
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
【確かに、当時の谷川先生(17世名人)の活躍も素晴らしかったのですが、
名人戦のシステム、制度の問題によるものですね。】
具体的には、そもそも、名人挑戦権は、5つのクラス(※)に分かれている順位戦で、最上位のA級に所属していないと得ることができないためです。
※A級、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組
他の棋戦は、プロ四段でもトーナメントやリーグ戦を勝ち進めば挑戦権を獲得できるのに対し、昔から伝統のある名人戦だけはそういうシステムを採用しております。
しかも、各クラスから昇級できるのは、毎期わずか2名(C級2組のみは3名)という超狭き門となっております。
なので、各クラスの戦いで全勝か1敗でないとなかなか抜けられない、昇級できないというのが現実なのです。
ちなみに、谷川先生は、すべてのクラスを1期で昇級するという驚異的な好成績をあげていました。
(ほかには、確か、加藤一二三九段と中原誠16世名人しかいませんね。)
こうした中、藤井五冠といえども、このシステムのせいで、運悪くC級1組を1期で通過できなかったことが響きましたね。
すなわち、当時C級1組で9勝1敗の好成績を挙げたにもかかわらず、当初の順位の関係で頭はねを食らってしまい、上位3番目の成績だったため昇級できなかったんです。
上位2名しか、C級1組からB級2組に昇級できないことが響いたのです。
なので、その後、日本将棋連盟もこの根源的な問題を重要視し、昇給枠を2名⇒3名に増枠したわけですが。
ちなみに、藤井五冠は、その他のクラス(C級2組、B級2組、B級1組)はすべて1期で通過し、A級1年目の現在、6勝2敗で名人挑戦権を争っております。(残すは、あと1局のみ)
No.6
- 回答日時:
谷川さんは順位戦にメッチャ強かった。
それは本人も話していた。
ただ、他の棋戦(タイトル戦)は、あくまでも順位戦と比べて、だが、圧倒的ではない。
そこは運もあっただろう。
羽生世代には森内永世名人、佐藤連盟会長、互いに小学生のとき(笑)から切磋琢磨してきた強力なライバルがいて、その中で全冠同時制覇、全タイトル永世称号を取ったわけだ。
だが谷川時代には谷川世代と呼ばれる同年代の強力なライバルはいなかった。
居たのは加藤、中原、などの先輩の巨星たち。
谷川さんが名人位を奪取した瞬間、部屋の片隅で羽生さんが鋭い目で谷川さんを見つめていた。
羽生世代の追い上げが始まる瞬間。
自分は谷川さんが中学生棋士になったときからリアルタイムで応援していた。
面白いエピソードを。
芹沢博文九段という面白い棋士がおりました。
芹沢九段は高柳門下で中原さんの先輩棋士です。
芹沢さんもメッチャ強かった、いや、強過ぎた。
自分で自分の才能に溺れ、本気を出せばいつでも名人位くらい取れる、と思ってしまった。
多芸でテレビのバラエティ番組にもよく顔をだしておりました。
そのうち、自分は天才だが若い天才たちがどんどんと追い上げてきて、もう彼らには勝てないことにも気付いてしまった。
ふと、中学生の天才棋士が誕生したことを知った。
谷川、彼の棋譜を見ると間違いなく天才、必ず名人になる器と確信した。
だが自分はもう棋士としては下り坂、飛ぶ鳥落とす勢いの谷川と指す機会はそう無い。
当時、芹沢さんは鬼の棲み家のB1だった、B1は総当たり戦のため、谷川が順当に昇級してくれば必ず対局の機会がある。
その通りとなった。
芹沢さんは谷川と対局するにあたり、何と!酒を断った。
芹沢なりのみそぎだ。
谷川との対局に全身全霊でぶつかり、そして何と!勝利した。
しかし谷川は残りを勝ち、B1を1期で駆け抜けてA級入り、そして名人への挑戦権を奪取、当時の加藤名人を破り新しい名人となり、あの名文句の
「名人位を1年間預からせていただきます」
に至る。
将棋は人間のドラマ。
芹沢も全身全霊でぶつかれば当時の谷川よりも強かった。
やはり芹沢も天才、だが、、、後が無い(続かない)、打倒谷川を実現させて燃え尽きてしまった。
歯に衣着せぬ芹沢さん、礼儀に厳しかった芹沢さん、今はあのような棋士は居ない。
もう一人、激しい人がおりました。
昨年に引退した田中寅彦九段。
田中さんは谷川さんと同期でして、谷川さんがその才能を認められ
「将来の名人」
ともてはやされた、それに反発して強い競争心をあらわにした。
「谷川は強くない」
「あの程度で名人」
などの挑発的な発言は物議をかもした。
(田中さんは若い頃の羽生さんに強かった羽生キラー、だが谷川さんには負け越し)
>デビュー以来8割の勝率を保ち続けていても最年少名人への挑戦は難しかったのでしょうか?
1番のハードルは対局数、対局のスケジュールと思う。
藤井さんは強い。
じゃ、強いとどうなるか?
タイトルの防衛戦、そして挑戦者としてタイトル戦に臨む。
今は藤井さんは5冠を保持、そして別のタイトル戦へ挑戦する。
これみんな年度末だからもんのすごい過密スケジュールなわけ。
タイトル戦はファンへのサービスもある、ゆえ七番勝負なら連盟以外で日本中を転戦する。
そこに順位戦、今は大変な過密スケジュールをこなしているはず。
しかも、タイトル戦は2日制、どの対局も落とせないものばかり。
名人位へ挑戦することだけに重きをおけば、保持しているタイトルを失いかねないからね。
谷川さんが名人位を奪取したときは他にタイトルを持たず、また挑戦者にもならず、順位戦のみに全エネルギーを注げは良かった。
これだけの過密スケジュールをこなす、しかも勝率が8割、タイトル戦が多ければ対局相手はその時に1番強い者なわけで、藤井さんはバケモノだ。
そのバケモノ(失礼)藤井をもってしても、未だに破れない年間最高勝率を誇る巨星の中原さんの偉大さもわかるはず。
No.5
- 回答日時:
谷川十七世名人が第41期名人戦で名人位を奪取したのが1983年。
初タイトル獲得が名人位でした。
四段デビューから名人獲得までの公式戦通算勝率は0.672で、
勝ちまくっていた。というほどではなかった。
四段デビューから名人獲得までの8年間で年間最高勝率は、
1979年の0.784でC級1組五段時代。
ちなみに、谷川十七世名人は四段デビューから現在まで年間勝率が8割に届いた年は一度もなく、
勝率だけで見れば藤井竜王に遠く及ばない。
質問の中で「藤井竜王の最年少名人の記録更新の可能性は無くなった」
と書いてますが、無くなってはいません、可能性は残っています。
No.3
- 回答日時:
NO2です。
一部誤解を招きかねない個所がありましたので、補足訂正いたします。
●【しかも、各クラスから昇級できるのは、毎期わずか2名(C級2組のみは3名)という超狭き門となっております。】
⇒すみません。
「・・・なっておりました。」というのが正しいですね。
いまは、B2、C1、C2からの昇級枠は、それぞれ【3名】になっており、改善されておりますので。
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