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アキレスと亀がいて、アキレスにハンディキャップを

負わせて競争するというパラドクスです。

最初アキレスは亀より後ろにいて

アキレスが亀の位置まで歩いていくと亀は少し前に進んでいく

その次にアキレスが亀の位置まで歩いていくとまた亀は少し進んでいる。

これを繰り返していくとアキレスは

いつまでも亀に追いつくことは出来ないというパラドクスです。

これを解く論証はありますか?

A 回答 (14件中1~10件)

ネット上に多数の解釈があるので既出の話かもしれませんが、小ネタを二つ。



まず一つ目、この話に詳しい或るサイトでは、
「追い着く地点に一切言及しない形でこのパラドクスは表現できているからである。分割の無限を借りずに構成の無限だけに訴えているところが手ごわい。亀に追い着くという事態を表現するための手段がないように思えてくる。」
これは、追いつく手前で分割するから起こる矛盾だ、という見解に対して異論として述べられているのですが、それは違うと私は考えます。なぜならこの話は、追いつくという設定があって初めて、面白い話なのです。当然ながら、前を行く者が速いのなら後ろの者は追いつけません。しかし、後ろから来る者が、前の者より速い、という設定だけでは不十分です。なぜなら、後ろの者と前の者との速度差が、時間が経つにつれ、どんどん小さくなる、ということにすれば、速いけれど追いつけない、という例は、簡単に作ることが出来ます、今の高校生ぐらいでね。微積分を知っていると簡単に、知らないとちょっと工夫が必要でしょうが。

二つ目。
現実と理論、あるいは、realとidealとの乖離が問題だとするものがありますが、純粋に理屈上の問題でもある、という話です。
追いつく設定で、Wikipediaにあるような式はややこしいので、論理的には同等な、簡単な設定をしましょう。
仮定1:時間は途切れなく経過する。
これは2様の意味があって、一つは、区切ればいくつにでも区切り得る。もう一つは、n秒後があれば、n+1秒後もある。この仮定は、アキレスが亀の居た地点まで歩くという想定をする限り当然でしょう。また、2秒後があり、3秒後があるのに4秒後はないとする論理的必然性はないですね。追いつく追いつかないの話であるのに、追いつく前に時間が終わりでは話が成立しない。一様でなくとも、時間はいつまでも続くはずです。

仮定2:
亀は四足歩行ですが、簡単にするために二足と考えましょう。そしてアキレスと亀はどちらも一秒に一足分歩くとしましょう。さらに、アキレスは亀の二倍の足幅で歩くとしましょう。即ち亀が二足分歩く時、アキレスは二歩で亀の四足分を歩くのです。
さらに、歩く、到着する、を厳密にしましょう。
到着するとは、右足または左足をあげて、一足分の距離に着地すること。この時片方の足は未だ位置移動はしていないが、アキレス・亀は新地点に到着したと見なす訳です。
歩くとは、右足または左足が到着したと同時に反対の足をあげ次の到着点を目指す、これをくり返す動作、としましょう。

さて今、亀はアキレスの前に、亀4足分の距離に居ます。

用意ドン、両者とも右足から前に出しました。

2秒後アキレスの左足は、亀が最初居た位置p(0)に到着します。その時亀の左足はアキレスの前、亀2足分の位置p(1)に居ます。
さらに1秒後、アキレスの右足は亀がスタートから2秒後に居た位置p(1)に着きます。その時亀の右足は亀1足分前の位置p(2)に居ます。

※:さて次にアキレスの左足は、亀の居たp(2)点に着くことは出来ません!どうしたのでしょう!

簡単なことです、p(2)点はアキレスの歩行上には存在しないのです。アキレスの左足は次の地点Qに降ります。

その地点Q、アキレスの4歩後には、アキレスの左足と亀の左足とは並ぶのです。メデタシ、メデタシ。

もちろん、以上は、その「パラドックス」を解く「論証」ではありません。

「論理」は、※の話から始まります。着地はせずとも、
亀の右足があるp(2)点をアキレスの左足が通過時には、亀が、次の一歩の途中に左足をP(3)点上まで動かしており、
以下
P(n):アキレスの左足がP(nー1)点の上を通過時には、亀が、その前の途中に左足をP(n)点上まで動かしている。
この繰り返しにより、P(n)のnが限りなく増加して行く。
(Z):従って、アキレスは亀に追いつけない。

そうすると、この結論(Z)は、アキレスは四歩目を下ろせない、と解釈でき、三歩は歩けたのに四歩目は着地し得ないという「パラドックス」になります。

あるいは、P(n)の推論が続く限り4秒後が来ない、というものになります。即ち、仮定1と矛盾する。
この時間の問題は微妙で、推論P(n)の中にあっても時間は増えています。時間は止めていないのに4秒後は来ない、パラドックスである!(Z)を認める、とですね。
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 アキレスと亀の差がどう縮まっていくかを考えると、例えば差が1mからゼロへ向かう時に、今差が0.1m、次に0,01m、やがて0,001m、0,0001m・・・これは無限に細かくなるので永遠にゼロにはならない(追いつかない)という論理と同様だと思うのですが、実際には一歩またげばあっという間に追い越してしまいます。



 これが何なのかを考えると、たぶん観念と現実の違いということなのでしょうか?「アキレスと亀」の話はあくまでも観念論で、これに縛られ続けると何も動かないよと。「頭で考えるより、実際に行動を起こせ」とよくいわれることのいい例ではないでしょうか?
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No.10です。



 アキレスは亀より速く歩くという条件は,このパラドクスの本質に影響あるでしょうかね。「アキレス」という名の遅い亀と,「亀」という速い人とを競わせても同じ結論になると思うんです。

 この場合,両者は永遠に歩き続けることになるんですが,本当にいつまでたっても追い付くことができなさそうです。

 そうなると,もっともな論であるということになるんですかね。
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分かりませんね。

どこがパラドックスなんでしょうか?
アキレスが亀の位置まで歩いた時?
亀の位置まで歩いていないでしょう。
歩いたのは、亀が元、過去にいた位置まで歩いた時、でしょう。
時間=変化 であり。その相対的物差しが、分、秒、という、時計、なのです。
距離/時計=速度 であり。アキレスと亀では速度が違うのです。
何秒か後にはアキレスは亀に追いつき追い越してゆく、
パラドクスと感じるのは、アキレスが亀が亀のスタート位置に達した時
、一端時間を止めて、再スタートをする、ということを繰り返している
だけではないのですか。微積分の発想には通じるものでしょうが。
時計=地球の自転は、止まりせん。
 
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(1)パラドクスとは



 ある論説が,対象レベルでは無矛盾を明示しながらメタレベルの矛盾を黙示しているとき,これをパラドクスという。

(2)パラドクスの効果

 パラドクスは,対象レベルで矛盾に変換することが不可能であるが,メタレベルの黙示的矛盾を明示することが可能である。

 回答No4のリンク先には「数学における極限の概念を持ちだしただけではゼノンのパラドックスを解決したことにはならない」とある。極限概念の導入は前提の無視である。

(3)メタレベルの黙示的矛盾の明示方法

 「アキレスと亀」の場合,メタレベルの黙示的矛盾は,反現実の明示で十分に明示される。

(4)ゼノンの否定的弁証法

 その印象的な論法は思想史上多大な影響を与えたが,ソフィストはこれを争論上の戦術としてとらえた。すなわち,相手の論を無矛盾に援用して,パラドクスに陥れる。
 そもそも言論は現実の中から現実を記述しようというものであるから,自己言及に至って必ず破綻する。

 「アキレスと亀」の巧妙なところは,相手側の反駁が,反現実の明示で引き分けにしておけばよいのに,余計な説明を加えることで自己言及に至り,泥沼に陥ることだ。「その説明は時間を分けているので,現実に反するのだ」と反駁することが自己否定的である。そもそもゼノンは分割の否定側であり,相手は分割の肯定側であるのだから。

 「完全無矛盾だが自己言及の難を持つ論」の是非を問うならば,その難を論敵に押し付けているだけでなく,言語を利用するものとして,争論の当事者相方がこの難に当たるというのが公正というものだろう。

 ゼノンは,パルメニデスの有論の非現実性を指摘され,師の論を援護するために,相手側より緻密な論で行ってお返ししただけであろう。こちらだけじゃなくそちらも十分ではないだろうということだ。この争論は引分けである。
 プロタゴラスの相対主義やソクラテスの産婆法に,パルメニデス,ゼノンの師弟が与えた影響がうかがえる。争論の無意味さに気付かせてくれた古代の賢者を尊敬する。
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論理として間違っていないので、間違いを指摘することはできないと思います。



ただ、「解く」論証、という意味では、
速さを設定して、何時間後かの時間を決めて、道のり=速さ×時間を計算すれば、アキレスの方が前にいることは論証できます。
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以下アンチョコを要約してみました。



ゼノンの証明は以下の通りである
「仮定:時空点は無限に分割できる。
前提1:アキレスは亀のN倍の速度で走る(1<N)
前提2:始めにハンディキャップXを設ける。
前提3:アキレスの走行距離をS=X+X/N+X/N2+X/N3…『S=NX/(N‐1)』と記述する。
中間帰結:Sまでの時空点でアキレスは亀に追いつけない。したがって、いかなる時空点でもアキレスは亀に追いつけない。
結論:中間帰結は事実と矛盾する。よって仮定は誤りである(背理法)。」
前提3は「アキレスが亀に追いつくまで距離」である。Sまでの限定された条件での記述を「すべて(S以外)」に適用することはできない。中間帰結の推論は誤りであり、証明全体も誤りである。
前提からの正しい帰結は
「Sまでの時空点でアキレスは亀に追いつけない。S以上にアキレスが走れば、アキレスはすでに亀を追い越している。」
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>これを解く論証はありますか?



どういう意味でそう仰っておられるのか分かり難いところはありますが、まともに受けると、これは詭弁(言葉遊び)の代表なのですね。

>これを繰り返していくとアキレスは

いつまでも亀に追いつくことは出来ないという

ただ繰り返しているから追いつけないのです。
この繰り返しは時間的にも距離的にも極小:0 へ収斂しますから、この状態が続くのはは有限だということが分かります。積分の初歩問題つーか考え方の基礎ですね。

こういう回答を聞いておられるわけでもないのでしょうがとりあえず。
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 数学や量子物理学はわかりませんが、アキレスと亀の話の進め方の中にいる限りはアキレスは亀に追いつき追い越せないのですね。


 アキレスと亀の話の進め方の基本状況は、アキレスが亀の位置点まで進むという中に限る世界ですね。
 決してその位置点の先にいく世界(その先には出ない世界)に入らないのですね。
 そういう時間の中の世界に限られた世界を仮定した話の進行なのですね。
 亀の位置点はある位置点に収斂はしている。がその収斂位置点には行かない。
 そういう仮定から出た、収斂している地点にアキレスが現実に着いてしまう時間内に亀はどこにいるか。
 その収斂位置点(アキレスが着いた位置点)には未だ着いていない、ということになりますね。

 これでは仮定を逸脱するので回答にはなりませんでしょうかね?
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連続投稿失礼しましたm(_ _)m



先ほど、テレビ(マス北野)でやってました。

哲学的にはパラドックス、数学的には案外すんなり解ける。物理学的には量子物理学で解けるって言ってたかな?
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