![](http://oshiete.xgoo.jp/images/v2/pc/qa/question_title.png?08b1c8b)
基本的な事と思いますが、質問をさせていただきます。
角運動量を“L”とし、位置ベクトルを“r”、運動量ベクトルを“mv”としたときに、L=r×mvとなると思います。その方向は、外積として定義され、“r”と“mv”の両方に垂直な方向と認識しております。
しかし、教科書に掲載されているコマの歳差運動の解説によると、「こまの支点がx-y平面上で動かないときに、角運動量の方向は重心の位置ベクトルを“rG”の方向と一致とする」と記載されています。そもそも、角運動量の式によれば、L=rG×mvとなり、“rG”にも垂直で、方向は一致しないのではないかと思っています。その解説をしてもらえると助かります。
さらに、支点に作用する抗力を“R”とし、その垂直成分を“RL”とした場合には、こまの重力“Mg”と等しく偶力が形成されると思います。その偶力モーメントは“N=rG×Mg”であり、トルクの方向は“rG”“g”に垂直であることは理解できるのですが、そもそもモーメント(トルク)は角運動量の時間的な変化量と認識しており、モーメントと角運動量は同じ方向になるのではないかと思うのですが、併せて解説をいただけると助かります。
質問に、前提条件等の記載漏れがあるかもしれませんし、大変基礎的な質問かもしれませんが、解説のほどよろしくお願いします。
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
#3への「補足」に対して
>『Li と Lj は・・・
図を描いてお考えになるとよいと思いますが、ここでは式で説明します。
i と j を結ぶ直線と回転軸との交点の位置ベクトルを p とすると、回転軸に垂直なベクトル q を使って
ri = p + q
rj = p - q
と書くことができます。これらを使うと
Li = ri×(mi vi)
= mi(p + q)×vi
= mi(p×vi + q×vi)、 (1)
Lj = rj×(mj vj)
= mj(p - q)×vj
= mj(p×vj - q×vj)
となりますが、Lj の式で mj = mi、vj = -vi なので
Lj = mi(-p×vi + q×vi) (2)
です。
(1)式と(2)式を比べると、p を含む項は大きさが同じで符号が逆(つまりベクトルの方向が逆)です。これに対して、q を含む項はまったく同じです。よって、Li と Lj を加えると、p を含む項は打ち消し合い、q を含む項は2倍になります。式で書くと
Li + Lj = 2 mi q×vi
です。ここで、q は回転軸に垂直で、vi は回転軸と q の両方に垂直ですから、q×vi は回転軸に平行です。回転軸に垂直な成分は p×vi に含まれていたのですが、すでに述べましたように、和をとる過程で消えてしまったわけです。
>“v”とは
#3の(3),(4)式における v は、仮に vi が i によらず一定であるとした場合のその一定の速度のことですから、回転しているコマの場合には対応するものはありません。
大変わかりやすく解説を頂き、ありがとうございました。
すっきりしました。
特に数式の解説まで頂き完全に理解を致しました。
ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
> 今更の質問になってしまい大変恐縮ですが、
> “v”とは垂直な軸をまわるコマ自体の速度になるのでしょうか?
> それとも、コマの重心を通る軸まわりの速度になるのでしょうか?
コマを回転軸上方から見た図を添付します.
viとかいうのはコマを構成する物質の各小部分の速度です.
コマの回転速度は,コマのどの部分であるかによって異なります.
「1つのコマ全体に対して1つの速度vが決まる」のではなく,
「コマの中における位置によってその部分の速度viが決まる」のです.
ANo.3で-okさんがおっしゃってることは
「もしもコマのどの部分も同じ速度vであるならば,
そのvをΣの外に括り出せるが,速度はコマの各部分によって異なるので,
そのようなことはできない」
ということで,
1つのコマ全体を代表する速度vなるものを考えることはできないのです.
図において,コマの回転軸から離れた部分ほど速度は速いんです.
一方,コマは変形しませんので,角速度ωはコマのどの部分も同じであり,
「1つのコマ全体を代表する角速度ω」というものを考えることができます.
![「歳差運動(コマ)における角運動量の方向に」の回答画像5](http://oshiete.xgoo.jp/_/bucket/oshietegoo/images/media/d/24193069_5497e4e6612c8/M.jpg)
No.4
- 回答日時:
#3の訂正です。
最後の段落にある>回転軸に関して対称の位置(i から見て回転軸の反対側にあり、軸からの距離が同じ位置)
を次のように直します。
回転軸に関して対称の位置(回転軸から見て i と逆の方向にあり、軸からの距離が同じ位置)
No.3
- 回答日時:
#1への「補足」に対して
>角運動量がL=rG×mv
その式は一般には成り立ちません。ある物体の小部分 i の位置ベクトルを ri、その速度ベクトルを vi、質量を mi とすると、i の角運動量 Li は
Li = ri×(mi vi) (1)
と書くことができます。この Li をその物体のすべての部分について加えたものが物体全体の角運動量 L で、
L = ΣLi = Σ(mi ri×vi) (2) (和はすべての i についてとる)
です。
(2)式で、もし vi が i によらず一定で v あれば、vi = v は Σ の外へ出すことができて
L = {Σ(mi ri)}×v (3)
となります。重心の位置ベクトルを rG、物体の質量を M (= Σmi)とすると
rG = {Σ(mi ri)} / M
ですから、(3)式は
L = rG×(M v) (4)
となって、質問者さんの式が得られます。
しかし、回転しているコマの場合には、その各小部分の速度はすべて同じではありません。よって、(2)式を(3)式のように変形することができず、(4)式は得られないのです。
回転しているコマの場合、ある小部分 i に対して、回転軸に関して対称の位置(i から見て回転軸の反対側にあり、軸からの距離が同じ位置)にある小部分 j を考えましょう。mi = mj とします。すると、(1)式で定義される Li と Lj は回転軸に平行な成分が同じで、回転軸に垂直な成分は大きさが同じで方向が逆になります。よって、Li と Lj を加えると、回転軸に垂直は成分同士が打ち消し合って、Li + Lj の方向は回転軸に平行になります。コマのどの小部分に対しても、このようなことが成り立ちますから、(2)式ですべての小部分について和をとると、結局、L の方向は回転軸に平行になるわけです。
この回答への補足
すごく納得のいくご説明ありがとうございます。
最後に質問をさせていただきます・
『Li と Lj は回転軸に平行な成分が同じで、
回転軸に垂直な成分は大きさが同じで方向が逆になります。』
になるのが小生にはなかなかイメージができないのですが・・・
(理解能力がなくてスイマセン・・・)
今更の質問になってしまい大変恐縮ですが、
“v”とは垂直な軸をまわるコマ自体の速度になるのでしょうか?
それとも、コマの重心を通る軸まわりの速度になるのでしょうか?
何度もスイマセンが、教示いただけると幸いです。
No.2
- 回答日時:
例えば,「ベクトルr」を「r↑」のように表すことにします.
(見にくいですけど... すみません.)
「角運動量が l↑ = r↑×mv↑ で表される」というのは
質点(粒子)の角運動量の話です.
(小文字のlは読みにくいんですけど...)
コマの角運動量 L↑ は,
コマを構成する個々の物質粒子の角運動量 l↑ = r↑×mv↑ を
コマ全体についてベクトル的に合計してやることで求められます.
※ L↑ = rG↑×mv↑ ではありません.
で,コマを構成する個々の物質粒子の
角運動量 l↑ = r↑×mv↑ を合計すると,
コマの回転軸(rG↑と平行)方向の成分以外は打ち消し合って,
回転軸方向成分だけが残ります.
結果として L↑ はrG↑と平行になります.
> そもそもモーメント(トルク)は角運動量の時間的な変化量と認識しており、モーメントと角運動量は同じ方向になるのではないかと思うのですが、併せて解説をいただけると助かります。
これは
dL↑/dt = N↑
のことをおっしゃってるのではないかと思います.
「モーメント(トルク)は角運動量の時間的な変化量」というのは正しいですが,
L↑ はベクトル量であり,一般には時間につれて向きも変化しますので,
トルク N↑ は短い時間 dt における L↑ の
時間変化 dL↑ (添付図参照)と同じ向きになります.
逆の観点でいうと,トルク N↑ が角運動量と平行だと,
角運動量 L↑ の向きは変化せず,歳差運動とかは起こりません.
歳差運動を起こすのは,トルク N↑ の,角運動量 L↑ と平行でない成分です.
![「歳差運動(コマ)における角運動量の方向に」の回答画像2](http://oshiete.xgoo.jp/_/bucket/oshietegoo/images/media/e/24193069_5497e4e6119cf/M.jpg)
この回答への補足
早速解説いただきましてありがとうございます。
理解が浅いものですから、再質問することをご容赦ください。
“kz_y”さんのご解説の『コマを構成する個々の物質粒子の
角運動量 l↑ = r↑×mv↑ を合計すると,
コマの回転軸(rG↑と平行)方向の成分以外は打ち消し合って,
回転軸方向成分だけが残ります.
結果として L↑ はrG↑と平行になります.』
が小生には理解ができないのですが、内力は結果的に打ち消しあうということと
同義でよろしいのでしょうか?
『結果的に回転軸方向のみ残る』というイメージが、
外積の原則から小生には理解ができないのですが、補足いただけると助かります。
モーメントの時間的変化量について、
図を添付していただき、大変わかりやすく解説頂きありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
>角運動量の方向は重心の位置ベクトルを“rG”の方向と一致とする
『歳差運動を除くと、』コマの回転軸は支点と重心を結ぶ線であり、コマの角運動量の方向は支点から重心を望む方向、つまり重心の位置ベクトルの方向である・・・という意味ではないでしょうか。
質問者さんは、支点を通る鉛直線のまわりの、コマ全体の歳差運動の角運動量のことを考えておられるのではないでしょうか。
>モーメント(トルク)は角運動量の時間的な変化量と認識しており、モーメントと角運動量は同じ方向になるのではないかと思うのですが
モーメントが角運動量の時間的変化率であるというのはおっしゃるとおりです。それゆえにモーメントと同じ方向を持つのは角運動量の時間的変化率であり、角運動量そのものではありません。ちょうど、質点の運動で、力は速度の時間的変化率(加速度)に比例するので、力と同じ方向を持つのは速度の時間的変化率であり、速度そのものではないのと同様です。
この回答への補足
早速、解説頂きありがとうございます。
わかりずらい表現をしてしまい恐縮です。
理解が浅いものですからご容赦ください。
図を添付すればよかったと後悔しております。
質問している角運動量の方向は、“-ok”さんのおっしゃるとおり
『コマの回転軸は支点と重心を結ぶ線であり、コマの角運動量の方向は支点から重心を望む方向、つまり重心の位置ベクトルの方向である』です。
角運動量がL=rG×mvとして定義されていることから、rGと角運動量が同じ方向になるのは小生には理解ができないのです。そもそもコマの角運動量が前述の式ではないのでしょうか?
しつこくてすいません。
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