ギリギリ行けるお一人様のライン

パブロフについて勉強したのですが、結局のところ、この発見って何かに役立ちますか??

勉強を終えたところで、パブロフについて思うことがあまりありません・・・。


皆さんは何かに役立つと思いますか?

A 回答 (4件)

大学の教員です。



おそらく心理学の授業で、この「パブロフの犬」について学習されたと思います。

その際、「学習心理学」というテーマの中で話をお聞きになったでしょう。
それが示すように、パブロフの犬でみられた現象は、「学習」が成り立つメカニズムの1つとして理解されています。
ただ、心理学でいう学習という概念(用語)は、「教科学習」,つまり、いわゆる学校での勉強だけでなく,もっと広い意味で使われます。
いろいろな経験、訓練を積むことによって、その個体(人、動物)の行動がかなり長期間に渡って変化することを指しています。
つまり、パブロフの犬においては、それまで、犬の中では全く無関係であった、ベルやメトロノームの音と、唾液の分泌という2つの事柄が、食物と同時に示されることによって、新たに結びついたというてんで、上に示したような学習の定義に一致するのです。

もちろん、パブロフの犬で示された「条件反射」あるいは、「古典的条件づけ」といわれる現象ですべての学習が説明できるわけではありません。
しかし、他の回答者の方が書いていらっしゃるように、たとえば、「梅干しをみるだけ、あるいは、梅干しと聞くだけで、つばが出てくる」というのは、この条件反射のメカニズムによってできあがった学習なのです。

あるいは、子どもが、病院でお医者さんや看護師さんの白衣をみるだけで、あるいは、診察室に入るだけで泣き叫ぶということがあります。
これも、以前に診察を受けたときに、注射や採血を受けたという経験があり、そういう痛い思いをしたということと、お医者さんや看護師さんの白衣や、診察室とが、子どもの頭の中で結びついてしまい、注射されなくとも、それらを見ただけで泣き叫ぶという「学習」ができてしまったと考えられます。

さて、このように、人間の行動でさえも、条件反射でできあがった学習の成果と考えられるものがいくつかあります。

これを、さまざまな問題行動を治療することに応用した心理療法があります。
「行動療法」という心理療法が、それです。
おそらく心理学の教科書のどこかに説明があると思いますが、行動療法では、問題行動(たとえば、学校へ行かないという不登校や、子どもがオモチャを買って欲しいと駄々をこねるような行動など)は、その子どもが,間違った学習をしたために生じていると考えます。

たとえば、オモチャを買って欲しくて駄々をこねる」という問題行動については、以前、オモチャが欲しいときに、駄々をこねて親を困らせたら,買ってもらえたという経験があって、それを繰り返していると、理解するのです。
つまり、間違った方法で要求することを覚えてしまった(=学習してしまった)のです。

これを行動療法の立場で治療するとなりますと、その誤った学習を「消去」させるか、別の適応的な(もっと適切な)行動(ここでは、要求の仕方)を、もう一度学習し直す(再学習)ように働きかけるという方法を考えます。

「消去」というのは、パブロフの犬の実験でも出てきたと思いますが、この子どもの例でいえば、子どもが、いくら「駄々をこね」ても、オモチャは買わないという対応を取ることによって、両者の結びつきを弱くしてしまうことです。
「再学習」の方も、これと似てはいますが、「きちんと欲しいと要求したときだけ」、オモチャを買うという対処をすることによって、適切な要求の仕方を覚えさせる(学習させる)ということをします。

このように、パブロフの犬という、1つの興味ある現象から、人や動物の学習が説明できるメカニズム、原理が発見されましたし、さらにそれを応用して、心理療法が作られています。
発見がすぐに役に立つということが必ずあるわけではありませんが、後々にそれを応用して、新しい工夫がなされていくということは、心理学のさまざまな現象においてもよくあることです。
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犬が目の前にエサが無いにもかかわらずヨダレを出してるよ。



って解りきった事実をあえて説明しているのだと思います。犬も

人間も学習をしたら身に付くのだよ、という説教にも聞こえます。

生物の優劣は危険予測が出来るか否かで決まってくるのだ、と

言いたがっているようにも取れます。わたくしパブロフさんに全く

興味が無かったので、どのような研究をしていた人なのかは解り

ません。じゃあなんで回答を入れるんだ、知りもしないのに!

と怒られそうですが、トップページに聞き覚えのある単語が出て

いると、つい開いてしまい、開いたが最後絶対に回答をしてしまう

という悪い癖があるのです、しょせんわたくしも

パブロフの犬なのでございます。お後がよろしいようで・・・
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 重要な話だろうと思いますよ。

広く考えてください。

 異性が顔をしかめて、その後、別れ話が出て来る、悲しくなって涙が出る、という体験をなんどかすると、異性が顔をしかめたのを見ると、涙が出て来るようになりますよ。

 そこから新しい恋はうまれません。男も女も、けっこうしばしば顔をしかめますから。

 でも、「ああ、私は、パブロフの犬のような状態になっているな」、「でも、顔をしかめたからといって別れがくるとは限らないぞ」と理性の力で感情や体におきる現象をコントロールすれば、新しい恋に踏み出せるはず。

 知識だけでは無益ですが、知識を活かす知恵も身につければ、どんな知識でも無駄にはなりません。
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はじめまして。



条件反射による適応能力がイヌとかヒトにはあるってことが
よくわかる一例として「この発見」は役に立つのでは?

野生動物にしてみれば、草むらでカサカサとするある音があって、
それが捕食者が近くにいる事が経験としてあれば、
次第にその「カサカサ」した音を聞いた瞬間に逃げるようになるはずです。
結果、その固体の生存率が上がる。
そういうことだと思っています。

よくある、梅干しを見ただけで唾液が出る(梅干しを知らない人は当然でない)とかだと
適応能力は実感できますけど、生存の役に立ってるかは
わかりにくいかもしれませんね。

私の場合はこんな感じです。
何かの参考になれば幸いです。では。
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