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高炉-転炉法とはどういうものでしょうか?
また、高炉に還元鉄を装入すると環境にも良いと聞いたのですが、どういうことでしょうか?

A 回答 (2件)

「高炉に還元鉄を装入すると環境にも良い」理由について



高炉は元来コークス(石炭を蒸し焼きにして隙間の多い状態にしたもの)と焼結鉱(鉄鉱石を焼き固めてこぶしの大きさにしたもの)をサンドイッチ状に積み重ね、下からから熱風を吹き込むことで鉄鉱石(酸化鉄)を炭素で還元し、純鉄と一酸化炭素を出すシステムです。
コークスや焼結鉱を使うのは風の通りをよくするためのノウハウです。

スクラップやプラスチックは風を通しにくいのでそのまま高炉に入れると支障をきたします。プラスチックは瞬間的にガス化させたり、スクラップは転炉に入れるのが普通です。

転炉とは溶けた鉄の炭素量を調節するための大きななべです。高炉から出てくる鉄は酸素は取り去っていますが逆に炭素が多い状態になっています。そこで再度酸素を吹き込んで炭素を燃焼させて1酸化炭素として取り出し、炭素量を10%程度にします。
高炉から出た鉄を銑鉄(いもの)、転炉で処理した鉄を鋼といいます。

ご質問の「高炉に」というのは「転炉に」の間違いではないかと思います。

「直接還元製鉄」といって、スクラップ、鉄鉱石、炭素、酸素をミックスしていきなり鋼を作る処理法は現在研究開発中です。高炉と違い少量生産しか可能でないため実用になっていませんが実現できれば省エネルギーになります。

高炉や転炉で出た一酸化炭素は燃焼させて火力発電を行い製鉄所の電気をまかなっています。製鉄所で使う電気は大きな製鉄所になると四国全県分くらいを消費しますのでガスの回収、発電は有効なシステムです。結果的に二酸化炭素を大量に出しますが、単に石炭を用いて火力発電した結果出るものとは意味合いが違います。
電炉では直接的にCO2を出しませんし使用する電力も少ないですが、どこかで作った電気を使って作るわけなので製鉄所以外ではCO2を出します。(原子力発電なら少ないですが)

転炉にスクラップを入れればリサイクルができるという意味で環境によいことになります。ただし出来上がる鉄の品質は一般的に低下します。


鉄の製造法の得失比較は以前回答しましたのでそちらを参考にされてください。なお、新日鉄、JFEスチールなどのHPも参考にしてみてください。小学生程度にもわかるように書かれたページがあります。

http://www0.nsc.co.jp/story/
http://www.nsc.co.jp/saiyou/trip/trip.html
鉄の博物館
http://www.jfe-steel.co.jp/museum/index.html

参考URL:http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1151381
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製鉄会社のサイトを参照されるとよいと思いますが、鉄鋼の生産法は日本では二種類あり、最も一般的なのが高炉-転炉法です。

これは、高炉(文字通り凄く高い。製鉄工場のシンボルタワー的存在)で鉄鉱石をコークス(石炭をを加工し熱効率を高めたもの)で還元・溶解してまず銑鉄というものを作り、次に転炉(文字通り軸があって回転する)で酸素を吹き込み成分調整して粗鋼を作ります。その粗鋼を圧延して鉄鋼製品を作ります。鉄鉱石を還元する段階でエネルギー消費が大きいのでCO2の発生も多く、ここで地球温暖化の影響が大きいということです。一方、電気炉法は、鉄スクラップを電気炉の中で電力を用いて溶かして粗鋼を作り、圧延して鉄鋼製品を作ります。原料として、既に還元された鉄スクラップを用いるため、エネルギー消費、CO2発生ともに高炉-転炉法よりも少ないということです。しかし、品質が劣るため、主に建築用の鋼材に用いられているそうです。高炉に還元鉄を入れると消費エネルギーが小さくて済むのでCO2発生量を抑えられるということだと思います。

参考URL:http://www.gispri.or.jp/kankyo/kondankai/22.html
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