良型)に装着
されたIRイメージスコープと、隊員のヘルメットに装着されたHMD(ヘル
メット・マウント・ディスプレイ)が連動しているので、質問者がおっしゃる
ように「銃だけ出して(頭は出さずに)目標への射撃」という事が難なく
出来るようになります。
米軍ではさらに"銃自体を中程から数十度可動する(折れ曲がる)」よう
にし、建物の角から身を隠したまま銃口だけを向ける、とか。銃とグレネード
(擲弾:手榴弾の一種ですね)を一体化し、目標までの距離や発射角を銃の
FCS経由でグレネード弾頭にデータを送り、目標の頭上でプログラミング
起爆させる、など、さらに手の込んだものを開発しています。
そのうち WiiやPS3が得意な人が リアルの戦場でも強い、といった時代に
なるかもしれないですね。
丁寧かつ的確な回答ありがとうございます。
今は弾のほうが、盾より強いのですね。
開発は現在も進んでいて、
だんだんコンピューターゲームのようになりつつあるのですね。
No.3
- 回答日時:
防弾チョッキの発明と装甲車師団の組織というのが鍵でしょうね。
防弾チョッキによって、必要な装甲で鉄鋼は最早ヘルメットだけになった。兜にすると見栄えが悪く、統治治安活動に影響が出る、見栄えいい兜は量産できない、この点も挙げられます。そもそも何故生産量と生産速度が重要視されるのかというと、伝統的なドイツの戦略、電撃戦が研究され尽くした、そして第2次世界大戦で大きな犠牲を払いながらも、圧倒的な物量を、人員を惜しみなく投じ、連合国が勝った、そこに起因するでしょうね。戦車の登場もですね。塹壕だったらともかく鎧兜は100ミリキャノンの前には無力、哀れ騎士はミンチに、ってね。No.2
- 回答日時:
主に、WWIIの連合軍に関してです。
防弾チョッキはチョッキの中に金属板が入っている為、重いは暑いは動きづらい等のデメリットがあるので、現在はカーボンやセラミックが多いようです。
陸軍の地雷処理班には防弾のショートパンツも配給していました。
あとの防具としては、頭部を保護するヘルメットや、足を保護するジャングルブーツ(こちらにも金属板が入っています。)あたりでしょうか。
質問の回答としてはそれますが
1944年から、アメリカ陸軍は、第1線の兵士1人、1人に応急処置が出来る簡易救急セットを配布していたはずです。
即死や、意識を失ってしまえば効果はありませんが、負傷に有効な薬品を揃えており、感染症の予防や鎮痛に貢献していました。近くに、軍医や衛生兵がいるとは限りませんからね。
回答ありがとうございます。
もちろん物量があるから出来るのだと思いますが、
WW2のアメリカ軍は兵士を守るという点でも優れていたようですね。
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