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光学を勉強していて、生理光学や医用光学の本を読んでいて出た疑問です。

眼球の角膜を表す英語は、cornea で ラテン語のcornuから転生したもののようです。
一方、角膜の病気や機械をあらわす接頭辞は kerato- (ex 角膜炎 keratitis、角膜移植 keratoplasty)で、同じくラテン語やギリシャ語の κερατο に由来したもののようです(辞書をみただけです)

元々、「角膜」という言葉は、杉田玄白らが、オランダ語の「hoornvlies(ツノの膜)」を直訳したもののようで、ドイツ語でも「Hornhaut」なので同源だろうと予想します。

どうも、角膜という用語の採用の歴史には、なにか背景や逸話があったのではないか?
と思ったのですが、何か2つの系統の流れがあったのには意味があるのでしょうか?

質問者からの補足コメント

  • 皆さまありがとうございました。
    締め切る前に、みな様のお答えの併せを考えまとめますと

    名詞cornea は
    印欧古語 ker =ツノを大元とし
    古代ギリシア語 κερατο へ進み
    ラテン語 cornu 仏cornéeへと進展した。
    ドイツ語の角膜の名詞には ラテン語由来のKornea と 一般語 Hornhaut(ツノの膜)が生じ
    オランダ語でも hoornvlies が用いられて、これが日本で「角膜」と訳される。
    英語は、ドイツ語の Korneaを医学用語として導入し、一般にはKをcにした cernea を用いる。

    ここで解釈の難しいのは、ドイツ語のKorneaは、ラテン語のcornu由来であり、直接kerやκερατοのkを由来として先頭がKになったわけではないだろうこと(ここはよくわかりませんが)

    つじつま合わせの解釈ですが、自分の解釈はできました。
    ありがとうございました。

      補足日時:2022/02/27 16:50

A 回答 (8件)

κερατο は古代ギリシア語です。


意味は「角」です。
この語から直接作られたのが、keratitis などです。

κερατο に当たるラテン語が cornu「角」です。
ラテン語がギリシア語にならったんですね。
ラテン語の子孫であるフランス語では、角膜は cornée です。
英語では cornea となりました。

古代ギリシア語から作ったか、
ラテン語からか、
それだけの違いです。


言葉を作った人の好みとか、そういうことではないでしょうか。
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この回答へのお礼

早速の、的確なご回答、ありがとうございます。

なるほど、古代ギリシャ→ラテンの流れの中で、英語(で角膜)の用語を作ろうとしたときに、ラテン語を好んだか?古代ギリシャを好んだか?によったわけでしょうね!

ドイツ語やオランダ語、そして日本が、直訳のような「ツノの膜」という単語をつくり、フランス語がラテン語を継承し、英語はついでに古代ギリシアを取り入れた・・・。言語はド素人なんですが、これも民族・お国柄のような気もいたします。

関係ありませんが、わたしは「ケラト」という音の方がカッコイイ(笑)と思いました。

ありがとうございました。また何かありましたらよろしくお願いいたします。

お礼日時:2022/02/21 18:20

"cornea" が使われ始めたのが14世紀あたりのようで、ラテン語の "cornea tela"(horny web) からとられたようです。



そして "cornea tela" は "cornu" からの派生のようですね。
で、"cornus" はインド・ヨーロッパ祖語の "ker-"(角・頭)からきてると。

一方で "kerato-" ですがギリシャ語の "keras"(動物の角)からきていて、このギリシャ語の単語もインド・ヨーロッパ祖語の "ker-" からきているようです。

なので "cornea" も "kerato-" ももともとは同じルーツみたいですね。

で、この "kerato-" は角膜のみではなく様々な単語で使われています。例えば「角化症(keratosis)」でも使われているわけですが、これは皮膚の病気です。恐らく角のように皮膚が硬くなるとかから "kerato-" が使われたのではないかと。

ですので "cornea" は角膜のことのみで、"kerato-" は角質のものであれば角膜以外にも使われる為、別々に存在するのだと思います。(ただの素人の憶測ですが)
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この回答へのお礼

語幹の発展から見た、とても明確なお答え、わかりやすくありがとうございます。

きっと印欧語族の祖先が、ツノをみて "ker ker" とでも叫びながら狩りかなにかをやっていたんだろう時代を想像してしまいました。

Kerato-の方が、「つの」を広く包含して接頭辞となっているというお考えは正しいと思います。御記述のようにかなり色々な用語でつかわれますから。

最後に私に少し残る疑問としては
確かに角膜は、眼の先端で、すこし尖がっていますが、「角」というほどには、尖がっていない気がします。先人はなぜ cornea と名づけたんだろう?・・・これはまた探っていこうとおもいました。

ご回答改めてありがとうございました。

お礼日時:2022/02/26 17:18

ドイツ語のWikiでは次のように説明してあります。


Hornhaut(ラテン語Cornea,Korneaとしてもドイツ語化、ギリシャ語
はkeras = Horn*, keratoeides chitōn **= Hornhaut)
注)*角、**chitōn ローマ時代の衣服の一種(貫頭衣)

Webの記事を見るとHornhaut(Kornea)または逆にKornea(Hornhaut)
と並記されているのが多く見られます。(中にはKorneaでなく、
Corneaが正しいとわざわざ指摘している文献も有ります)。

さらに接頭辞としてのkerato・・を見ると次のように記されています。

kerato...
Wortteil mit der Bedeutung Hornhaut oder Verhornung.
Bestimmungswort in Zusammensetzungen mit der Bedeutung
Horn… (z.B.Keratoplastik)
角膜または角質化の意味を有する語部分。
角質の意味を持つ連語の意味を決める語(例えば角膜形成術)。

それでは何時頃からKorneaとHornhautが使われて来て、どの様に
使い分けられているのかはよく分かりませんでした。

両方の語とも同じように古く、ギリシャを中心とする東ではkeratoeides
chitōnが、ローマを中心とする西ではCorneaが使われていたようです。
その後、ローマから出たヨーロッパ文化圏ではラテン語が普遍的な
学術語となりました。

ここで推測です。
Corneaは専門的な学術語として、Hornhautは解り易い一般用語として
普及して現在に至りました。
日本語ではHornhautの直訳の角膜だけである理由は、江戸時代にオランダを
通して長崎に持ち込まれた医療関係書籍は、解り易さを主眼とした啓蒙書
が主であり、Corneaと論じている高度な専門書籍は少なかったためです。

専門用語としての簡潔さと、一般向けの用語としての解り易さには違いが
あります。
例えば;
角膜切開: Keratotomie、Hornhautschnitt(切断=切開)で両者に
それほど違いはありません。
しかし、ちょっと複雑になって来ると
放射状角膜切開: radiale(放射状) Keratotomie 、
operative Durchtrennung der Hornhaut des Auges(眼の角膜の放射状
分離)となり、大きな違いが生じます(独ー独辞書から)。


専門用語を知っていると、表現が簡潔で済む。一般向けの言葉では
表現が冗長になる。これが現在に至る使い分けの理由ではないでしょうか。
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この回答へのお礼

全容的なお答え、ありがとうございます。

「Korneaでなく、Corneaが正しいとわざわざ指摘している文献も」
おもしろいですね。
私メのような半可通な疑問をわかす人間に対して
あらかじめ配慮してくれているかのようです(笑笑)

「ギリシャを中心とする東ではkeratoeides chitōnが、ローマを中心とする西ではCornea」
なるほど、私のような人間にはローマ時代にも、ギリシアは存在したのだという想像すらできないでいるのですね。そうゆ~視点で言語の発展は見て行かなければいけないのですね。

「ここで推測です。」ご想定は当たっているように予想します。
杉田玄白らの解体新書の元本 ターヘルアナトミアは、ドイツ語の本のオランダ語訳だったそうで(WIKI)オランダ語っぽい名詞に変更されていたと思います。いつか、解体新書と、ターヘルアナトミアを並べてみ比べてみたいものです。

「専門用語を知っていると、表現が簡潔で済む。一般向けの言葉では
表現が冗長になる。これが現在に至る使い分けの理由ではないでしょうか」
このお言葉が、本件に限らず、医学用語と日常語が現れたときに、注意すべきことなのだろうと思います。
 この点、とくに勉強になりました。ありがとうございます。

お礼日時:2022/02/26 16:51

角って言ったら、コーナーだろ?



コーナーからコーニアになって、何の不思議もない。
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接頭辞としてしか使わないんだから、名詞としてはcorneaを使えばいいんですよ。

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英語のKeratoglossusは、ドイツ語でもKeratoglossusです。



keratoectasiaはKeratoektasieと、接頭辞以外やや違うが、ドイツ語が英語読みになったようなものです。

名詞のcorneaに名詞を続けても、医学用語にはならない。

Korneaはドイツ語で、英語化したのがcornea です。英語でも、医学ではKorneaと言います。

ドイツ語では、英語のcはkになる。

can > kann
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この回答へのお礼

No2~No4併せましての御礼になりますが、ありがとうございます。
 
なぜ医学とドイツ語の素人が、この件、難しかったかを反省しますと
① ドイツ語の「角膜」という名詞に
Hornhautという名詞と、Kornea という用語の2つがあったことをしりませんでした。
日本人は医学用語の角膜を、そのまま一般にも光学にも使っているので
まさか違うとは思っていなかった・・・というわけです。

②ドイツ語でのKorneaが、corneaのcがkであるものであることが、しばらくわからず、Kであることが、古代ギリシア・ラテン語由来なのか?と誤解したこと。

たぶん、結局、英語はあるとき、接頭辞や専門用語には、ドイツ語のKeratoを採用し、名詞には「つのの膜/Hornhaut」の直訳、たとえば「hornskin」という単語をつくることなく、cornu/Korneaの流れを流用したということなんだろうと想像しました。

中途半端な理解でお恥ずかしいですが、大変理解が深まりました。
ありがとうございました。

お礼日時:2022/02/22 12:21

接頭辞と名詞が組み合わさって、角膜に関する用語になっている。



keratoconjunctitis
keratocricoid
keratodermatitis
keratoectasia
keratoepithelioplasty
keratoglossus
keratohyal
keratoidea
keratokinase
keratoleptynsis
keratoleukoma
keratonosis
keratopachyderma
keratophakia
keratoplasia
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だって、角膜じゃなくて、角膜のだから、接頭辞なんだろ?

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