プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

はじめまして、閲覧ありがとうございます。
現在大学2回生で院試の過去問を解いていてわからない問題があるので質問させてもらいます。

問題
室温でアモルファス状態の固体である高分子を加熱すると軟化した。さらに加熱すると流動生を示した。この時高分子はどのような状態になっているか。その固体状態と軟化状態、流動状態でもモデルを高分子主鎖、側鎖、高分子の自由体積、ガラス転移などの言葉とともに高分子のモデルを図示して説明しなさい。

固体状態と軟化状態はガラス転移温度、軟化状態と流動状態は融点で分かれますよね?あとガラス転移温度以下ではランダムコイル状態でそこから凍結していた高分子のミクロブラウン運動が活発になって自由体積が増えるということは調べてなんとなくわかったのですが、高分子の主鎖、側鎖がどのようになっているのかのモデルがわかりません。
もしお詳しい方がいらっしゃいましたら教えてください。

質問者からの補足コメント

  • もう一つ質問させてください。
    結晶性高分子でTgがあるのは非晶部分があって、tgを越えると非晶部分がミクロブラウン運動するという解釈で大丈夫でしょうか?

      補足日時:2021/01/31 02:43

A 回答 (2件)

>もう一つ質問させてください。


>結晶性高分子でTgがあるのは非晶部分があって、tgを越えると非晶部分がミ>クロブラウン運動するという解釈で大丈夫でしょうか?

はい、結晶性高分子のTgも、一部存在する非晶部分のミクロブラウン運動開始温度です。

>質問なのですが固体、軟化、流動状態でランダムコイルと分かったのですが>、どのような模式図になるのでしょうか?

Tg以下の温度では、主鎖のCーC結合の回転ができないため、ランダムコイルの形状は固定されています。
Tgを超えると主鎖のCーC結合の回転ができるようになるため、
例えば、2箇所のC-C結合が同時に回転することにより、ランダムコイルの
一部分がくるっと回転します。
軟化状態では、ランダムコイル全体の移動はなく、そこに止まってはいますがこのような挙動によって、ランダムコイルの形状が常に変化しています。
このランダムコイルの形状変化がミクロブラウン運動です。
流動状態では、ランダムコイルの形状が常に変化しながら、分子(ランダムコイル)全体が移動して、低分子分子のブラウン運動と同じく、動き回ります。
これがマクロブラウン運動です。
これを図示しながら説明すれば良いと思います。

さて、高分子鎖1本では、上記のようにCーC結合の回転エネルギー不足による固定化でTg以下の状況を説明しますが、それでは自由体積の概念が掴みにくいですね。
電車内で乗客が少なく、空間が空いていれば好きな席に自由に動けます。
混んでくるとなかなか移動できなくなります。
満員電車では、隣の乗客に押されて手足さえも身動きできなくなります。
高分子も温度低下により自由体積が低下し、身動きできないのがTg以下の状態です。
どちらかの説明が間違っているということではありません。
エネルギー的にCーCの回転が阻害されれば、(熱運動が弱くなれば)
自由体積が低下するということです。
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この回答へのお礼

正直イメージが追いつかなくて曖昧なのですが、何度も読み直して落とし込めるように頑張ります!
とても詳しくありがとうございました!

お礼日時:2021/01/31 16:29

結晶星高分子は、結晶部分と非晶質(アモロファス)部分とが混在します。


非晶質部分におけるミクロブラウン運動の開始温度がガラス転移温度(Tg)、結晶部分が融解する温度が融点(Tm)です。
今回の設問では、アモロファス状態ということなので、非晶質(非結晶性)高分子なのでしょう。ですから融点は存在しません。
この高分子では室温での自由体積が少なく、高分子主鎖が動けない状態なので固体状態となっているが、温度上昇により側鎖がまず動き始め、ついには主鎖が動き始める。このミクロブラウン運動が始まる温度がガラス転移温度である。ガラス転移温度を超えると高分子は軟化しはじめる。
ミクロブラウン運動の状態では、高分子の立体配座は変化するが、重心の移動はない。さらに温度が高まるとついには高分子の重心移動を伴うマクロブラウン運動が開始し、流動性を示すようになる。

補足;ガラス転移以上の高分子を冷却していくと、どんどん体積が小さくなります。この時に自由体積が少なくなっていくのです。
そして、自由体積分率が2.5%まで低下する温度がガラス転移温度です。
この状態で主鎖の回転運動が阻害されますが、側鎖はまだ動いています。
さらに温度を下げると、ついには側鎖も動けなくなってしまいます。

通常、アモロファス高分子では固体、軟化状態、流動状態、全てにおいてランダムコイルだと思いますよ。
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この回答へのお礼

とてもわかりやすくて助かります!
自分は結晶性高分子の話になっていたんですね、
非結晶高分子のガラス転移知らなかったので勉強になりました。
質問なのですが固体、軟化、流動状態でランダムコイルと分かったのですが、どのような模式図になるのでしょうか?お時間ありましたらよろしくお願いします。

お礼日時:2021/01/31 01:06

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