No.4ベストアンサー
- 回答日時:
次の(A),(B),(C)で証明します。
(A) Fp上の4次拡大体Kが存在すること
(B) K = Fp(α) となるαが存在すること
(C) αの最小多項式の次数が4であること
(A) Fp上の4次拡大体Kが存在すること
f(X) = X^(p^4) - X
とします。また、f(X)の根全体からなる集合をKとします。
f'(X) = p^4X^(p^4-1)-1=-1≠1
なので、f(X)は重根を持ちません。よって、Kは、p^4個の元からなります。
このKは、体です。これを言うためには、
f(a)=0, f(b)=0 ⇒ f(a+b)=0, f(ab)=0, f(-a)=0, f(a^(-1))=0
を言えばよいのですが、証明は簡単なので省略します。
Kは、Fpを含むので、Fp上のベクトル空間です。また、その次元は4です。実際、次元をmとして、基底をw1,...wmとすれば、Kの元はFp内の係数c1,...,cmにより
c1w1 + ... + cmwm
と一意的に表せますが、各c1はp通りの選び方があるので、Kの元の個数はp^m個です。一方で、これはp^4個と分かっているので、m=4となります。
以上により、KはFp上の4次拡大体であることが分かります。
(B) K = Fp(α) となるαが存在すること
「有限体の0以外の元全体からなる乗法群は巡回群」となることから、その生成元をαとすればよい。なお、「」内は、よく知られた事実であり、証明も簡単なので、証明を略します。
(C) αの最小多項式の次数が4であること
KのFp上の次元が4なので、4次以下の既約多項式g(X)があって、g(α)=0となります。もし、g(X)の次数が3次以下なら、1,α,α^2の一次結合ですべてのKの元が表されることになり、Kの次元が4であることに反します。よって、g(X)の次数は4でなければなりません。
上の証明は、4をnに読み替えれば、一般のnでも通用します。
No.3
- 回答日時:
字句通り解釈すると、この問題は簡単過ぎます。
Z/nZ上のすべての1次式は既約です。難度を上げて、2次以上の既約多項式が存在することを証明します。
nを素数pの倍数とすると、Z/nZ上の多項式の係数を mod p でみることにより、「Z/nZ上の多項式全体」から「Z/pZ上の多項式全体」への環準同型が得られます。
(n=4のとき)
X^2+X+1は、Z/2Z内に根を持たないので、Z/2Z上で既約です。
したがって、これは、Z/4Z上でも既約です。なぜなら、もしZ/4Z上で
X^2+X+1=f(X)g(X) mod 4
と因数分解できるなら、上の環準同型により、Z/2Z上でも
X^2+X+1=f(X)g(X) mod 2
と因数分解されることになり、矛盾するからです。
(nが一般のとき)
nが偶数なら、上とまったく同じ証明が通用します。
nが奇数なら、3以上の素数pでnを割り切るものがあります。
よく知られているように、X^(p-1)+X^(p-2)+...+1は、Z/pZ上で既約です。
よって、上と同じ論法で、これは、Z/nZ上でも既約です。
この回答への補足
すいません問題を間違えてましたm(_ _)m
多分
p=素数
F_p={0,1,2,・・,p-1}
とする。
F_p上において4次の既約多項式が存在する事を証明せよ。
です。
そして、
出来ればF_p上においてn次の既約多項式が存在する事を証明できる方いましたら教えて頂けると助かります。
でした。m(_ _)m
No.1
- 回答日時:
使用している記号の定義を書いてないな。
F_4 は、位数 4 の有限体、
Z/4Z は、法 4 による剰余環
を表すのが普通だが、その意味であれば、
F_4 と Z/4Z は同型ではない。
有限体 F_q は、q が素数の冪乗のとき存在するが、
Z/qZ と同型になるのは、q が素数のときだけだ。
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