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大学2年生です。
電磁気学を習っていますが、電気双極子や磁気双極子といった双極子というものを授業で習いました。
双極子がどういったものなのかや、定義、どのような時に双極子という概念が役に立つのかなどについては、なんとなくわかりますが、そもそも、歴史的にはどのような過程で双極子という概念を導入したのでしょうか?
科学史の分野だとは思いますが、気になります。
何か知っている方は教えてください。
回答お願いいたします。

A 回答 (7件)

科学史にはあまり詳しくないものですが、ほかの皆さんの回答を見てて、参加したくなったので、ちょっと許してください。


プリミティブな回答かもしれませんが、参考程度に。


双極子っていうと、極性分子がそうですけど、分子はマクロのサイズから見たら質点近似してよいですよね。

結局、荷電粒子と双極子の違いっていうのは、「スカラー的な電気量を持った質点」なのか、「ベクトル的な電気量を持った質点なのか」って所まで単純化できるはずです。

双極子は、正負の電荷の組から導入されることが多いですけど、必ずしもそうである必要はないはずです。
静電誘導のような現象ばかり扱うのなら、最初から双極子で始めても問題ないはずです。
(事実、「分子磁石」のような例もありますし。)


で、電気の本質が粒子だとすると、それはスカラー的な電気量を持った粒子なのか、ベクトル的な電気量を持った粒子なのかってことが問題になるはずです。

磁石に関しては、「分子磁石」っていう説が出ますよね。(ランジュバンが最初なのかな?) 
これはベクトル的な磁気量を持った粒子が本質になっているっていう話です。
最終的に、磁石のほうは、電子のスピンってことに落ち着きますが、つまりベクトルですよね


じゃあ、電気はどうなのかって考えると、これは電流っていう現象があるから、単純に考えたら、スカラーな量を持った粒子が流れていくって思います。
わざわざベクトルだって考える理由がないですし。
波みたいに伝わってくって考えたら、ベクトル的な電気量を持った粒子でも良いかもしれませんけど、やっぱり考えづらいです。

では、本質的な量ではないとしても、ベクトル的な電気量を持った質点を考える必要性はどこから来たのか。

No.5の方が言っていらっしゃるように、誘電体が大きいと思います。
電場をかけたら電荷が現れるのに、それが外に取り出せないんですし。

電場を掛けると、マクロな現象として向き(ベクトル)ができるけど、それが外に流れ出て電流になることはないんですよね。
なら、そのマクロな向き(ベクトル)を、そのまま分割して、無限に小さなベクトル的な電気量の集まりって考えて良いですよね。

スカラー的な電気量が片側に溜まってるとか考えたら、じゃあ半分に切ったらどうなるの、みたいな磁石の場合のような話が始まります。
これが、ベクトル的な電気量を持った粒子(双極子)が概念として生まれたきっかけではないでしょうか。


科学史は本当に雑学的な知識しかないんで(山本さんの著作で唯一読んだことがあるのが『新・物理入門』っていう…)、的外れな回答かもしれませんが、良ければ読んでください。
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#1です。


お礼をいただきましたが、#1に書いたことはほぼ全面的に否定された(「?」をつけられた)ようですね。
そうであればあっさりと#3、#5の回答にうなずいてもらっては困ります。

「磁石にはN極とS極があり、セットになっている」・・・これが双極子(di-pole)です。
でも「磁石はそういうものだというところからスタートするよりほかなかった」と書いたことが受け入れてもらえなかったようですね。

>人間がそのように、双極子からスタートするよりほかに方法がないと思うに至った経緯を知りたいのです。
もし、貴方が双極子よりスタートするよりほかに方法がないと思うほど直感的に双極子の概念を理解したのでしたら、それならそれで、なぜ貴方がそのように思うのかを述べていただければと思います。

あなたの考えている「双極子」とはどういうものですか。磁石が「2つの極、N-Sのセットになった存在である」ということをそのまま認めるのはおかしいと思うような意味を考えておられるのですか。極 pole という言葉は磁石についての言葉です。
「磁石は双極子である」ということからスタートした時の「双極子」と、「電気双極子」、「磁気双極子」と並べて書くようになった時の「双極子」とには意味の違いがあるのではないかというのであればわかります。分離不可能でいつもセットになって表れるという「双極子」が分離可能な、単極の組み合わせで考えることのできる「双極子」に変化しています。それは電気、磁気を1つの枠組みの中で対比的に考えるということの中で出てきていることです。

磁石だけが古くから知られていることではありません。摩擦電気の現象は、鉱石としての磁石の存在と同じように古くから知られていたことです。electro-という接頭語が「琥珀」に由来する言葉だというのはあちこちに載っています。電気に2つの種類があって互いに引き合う、出会うと打ち消しあってしまう、同じ種類の電気は互いに反発しあうというのも知られていたのです。空間を隔てて働き合うというのも磁石と同じです。磁石から何とかして片方の極を取り出そうとしたということも電気のことがあってのことだっただろうと思います。でも取り出せなかったのですから「磁石は磁石、電気は電気」と別々のものとしてそのまま受け入れざるを得なかったのです。磁気についてのクーロンの法則が確立するためには電気の場合の点電荷と同じ扱いが磁気に対しても可能であるという見方が必要なはずです。双極子のままではだめです。単極に切り離す概念操作が必要になってきます。

電気的な双極子はずっと後のことでしょう。
電気的なクーロンの法則で出てくる基本概念は点電荷です。電荷が分布している状態に対しては点電荷についての扱いを重ね合わせます。電気的な単極という考えは出てきません。「極」というのはあくまでも2つの対の片方についてつかわれる言葉です。電荷の分布一般を考えているときには正に帯電した点電荷、負に帯電した点電荷も当然出てきます。でもそこから自動的に「大きさが等しくて符号が反対の電荷をセットにして考える」という特別の取り扱いが出てくるわけではありません。磁気では当たり前の「双極子」を電気に持ち込むのには新たなステップを踏むということです。それが「誘電体」の研究になるのでしょう。磁性体に対応するのは帯電体ではなくて誘電体です。di-poleを双極「子」と訳したのはそういう事情を反映したものになっているのです。「子」を付けたことでミクロな存在に着目しているという意味合いが出てきました。コンデンサーの電極、電気分解での電極もdi-poleです。そういうものではなくて誘電体の性質を説明するようなdipoleなのです。

ファラデーの「誘電体の理論」というのについてはよく知りません。でも誘電体、静電誘導の実験をボルタ電池に結び付ける説明には疑問を感じます(フントの本にそういう記述があるのでしょうか)。ファラデーは電気分解の理論が有名です。そこでは電池を使っています。電気化学等量はファラデー定数とも呼ばれています。でも静電誘導の実験を電池でやることは無理なのではないでしょうか。
簡単なイメージで言います。どこの中学校、高校にも箔検電器はあります。摩擦電気で箔を開かすことができます。箔の開いている状態で箔の間にいろいろなものを接触しないようにはさんだとします。紙、プラスティック、金属板、・・・。箔の開きが変化します。これは誘電体、静電誘導の実験の一つです。
箔検電器の箔を摩擦電気の代わりに電池を使って開かすことができるでしょうか。これは不可能です。電圧が違いすぎるのです(電池1つで1V,普通の摩擦電気で1000Vというオーダーです)。
※私は直流電源を使ってやってみたことがあります。真空管用のB電源で500Vかけました。摩擦電気では簡単にピンと跳ね上がるように開くのですが電源では30°ほどしか開きませんでした。

ついでに
電池を使った実験というとたいていボルタ電池が出てきます。
ウィキでファラデーを引くと「ボルタ電池」が出てきています。写真も載っています。でもこの写真は多分どこかに展示されているボルタ電池の写真です。ファラデーが使った電池であるかというと「?」です。
ある程度定量的な関係を問題にするような研究であれば持続的に安定した電流が流れることが可能になる電池が必要になるはずです。ボルタ電池はその条件を満たしていないのです。そういう電池の候補になるのはダニエル電池です。ダニエル電池はボルタ電池とは別の電池です。でも多くの人が同一視しています。解説文の中に「ボルタ電池」と書いてあっても実は「ダニエル電池」のことであったという事例がかなりあるのではないかと推測しています。ファラデーもボルタ電気ではなくてダニエル電池を使っているのではないかと考えています。

参考
ビーカーに電極を入れて電池を組み立てます。太陽電池用のモータを取り付けてファンを回します。どちらもよく回ります。でもボルタ電池は数分間しかファンを回すことができません。ダニエル電池は数時間ファンを回すことができます。(これは私が実際に装置を組んでやってみた結果です。)

おまけ
物理学者の書いた本のなかには化学についての記述におかしいところがある例がよくあります。
ワインバーグの「電子と原子核の歴史」という本の中にはファラデーが電気分解の実験を塩化銀の水溶液でやったという記述が出てきます。ちくま文庫から出ているのは第2版ですから初版にあったミスプリントは訂正されているはずです。チェックを通り抜けてきているのです。翻訳者(本間三郎)もこういう内容がおかしいとは思っていないようです。でもこれがおかしいと思うレベルの感覚がなければセンター入試も危ういです。ボルツマン定数の値のほうがアボガドロ数の値よりも先に求まったという記述もおかしいと思います。
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 #3です。



>磁気双極子のほうが先で、電気双極子のほうが後であるという認識なのでしょうか?

 正確には難しいところですが、そういう想像はしてみたくなります。

 じつは前回の13世紀と16世紀の話は、山本義隆の「重力と磁力の発見」に詳しいです。電気に触れられていない処が、なんとも象徴的ですが、電池の発明まで電気の定量的で再現性のある実験はほとんど不可能だった訳です。それに対して永久磁石の存在のおかげで、磁気の研究の歴史は、ふつうに考えるよりずっと長く、山本氏の著作を信じれば、文献に残っているだけで5世紀以上の歴史があります。そう考えると、電池の発明というのは、時代を画する出来事だったのかなぁ~?と、逆に感じます。

 また磁気には当初から、単磁極を取りだせない事を説明しようという動機がありました。これが磁気双極子の概念の呼び水となりそうなのは、明らかです。

 一方電気には電池の発明以降も、双極子を考えるべき動機は余りなかったように思います。電気双極子の想定が必要になったのは、やはりファラデイの誘電分極の研究以後と思えます。その時に19世紀のファラデイの眼前に、18世紀のポアソンの磁気双極子に関する結果がぶら下がっていた、というのは、ありそうな話だと思います。ファラデイは普通に思われているようなアマチュアではなく、間違いなくプロの物理学者で、異常なほどの博覧強記な人でもありましたから。

 電荷のクーロンの法則で有名なクーロンも、クーロンの法則の実験は、最初は磁石の方で行っています。18世紀に電池が発明されたとは言え、やはりその頃の電気の扱いは、難儀だったのだろうと想像します。電気では帯電物を作る必要があるに対して、磁気では自然な永久磁石があったので。


 とはいえフントの本に書いてあるように、18~19世紀に磁気も電気も同時並行に、数学的な理論整備が爆発的に進みました。なので、今風の電気双極子や磁気双極子の定式化のどちらが後先かは、やっぱり微妙だと思います。ところでその数学的な理論整備ですが、それはもちろんニュートン力学を雛型として、です。

※18~19世紀におけるニュートン力学の立ち位置については、山本義隆の「重力と力学的世界」の影響を受けています。

※山本ファンが増えますように・・・(^^;)。
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双極子構造をもつ物の例



水などイオン結合している分子(電気的双極子)
石鹸の分子(親水性と親油性の分子が結合している)
気象で、高温と低温が並んだ状態(インド洋ダイポール)
(人工物)
ダイポール アンテナ(ダイポール=双極子)
ダイオード
製造者と消費者(社会的に)

とにかく、性質が反対のものが、両端に並んだ状態を双極子と呼んでいるのです。

磁気・電気については、いろいろ調べると、普段はばらばらに並んでいる極が、きれいに2つに分離している状態が見つかったので、まず、これを双極子と呼ぶことにした、ということです。(そこから、なぜそのような構造ができたのか、どのような挙動が予測されるのか、といった学問的な推測が始まるのです。)
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この回答へのお礼

再度の回答ありがとうございます。

>水などイオン結合している分子(電気的双極子)
石鹸の分子(親水性と親油性の分子が結合している)
気象で、高温と低温が並んだ状態(インド洋ダイポール)
(人工物)
ダイポール アンテナ(ダイポール=双極子)
ダイオード

分子について。
双極子という概念が形成されたときに、分子は確認されていたのでしょうか?

気象、人工物、製造者と消費者(社会的に)について。
双極子という概念が、これらから芽生えたものだとは思いません。電磁気などで使われたいた概念を流用したにすぎないと個人的には思います。

>とにかく、性質が反対のものが、両端に並んだ状態を双極子と呼んでいるのです。

この場合、貴方が言っている「双極子」という概念は、日常用語としての双極子を意味するものであると感じます。私は、物理学、数学的な用語の双極子のお話をしていて、双極子という概念を物理学や数学に取り入れた(?)理由を知りたいのです。

>磁気・電気については、いろいろ調べると、普段はばらばらに並んでいる極が、きれいに2つに分離している状態が見つかったので、まず、これを双極子と呼ぶことにした、ということです。(そこから、なぜそのような構造ができたのか、どのような挙動が予測されるのか、といった学問的な推測が始まるのです。)

もし、貴方がその「いろいろ調べた結果」を知っているのでしたら、「いろいろ調べて」といった抽象的な回答ではなく、もう少し具体的に教えていただけないでしょうか?
私だって、「多分こうだったんだろうな~」ぐらいのことだったらいろいろと考え付きます。重要なのは、そこに「具体的な歴史的事実」があるのかないのかです。貴方の回答が後者のような回答であるとは私には思えませんでした。

回答ありがとうございました。

お礼日時:2013/06/23 16:01

 以下は、フントの著作「思想としての物理学の歩み」の受け売りで、自分の意見も混じえて少々脚色した経緯です。

大筋では間違っていないと思いますが、確認してくださいね(^^;)。

 磁気と電気を比べると意外な事に、最初は磁気の研究の方が盛んでした。電気より磁気の方がありふれていて神秘的でした。何もない空間を越えて、力を伝達するように見えたからです。電気の方が目立つようになったのは、どこでもドア~ならね、どこでも電気~を実現した電池の発明以来です。

 点磁荷(モノポール)を取りだせないという事実は、相当古くから知られていました。13世紀(間違いなく中世)のペトルス・ペレグリヌスが、そのような事実を認めています。16世紀には、磁石と地磁気の関係を論じるためにギルバートが、棒磁石を丸く削った球磁石を作製しその過程で、棒磁石はいくら分割しても、分割片の両端には必ず、N極とS極が現れる事を確認します。

 中世の物理(自然哲学)は、アリストテレス自然学に支配されていました。そこでは性質の実体視という手法が、普通でした。磁石にN極とS極があるなら、磁石はNとSの磁性を帯びた磁気流体を、その内部に含んでいるに違いない、となります。

 16世紀のギルバートは、この考えを洗練させます。例えば磁荷されていない鉄などは、NとSの磁気流体がぴったり重なった状態なので、磁気を持っていないと解釈されます。その鉄に磁石を近づけると、磁力により鉄の磁気流体が僅かにずれ、ずれた部分に磁極が発生し、重なったままの部分には磁気的性質は発現しない事になり、こうして棒磁石の端部のみに磁極が現れる事が、定性的に説明されます。さらに、そのずれが棒磁石の切断に際しても保持されると考えれば、分割片の両端に必ずN極とS極が現れる事も言えます。

 今から見るといかにも怪しいモデルですが、この物理モデルは、ギルバートの沢山の実験結果を全て説明できるのにシンプルという、強力な作業仮説でした。一般にも受け入れられて行きます(と言っても、その筋の人達だけに限られますが・・・(^^;))。


 17世紀にニュートンは、ニュートン力学をプリンピキアとして発表します。ヨーロッパ辺境の地イギリスにおいて生まれたニュートン力学が、ヨーロッパ大陸で受け入れられるには約一世紀を要しますが、19世紀にニュートン力学に習熟した人達は、物質は微粒子から構成されるという考えに、違和感を持ちませんでした。

 ニュートンは原子論者です。それをプリンピキアの中で公開します。物体は何らかの微粒子から構成され、それらは万有引力の法則と運動方程式を満たすと言います。この考えの延長上に、流体力学や分子運動論もあり、ニュートン力学の最大の成果は、そのような微粒子の塊である惑星の、惑星運行を正しく計算して見せた事です。

 惑星運行の詳細は、ニュートン以前には人知の及ばない、神の領域でした(ニュートンも究極的にはそう思ってましたけど)。ニュートン力学とその思想(物理モデル)には、今では思いもよらない程の絶大な信頼が寄せられていました。それは、人が初めて手にしたかも知れない,万物理論(T.O.E.)だったんです。少なくとも19世紀の雰囲気としては、そうでした。その急先鋒は、JJ・トムソン(ケルビン)です。


 [相反する性質を持つ磁気流体]+[物体を構成する微粒子(原子)という考え] ⇒ [磁気双極子] ではないでしょうか?。もちろん18~19世紀にはアイデアだけでは駄目で、数学的な証明も必要ですが、それはポアソンあたりがやりました。

 2つの無限に接近した(点状の)磁気双極子の分極方向が、棒磁石の長軸方向に揃っていると仮定すると積分計算の後、磁極は端部のみに局在し、中間には磁性はないという結果を導けます。

 歴史的に面白いのはここからで、その後19世紀のアンペールは、電流の磁気作用を発見してしまいます。もしかするとこれが、モノポールを取りだせない本質的な理由ではないのか?となり(標準理論では正しいと思う)、アンペールは磁気双極子の実体として、無限小半径の円電流を提唱します(要するに、原子内の電子の円運動です)。

 当時は原子内構造はわかっていませんし、電子の存在すらあやふやでしたが、とにかくアンペールは、無限小半径の円電流の作る磁場が、磁気双極子の作る磁場と全く同じものである事を、数学的に示しました。

  ※けっこう面倒臭い計算になりますが(外積が絡むので)、上記計算はやろうと思えば、出来ます。

 さらに上記は、歴史的興味だけでなく実用的にも大きいと思います。このおかげで、静磁ポテンシャルの計算結果には意味がある、という根拠にもなりますから。


 一方、電気はどうでしょう?。じつは電気には電気流体があると想定するのは、けrっこう容易だったらしいのです。既に磁気流体があったからです。しかも電気流体は、磁気流体よりずっと簡単に単独で取り出せます。

 電気流体は静電気の観察などから、2種類の摩擦された物質の一方から他方へ、電気を帯びた何かがのり移ったように見えたところから推測されましたが、最終的には正と負の2種類の電気流体が認められます(18世紀)。

 そしてホルタなどが、いつでもどこでも電池~を開発します。ファラデイはそれを利用し、コンデンサーの研究に進みます。平行平板コンデンサーなどの極板間に紙の束などを挟むと、コンデンサーの静電容量は増加しますが、それを誘電分極の考えで説明できる事に、ファラデイは気づきます。

 その物理モデルは、数学的には磁気双極子と全く同じ、電気双極子でした。電気双極子を仮定すれば、棒磁石の両端だけに磁極が局在するように、コンデンサーの端部である極板上だけに、誘電分極の余りが現れます。

 そして誘電分極の実体は、原子内の電子軌道の偏りと原子核の陽子の相対位置のずれという形で、実在するものでした。


 物理って、面白いですよね(^^)。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

とても参考になりました。
大学の図書館にその本がありましたので、参考に読んでみようと思います。

1つ確認しておきたいことがあるのですが、磁気双極子のほうが先で、電気双極子のほうが後であるという認識なのでしょうか?
よろしければ、回答をお願いいたします。

お礼日時:2013/06/21 08:11

棒磁石みたいに、両端に反対の性質のものがある状態が「双極子」です。

概念じゃなくて、そういう言葉を作っただけです。
どのような過程で・・・といわれても、「世の中には、そういう形になったものが、いろいろ見つかった」としか言いようがないです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

>棒磁石みたいに、両端に反対の性質のものがある状態が「双極子」です。概念じゃなくて、そういう言葉を作っただけです。

これには賛同しかねます。人間が言葉を造るときには、何かしらの必要性など、歴史的背景が潜んでいると私は思います。なぜなら、その言葉が使われる機会が全くないのならば、広く知れわたりませんからね。

>どのような過程で・・・といわれても、「世の中には、そういう形になったものが、いろいろ見つかった」としか言いようがないです。

では、その具体的な例は?漠然とそのように言われても困ってしまいます。また、どのような過程である概念を発見したのかについては、確実にこのときこの瞬間に、と断言することは確かにできないとは思いますが、現在での電流の概念が形成され始めたのは、ボルタの電池によるところが大きい、などの、ある程度の機会があるはずであると私は思います。

お礼日時:2013/06/21 08:06

そもそも磁気の場合、双極子からスタートするより外に方法がなかったのではないでしょうか。


そこから単極子を抜き出すところに概念的な操作が必要だったはずです。

電気・磁気の相互作用を並べて対称的にクーロンの法則として整理するところでは単極子という概念設定が必要になってくるように思いますが。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

>そもそも磁気の場合、双極子からスタートするより外に方法がなかったのではないでしょうか。

ですから、人間がそのように、双極子からスタートするよりほかに方法がないと思うに至った経緯を知りたいのです。
もし、貴方が双極子よりスタートするよりほかに方法がないと思うほど直感的に双極子の概念を理解したのでしたら、それならそれで、なぜ貴方がそのように思うのかを述べていただければと思います。

>そこから単極子を抜き出すところに概念的な操作が必要だったはずです。

上記のように述べるにいたった、根拠は何かありますか?文献を示していただけると幸いです。

>電気・磁気の相互作用を並べて対称的にクーロンの法則として整理するところでは単極子という概念設定が必要になってくるように思いますが。

単極子という概念を中心とした回答となっています。
双極子についての質問です。

お礼日時:2013/06/21 08:00

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