A 回答 (3件)
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No.3
- 回答日時:
人類によって生物多様性が失われることを「普通の生存競争」と言うことはできないのではないでしょうか。
なぜなら、人類は「生態系から外れた」存在になってしまっているからです。
ヒトの排泄物は浄化槽で浄化され、遺体も火葬されてしまえば他の生物が利用できません。
全人類の内、下水施設が整備されていたり火葬が普及している率はそれほど高くありませんが、摂取する食料の量をベースに考えれば、人類は生態系から一方的に搾取するのみの存在と言えるでしょうね。
本来は食物連鎖の上に位置する動物ほど個体数は少なくなるという法則があります。餌より増えることができないのは当たり前の話ですが。
ところが人類は現在60億人超。ちなみに大型ほ乳類ではダントツに多い個体数ですし、全世界に分布することに成功した大型ほ乳類も他にいません。生態系の「外」に出ないとここまで増えることはできません。
要するに、地球を1個の生物に例えると、人類は「ガン細胞」のようなものですね。
生物は地球にへばりついている微少な表層に過ぎないので、生物が全て滅びようが地球の存続には何の影響もないでしょう。
ですが地球の生態系が破壊され続けた結果、どのようなことは起きるかは誰にも予測はできません。
地球の歴史上、過去に5回の大量絶滅が起きた、と言われています。
そして現在は6回目の大量絶滅が進行している、という見解があります。
もし本当に現在大量絶滅が進行中なのであれば、今回の大量絶滅は「人類が外から生態系を破壊した結果」という意味で過去にはなかった現象が起きていると言えるかもしれません。まあもっとも、過去の大量絶滅も毎回原因は違ったのかもしれませんが。
もし大量絶滅がこのまま進行しても、地球から生命が根絶されることはないでしょうし、それは地球の長い生命史の1コマに過ぎないのでしょう。人類がそれを生き残れるかどうかは判りませんが。
>地球が原始に戻り生物の始まりが再現したとすると、何十億年か後には再び人類が出現するのでしょうか。
まず"出現しない"と思います。
同じ環境に適応する方法は1つではなく、いくつもあります。生物は"たまたま"選んだ方法で環境に適応し、それがさらにマイナーチェンジして次の進化が起きるわけですから、同じ進化を辿って人類に至る確率は事実上ゼロでしょう。
というより、タイムマシンで700万年遡り、人類とチンパンジーの共通祖先からもう1回進化をやり直したとしても、「人類」に至ることは確率的にあり得ない、と思います。「人類に似たもの」は出てくるでしょうが。
この回答への補足
銀河系以外の星があって太陽と同じ惑星系があれば、地球と同じ環境が出来、地球と同じような生物が誕生し、進化と収斂の結果、人類が出来上がるかもしれませんね。
補足日時:2011/05/05 20:23No.2
- 回答日時:
地球上の生態系の本質は、日光によって励起された化合物の合成(光合成=植物)と分解(消化=動物)の連鎖反応です。
植物が成長(合成)するためには、二酸化炭素と水、窒素などの、化合反応の材料が必要であり、動物抜きの分解(紫外線による分解や大気中の酸素による酸化)より、動物による能動的摂食による高速の分解の方が有効なのです。
生命の進化とは、いかなる“強い種”の創出でもなく、地球に降り注ぐ日光が輻射によって再び宇宙に還って行くプロセスに於ける、生態系としての多様化=地球上の熱容量(物質循環量と速度)の増大だと言えるのです。
生物は、エントロピー増大に抵抗して、成長したり、増殖したりして、エントロピー減少しているように見えます。
しかしそれは、生物にしても、社会的な要素にしても、「開放系」だからです。
生物は、自分のエントロピー増大を新陳代謝するために、環境のエントロピーの低い物(食物、燃料)のエントロピーを増大させて放出(排便、廃棄)する事で、環境も含むトータルな閉鎖系におけるエントロピー増大を加速しています。
それでも、生態系全体の進化は、エントロピー減少だと言えますが、それも太陽の核融合というエントロピー増大の一環である、「日射>光合成>摂食>消化>酸化>輻射」という一時的な地上の熱滞留としての、開放系ゆえのもので、結果的にはエントロピー増大を加速するものです。
先にあるのは太陽光=植物による光合成であり、動物はその有機物の分解を加速して植物の光合成の原料にする(物質循環の加速)ための寄生的な存在に過ぎません。
物質に「目的」はありません。
しかし、その「無目的=エントロピー増大」は淘汰となり、二次的に進化を導きます。
「いや違う!」と主張する事は可能ですが、厳しい生存競争の中で、生き残るために努力しない個体の遺伝子が次世代に伝わり、種の形質となる事はなく、進化は常に、「生きる事」を目的とするよう導くのです。
地球上の生態系も、争いによる淘汰の連鎖の中にあります。
そもそも、遺伝子の中にさえ、寿命に限界を与え、有性生殖によって種内の争いによる進化の加速をはかるメカニズムがあるように、生物の進化においては、社会性の発達による組織内での争いの制限の外においては、弱肉強食が正義です。
そうであるならば、その弱肉強食の延長にある人類の存在が悪である訳がなく、ただ、そうした生存競争の環境である自然を破壊するまでに強くなったことが問題なのです。
生物の進化において、生存システムにわざと不安定要因を内包して、進化の可能性を追求してきた一方、持続性とのバランスが大事です。
その「持続性」には、多様な“利己”の拮抗による争いの結果としてのものと、分業化=組織化の発達における“利他”による助け合いとしてのものと、2つの方向性があります。
もし、人類が相変わらず“勝ち続け”、自己チユーに自然破壊を進めるならば、生態系の持続性を阻害するものなので、いない方がよい存在になりますが、お金をもらうために仕方なく働いている(奪い合っている)のではなく、助け合うために働いているという真実を自覚して生きるならば、その「助け合い」の延長に環境との循環が組み込まれ、生態系の発展と持続性をつかさどる、神の代理人となるでしょう。
(放射線についてなら、我々は放射線と同じほど有害な、酸素や紫外線に適応して現在があります。あらゆる外圧は淘汰=進化の材料であれ、退化の原因とはなりません)
この回答への補足
人類が増えると自然とは共存できません。生態のバランスが崩れ、何れは高等生物はいなくなり、単純な原生生物だけが生き残り、再び地球の歴史のやり直しが始まるでしょうが、その時は太陽系自体の崩壊が始まっているかもレれませんね。
補足日時:2011/05/05 09:27No.1
- 回答日時:
>人類が自然を破壊し生物の多様性が崩れても、それでも地球は存続するでしょうか。
多様性は一つしかないわけじゃないので、今の多様性が崩れたら新しい多様性にシフトするでしょう。
今までの大絶滅、小絶滅で繰り返してきた道です。
矛盾したようにも見えますが、多様性それ自体の脆弱さがその「多様さ」を生み出す原動力になっているのです。
それに、「人類が自然を破壊」といったところで、ヒトという種の所業は自然の範疇を越えることはありません。
資源を奪い、生息地を奪い、汚染物質を排泄し、他の生物種を絶滅においやる…
これって普通の生存競争ではないですか?
人類と自然は対立するものではなくて、人類社会もまとめて自然なのですよ。
まあ、だからといって生物種普遍の本能に従ってニッチを奪い続ければそのうち自滅なので、人類にとって「利用しやすい多様性」を保護し、末長いギブアンドテイクの関係を続けることが「共生」の基本的なスタイルです。
>今日人類は原子力発電の管理に失敗し~
いやあれは、原子力の運用というシステムそのものではなく、単なる1企業の失敗なのでそれは言いすぎだと思います。
それはともかく、地球上が人類由来放射性物質で汚染され続けたと仮定してみても、全動植物が絶滅するには程遠いと思います。
とりあえず、甲状腺ホルモンとヨウ素の関係から地上の脊椎動物は衰退して節足動物などの無脊椎動物がより繁栄するかもしれません。
放射線の影響が少ない海中の生態系がより複雑化するかもしれません。
放射線による進化サイクルの加速で、なにかすごい生物が出てくるかもしれません。
とまあそんなものです。
人間は自然の支配者でもなければ奴隷でもないので、自然に過度の責任を感じることは、それこそ人間の傲慢さと言う者です。
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