蒸気圧について色々と疑問があります。
例えば水溜りの水の飽和蒸気圧はこの水の温度により一定ですよね。そして飽和状態になるまで水は蒸発し続けるから、結局全部蒸発すると思います。しかし、化学辞典によると「外圧を飽和蒸気圧以上に増すと、蒸気は凝縮して液体または固体のみとなり、逆に外圧を飽和蒸気圧以下にすると蒸気のみとなる」と書いてあったのですが、この前半部分の「外圧を飽和蒸気圧以上に増すと、蒸気は凝縮して液体または固体のみとなり」という部分がよく理解できないのです。
この水溜りの例では、外圧は大気圧のことで、少なくとも、この水溜りの飽和蒸気圧以上ですよね。しかし、水がすべて残ることはないと思うのですが・・・。
色々勘違い等あると思いますが、どなたか丁寧に教えてください。
No.8ベストアンサー
- 回答日時:
rei00 です。
私からも若干補足いたします。
> 水溜りの水の飽和蒸気圧というのは、やっぱりあるのではないのでしょうか?
「飽和蒸気圧」の定義をもう一度ご確認下さい。「理化学辞典」では,『一定の温度において液相または固相と平衡にある蒸気相の圧力.一般に飽和蒸気圧(2相が熱平衡にあるときの圧)を意味することが多い.』とあります。
ここでご注意いただきたいのは,「液相または固相と平衡にある蒸気相」や「2相が熱平衡にあるとき」とあるように,「飽和蒸気圧」は平衡状態で初めて求まる数値です。
ご質問の「水溜り」の場合は,蒸発した水はドンドン拡散していきますので,理論的にどうかは別として,実際上は平衡にはならないでしょう。
ですので,「飽和蒸気圧」は,無いと言っても良いと思います。もちろん,水が蒸発していく圧力は存在しますが,これは「飽和蒸気圧」ではなく「蒸気圧」です。
> 水溜りの水の飽和蒸気圧というのは水の温度によるのではないのでしょうか?
確かに「水の温度」によります。「理化学辞典」の「蒸気圧」の項には,1成分2相系の熱平衡における温度と蒸気圧との関係として,クラウジウス-クラペイロンの式,実用的な経験式のランキン-デュプレの蒸気圧式,蒸気圧を与える理論式,の3つが示されています。
お礼が大変遅くなりました。水溜りの水については実際平衡になることは確かにないと思います。色々皆さんからもご指摘があったとおり、定義をわすれてしまったり、勘違い等も多々ありました。もう少し勉強していきます。ありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
お邪魔します。
#5のZincerです。ピストンを引くのみ必要な力の件、確かにanisolさんの方が正しいです。
「自信あり」でこの不始末では他の回答も信用をなくしそうですが多分あっていると思います。
実は回答を送った後に自分の出した値に疑問を持ったのですが、どこで計算ミスをしたのかわかりません。ただ、人力では不可能に思えたので...(単なる追い込み?)
この程度の値だと、充分可能ですよね?
まあ、気化した分温度が下がるので、温度を一定に保つことが不可能なのかな?
お礼をするのが大変遅くなりました。過去の私のたくさんの疑問に答えてくださってありがとうございました。だんだん何がわからないかわからなくなってしまい、混乱しましたが、もう少し勉強したいと思います。また、機会があればよろしくおねがいします。
No.6
- 回答日時:
ピストンの件補足します。
Zincerさんのおっしゃるように、テルモのシリンジでも使って実際にやってみればすぐにわかるのですが、注射器に水を入れ、先をふさいでプランジャ(ピストン)を引くと、かなり力を入れないと引けないことがわかります。
このとき要する力は(大気圧-水の蒸気圧)*ピストンの断面積になります。Zincerさんによれば26℃での水の蒸気圧は約1/30気圧ということなので、例えばピストンの断面積が1cm^2のとき約1kgfの力が必要ということです。この力は液体の水が存在している限りピストンを引いた長さにかかわらず一定です。
お礼が大変遅くなりました。液体には圧力は関係ないと思い込んでいました。当然ですが物理の勉強も必要ですね。ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
かなり疑問が残っているようなので補足しておきます。
>ところで、また質問なのですが、水溜りの水の飽和蒸気圧というのは、やっぱ
>りあるのではないのでしょうか?飽和状態になること(つまり空気中で飽和蒸
>気圧に達する)は滅多にないのかもしれませんが、水溜りの水の飽和蒸気圧と
>いうのは水の温度によるのではないのでしょうか?
その通りです。話が複雑になるので、あえて純水としますが26℃の場合、大気圧の1/30程度の蒸気圧を持っており、この値は温度によって決まります。
>ピストンに空気が入らないように水を入れると、ピストンにかかっている圧力
>は大気圧ですが、このピストンをひいて少しづつ減圧していくと、ピストンに
>かかる圧力が水の飽和蒸気圧以上でも、液体の水と気体となった水蒸気が共存
>するようなイメージがあるのですが、それでも液体だけなのでしょうか?
単なる勘違いだと思いますが、実際に注射器等に水をいれて引いて見てください。人力では不可能でしょうが大気圧(約1Kg/cm^2)の30倍程度の力を入れないと気相(水蒸気)は現れないと思います。
>なぜ大気圧が1気圧のとき、100度で水が沸騰するのでしょうか?
ちょっと質問の意味を理解しかねますが、これが100℃の定義ですね。
>大気中の水蒸気の圧力が飽和蒸気圧以下になった温度から水の蒸発は始まると
>思いますが、
その通りです。と言うより普通、相対湿度が100%になることはまず無いと思いますので常温でも水溜りが無くなるんですよね。(#3の回答より)
>なぜ沸騰は100度なのでしょう?95度でも沸騰しそうなイメージがあるのですが。
イメージ違いだと思いますが?どうしてそう思うのですか?
No.4
- 回答日時:
皆さんの回答で結論が出ているようですので,蛇足になるやも知れませんが。
「化学辞典」(東京化学同人)には,「蒸気圧」として「純物質の液体(固体)と蒸気が平衡状態にある時,」と書かれています。
つまり,ご質問の記載は「純物質」についての話です。混合物の場合は,個々の気体の分圧について考えないといけません。
ありがとうございました。飽和蒸気圧については分圧を考えなければいけないのですね。少し混乱していたようです。もっと注意深く調べるべきでした。外圧を大気圧と思い込んでいたのも混乱の原因でした。
No.3
- 回答日時:
空気には窒素や酸素など、様々な気体が含まれています。
その中に、水蒸気も含まれています。結論を言ってしまえば、化学辞典での記述の中に「外圧を飽和蒸気圧以上に増すと・・・」とありますが、これを水蒸気のみに注目して言い換えると「空気中に含まれる気体のうち、水蒸気圧のみを飽和水蒸気圧以上に増すと・・・」となるわけです。つまり混合気体の場合、成分気体のみの気圧で考えればよい(窒素や酸素の圧力は無視して考える)のです。混合気体である空気の成分「水蒸気」の圧力が飽和水蒸気圧以上に増すと水蒸気は水になり、逆に水蒸気圧が飽和水蒸気圧以下(水たまりの水の例では湿度100%の時以外はこの状態のはず)ならば、水たまりの水は延々と蒸発していきます。地球の空間は無限なので水蒸気は拡散していき、雨が激しく降っているとき以外に空気中の水蒸気圧が飽和水蒸気圧に達することはありません。
化学辞典の話では、外圧というと大気圧のように読みとられがちですが、大気圧は空気の成分すべての気圧、水たまりの飽和蒸気圧はあくまでも水のみの蒸気圧です。
ありがとうございました。大分わかってきたような気がしますが、まだ謎が多いです。
高校化学の教科書で「蒸気圧が外圧を少しでも上回ると液体は表面からだけでなく内部からも蒸発する。これを沸騰という。」とあるのですが、この外圧は大気圧のことですよね。ところで、なぜ大気圧が1気圧のとき、100度で水が沸騰するのでしょうか?大気中の水蒸気の圧力が飽和蒸気圧以下になった温度から水の蒸発は始まると思いますが、なぜ沸騰は100度なのでしょう?95度でも沸騰しそうなイメージがあるのですが。
良かったらぜひ教えてください。よろしくお願いします。
No.2
- 回答日時:
化学大辞典(共立出版)の蒸気圧の項の記述ですね。
確かにわかりづらいですね。誤解されるのももっともだと思います。ここで言っているのは、気体は問題にしている物質の気体だけの場合です。例えばピストンのついたシリンダーに水またはその気体(水蒸気)だけ入っている場合に、そのピストンを押す圧力を外圧と言っているのです。
例えば、このピストンのついたシリンダーに空気が入らないよう水を入れてふたをします。ピストンにかかっている圧力は大気圧ですから、水の飽和蒸気圧以上、したがってこのシリンダーの中は液体の水だけということがわかると思います。
外圧うんぬんの記述は、その上の記述「特に蒸気が液体(または固体)と平衡にあるとき、その蒸気の圧力をその液体(または固体)の飽和蒸気圧という。」をちょっと言い換えただけに過ぎません。
ありがとうございました。No4の回答まで読んだ結果の解釈ですが。また質問させてください。
ピストンに空気が入らないように水を入れると、ピストンにかかっている圧力は大気圧ですが、このピストンをひいて少しづつ減圧していくと、ピストンにかかる圧力が水の飽和蒸気圧以上でも、液体の水と気体となった水蒸気が共存するようなイメージがあるのですが、それでも液体だけなのでしょうか?
よろしくおねがいします。
No.1
- 回答日時:
外圧の意味する圧と、水上気圧の圧は同じものと考えるべきです。
水蒸気圧とその他の圧を加えたものがここで言う外圧ではないとなると思いますよ。
つまり、もうこれ以上気体の中へとけれないというほど十分に蒸発して水が気体に説けた(蒸発した)状態が水の飽和状態です。
水溜まりの水の飽和水蒸気圧そのものがあり得ないのではないでしょうか。水蒸気圧はそもそも気体の中の分圧であって液体の水の相とは別物です。
外圧を飽和水上気圧以上に・・・・の外圧は、意味するところが、その時の水蒸気圧であって、すべてのガスの分圧の合計である全圧とは別だと思います。
ありがとうございました。回答のNo4まで読ませていただいた後の解釈になります。
まず、私の外圧の捉え方が間違っていたんですね。つまり、化学辞典に書いてあったことは、単に体積が増せば、その分液体が蒸発して飽和状態になろうとし、反対に体積が減れば蒸気圧になるまで気体が凝縮するということの説明だったということですよね。
ところで、また質問なのですが、水溜りの水の飽和蒸気圧というのは、やっぱりあるのではないのでしょうか?飽和状態になること(つまり空気中で飽和蒸気圧に達する)は滅多にないのかもしれませんが、水溜りの水の飽和蒸気圧というのは水の温度によるのではないのでしょうか?
また、勘違い等あると思いますが、よろしくおねがいします。
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