都道府県穴埋めゲーム

画像のようなIRスペクトルが測定できたとき、
例えば、3500 cm-1付近のピークがO-H基による吸収だとするとき、
試料のO-H基の量の比較はできますでしょうか?

たとえば、Cの試料はBの試料の2倍のOH基があるといったことは言えますでしょうか?

また、それを知るためには、ピークの大きさを比較すればいいのか、
ピークの山の面積(積分値)で比較すればいいのか、どちらになりますでしょうか?

ご教授ください。よろしくお願いします。

「IR測定の解析で」の質問画像

A 回答 (2件)

まずIRで定量性を問う場合、スペクトルの横軸は透過率[T]ではなく、吸収強度[A]に変換してください。

透過率から吸収強度の変換式は、A=log(1/T)であり、現在のIRのソフトならば変換する機能がついているので簡単に吸収強度のスペクトルを得られます。透過率のスペクトルは波形やピーク位置の確認など定性分析に、吸収強度のスペクトルは2つのスペクトルの差スペクトルやピーク強度の比較など定量分析に用いられています。

では、どうやって量を求めるかというとランバート・ベールの法則を用います。式は、
A=εcl
で表され、Aは吸収強度、εはモル吸光係数、cは試料濃度、lは試料を通過する光路長です。後はこの式に当てはめていけば濃度が簡単に分かり、その結果質問者様がおっしゃているCの試料はBの試料の2倍のOH基があると正確ではなく、だいたいで良いなら言えます。

正確に求めたいなら、既知濃度の目的試料を濃度変えて何個か調製し測定行って、濃度と吸収強度の検量線のグラフを書いてから求めます。後、私ならOH基を定量分析には用いません。試料作成中に空気中の水分が入る可能性があるからです。もちろんバックグラウンドを測定してから本測定をするのでスペクトルに及ぼす影響はほとんどないと思いますが、別の官能基のピークを用いた方が良いでしょう。

もし試料内の水分などの量を知りたいなら、通常のIRより近赤外分光法を用いて得られたスペクトルを多変量解析した方が良いです。

つたない説明になりましたが、質問者様の解決に繋がったなら幸いです。
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この回答へのお礼

atokinnsu様

ご回答どうもありがとうございます。
非常に詳しい説明で指針がつかめました。
ランバート・ベールの法則というのもそういえばありましたね(汗
久しぶりだったのですっかり忘れていました。
近赤外分光法というのもあるのですね。いろいろあって大変ですが、ちょっと頑張ってみます。
ありがとうございました。

お礼日時:2013/01/27 01:43

基本的にIRスペクトルは、定量性はあまりないものと思います。


もちろん、OH基が多いほどピークは大きくなるので、多い少ないの目安にはなりますが、よほど厳密に測定条件を決めないと、数字で比較するのは難しいと思います。

また、同じ状態のOH基なら、ピークの形も同じになるので、大きさ(高さ)で比較しても、面積で比較しても大差はないものと思います。ピークの形が違っているなら、状態の違うOH基であることが考えられます。

ご質問の例では、1500cm-1付近のH2OのピークもCよりBの方が小さくなってますし、ピークの形状も似ていますから、スペクトルだけ見れば、CとBは同じもので、単純にBの方が濃度が低いだけという可能性も考えられるのではないでしょうか。
どのような実験(反応?)をして、どのように試料を調製して、どのような条件で測定したか、また、他の分析の結果はどうであったか等々、IRスペクトル以外の様々な情報と合わせて総合的に判断するようにした方が良いでしょう。
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この回答へのお礼

回答どうも有難うございます。(お礼が遅くなり申し訳ありません)

吸収スペクトルでは定量分析に向いてないのですね。。
いろいろな測定をして判断してみたいと思います。

お礼日時:2013/01/27 01:40

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