油圧ポンプについて質問です。
よく油圧ポンプで初期運転などで、配管にもポンプにもエアーがあるため、吸いにくいですよね?よく吐出の配管を緩めたりしてポンプを吸わせますが、そもそもなぜエアーがあると吸いにくくなるんでしょうか?
例えばポンプ吐出側にエアーがあった場合、エアーが少しの場合はそのまま油と一緒に回路にエアーは周りますよね、しかしエアーがたくさんある場合は吸い込みませんよね?
空気は油より軽いため、エアーがたくさんあってもポンプから吐出した油や空気と一緒に回路に回りそうな気がするのですが。
実際にボロボロのピストンポンプを、吸い込みも大気圧、吐出も大気圧の状態で一度壊れるの覚悟でから運転してみました、すると吸い込みからは吸引力、吐出からエアーがでました。
原理的にはどういった原理でポンプの吸い込みと吐出とエアーは関係しているのでしょうか?
詳しい方おられましたら教えてください!
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
御質問文に使われている日本語が出鱈目なため、どの様な状況なのかが良く解りません。
>よく吐出の配管を緩めたりしてポンプを吸わせますが、
とありますが、どうすれば固体の物体であるポンプを何かに吸わせる事が出来るのでしょうか? 「ポンプを吸わせますが」ではなく、「ポンプに吸わせますが」の間違いではないでしょうか?
>例えばポンプ吐出側にエアーがあった場合、エアーが少しの場合はそのまま油と一緒に回路にエアーは周りますよね、しかしエアーがたくさんある場合は吸込みませんよね?
「ポンプ吐出側にエアーがたくさんあった場合」でも、ポンプ吸込側やポンプ内部のエアーの量が少なければ、ポンプは油を吸込む事が出来ると思います。
それとも、質問者様の使われているポンプでは、吐出側にのみエアーが沢山あった場合であっても、油を吸込む事が出来なかったのでしょうか?
例え油圧回路に空気が流れ込んだとしましても、アキュムレータ(気液分離器)の所で空気は除去されますから、ポンプの吸込側に空気が戻って来る事はないのではないでしょうか?(エアーの量がアキュムレータの容量を超えるほど大量であれば別ですが)
>原理的にはどういった原理でポンプの吸込みと吐出とエアーは関係しているのでしょうか?
「『吸込側にエアーがある事』と『ポンプが吸込み難くなる事』の関係」ではなく、「『吸込側のエアー』と『吐出側のエアー』はどのような関係になっているのか」を知りたいという事でしょうか?
単純に、吸込側に存在している空気がポンプに吸込まれ、ポンプ内部を通過して、ポンプの吐出口から吐き出され、ポンプ吐出側の空気に加わるだけです。
>そもそもなぜエアーがあると吸いにくくなるんでしょうか?
私は、その理由を書物で確認したり、人から教わったりした事は御座いませんし、ポンプに詳しい訳でも御座いませんが、勝手に次の様に推測しております。
例えば「レプシロ式のポンプ(ピストンポンプ)」などの場合、ピストンが上死点の位置に来た時であっても、シリンダー内部には未だ隙間が残っています。(この隙間を0にするような設計にしますと、ピストンがシリンダーヘッドに衝突して、ポンプが壊れてしまいます)
又、ポンプの吸込口と吐出口には、それぞれ、油の逆流を防ぐためのチャッキ弁が設けられていますが、これらのチャッキ弁と、シリンダー内部との間を繋ぐ短い流路の部分にも空間があります。
このため、ピストンの位置が上死点になっても、シリンダー内の容積は0にはなりません。
吸込側の配管が油面に繋がっている場合、ポンプが駆動して吸込み口から流体を吸込みますと、吸込側配管内部の圧力は当然低下します。
この時、シリンダー内に流れ込む流体の圧力は、「ポンプ入口の流体の圧力」から「ポンプ入口側のチャッキ弁の最小差圧(チャッキ弁を流体が押し開けるのに必要となる差圧)」と「流体が流路を流れる際の圧力損失」を差し引いた圧力となりますから、「シリンダー内に流れ込む流体の圧力」は「ポンプ入口の流体の圧力」よりも低くなります。
この時、吸込側配管内にある程度の量のエアーが存在しますと、吸込側配管内の圧力が低下した事によって、エアーの体積は膨張し、密度が薄くなった状態でシリンダー内に流入します。
この時のシリンダー内は吸込側配管内よりも低圧ですから、空気はまた少し膨張し、シリンダー内の空間の大半は低圧の空気で占められる事になります。
次に、ポンプが吐出行程に入りますと、ピストンが上昇してシリンダー内部の容積が減少し、シリンダー内のエアーは圧縮されて圧力が上昇します。
そして、エアーの圧力が「『ポンプ出口圧力』と『ポンプ出口側のチャッキ弁の最小差圧』を合わせた圧力」よりも高くなった処で、ポンプ出口側のチャッキ弁が開いて、シリンダー内のエアーは吐出口から排出されます。
しかし、先述の様に、ピストンの位置が上死点になっても、シリンダー内の容積は0にはなりませんから、エアーの一部は吐出口から排出されず、シリンダー内に残ってしまいます。
この時(ピストンが上死点にある時)、シリンダー内に残っているエアーの圧力は「『ポンプ出口圧力』と『ポンプ出口側のチャッキ弁の最小差圧』を合わせた圧力」になります。
次に、再びポンプが吸込行程に入り、ピストンが下降してシリンダー内部の容積が増加しますと、シリンダー内に残っているエアーは膨張して圧力が低下しますが、圧力が絶対圧で0になる事はありません。
そして、シリンダー内の圧力が、「『ポンプ入口の流体の圧力』から『ポンプ入口側のチャッキ弁の最小差圧』を差し引いた圧力」となった処で、ポンプ入口側のチャッキ弁が開いて、吸込側配管内の流体が吸込まれる様になります。
つまり、シリンダー内に残っているエアーがあるため、「シリンダー内の容積が増加するのに対するシリンダー内の圧力が下がっていく程度」が小さくなり、ポンプ入口側のチャッキ弁が開くのが遅れて、1行程で吸込む事の出来る流体の量が目減りする訳です。
更に、ポンプが吸込側の配管内のエアーを吸込んで行きますと、吸込側配管内に油が吸込まれて、吸込側配管内部の油面の高さが、元の油面の高さよりも高くなって行きますが、「『吸込側配管内部の油面』と『元の油面』の高さの差」が大きくなる程、「『元の油面に加わっている空気の圧力(大気圧)』と『ポンプ入口圧力』の差」は大きくなりますから、ポンプが吸込側の配管内のエアーを吸込んで行くのに従って、ポンプ入口圧力は低下して行きます。
ポンプ入口圧力が低下すれば、「『ポンプ入口側のチャッキ弁の最小差圧』と『ポンプ入口圧力』の差」が小さくなり、吸込行程においてシリンダー内の圧力が「『ポンプ入口の流体の圧力』から『ポンプ入口側のチャッキ弁の最小差圧』を差し引いた圧力」となる時期が遅くなりますから、1行程で吸込む事の出来る流体の量が更に目減りする事になります。
又、ポンプ入口圧力が低下すれば、シリンダー内に吸込まれたエアーの圧力も当然低くなりますから、吐出行程において、エアーの圧力が「『ポンプ出口圧力』と『ポンプ出口側のチャッキ弁の最小差圧』を合わせた圧力」よりも高くなるためには、エアーの体積がより一層小さくなるまで圧縮しなければならなくなります。
「『その一層小さくなった体積』から『ピストンの位置が上死点になった時のシリンダー内容積』を差し引いた体積」が、吐出する事の出来るエアーの体積なのですから、ポンプが吸込側の配管内のエアーを吸い込んで行くのに従って、吐出口から排出されるエアーの量は減って行く事になります。
これが、私が推測した、吸込側にエアーがあるとポンプの吸込や吐出が難しくなる理由です。
そして、「ポンプ入口圧力」が「『ピストンの位置が上死点になった時にシリンダー内に残っているエアーを、ピストンの位置が下死点になった時のシリンダー内容積と等しい体積となるまで膨張させた時の、エアーの圧力』に『ポンプ入口側のチャッキ弁の最小差圧』を加えた圧力」と同程度にまで低い圧力となりますと、最早、ポンプ入口側のチャッキ弁が開く事はなくなり、ポンプはそれ以上流体を吸込む事が出来なくなります。
そして、吸込む事がなければ吐出する事は出来ませんから、ポンプは機能を果たさなくなります。
ですから、吸込み側配管内が空の処から始めて、ポンプ入口にまで油が到達するまでの間に、ポンプ入口圧力が低くなり過ぎない様にするために、ポンプの取付位置が油面よりも高くなり過ぎない様にしたり、吸込み側の配管が、途中で高く持ち上がっていたりしないようにしなければならないのだと思います。
又、この他にも、ポンプ入口圧力が低いと、シリンダー内の圧力も低下しますから、ピストンの裏面に加わる大気圧によって、ピストンを押し上げ様とする力が加わります。
その力が、ポンプを駆動させる(電動モータ等が発揮する)力を上回る様な場合は、ポンプは吸込む事が出来なくなります。
尚、上記の話はレプシロ式のポンプを例にして述べましたが、ロータリーベーン式等の「容積式のポンプで、作動空間の最小体積が0ではない」方式のポンプであれば、どれも同じ事が言えます。
又、油圧の分野では使われているのか否かは知りませんが、ベローズポンプやダイヤフラムポンプの場合は、ポンプ入口圧力が低くなり過ぎますと、ベローズやダイヤフラムが大気圧に負けて座屈・変形して、1行程で吸込む事の出来る量が少なくなったり(流量低下)、ポンプが破損したりする事もあります。
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