電子書籍の厳選無料作品が豊富!

人間って男と女に体力差や体格差など、一般的に男性の方が強く女性は弱いと思うのですが、人間以外の動物はどうなのでしょうか?
細かいことはまったくわからないのですが、例えば肉食獣などは雌が弱いという印象がありません。
それとも本当は差があったりするのでしょうか?
昆虫の世界だと雄より雌の方が強い印象も受けたりします。
人間は力の差、本質的な違いから男尊女卑の歴史もあったりしますが、動物の世界にはそういったものはあるのでしょうか?
私の目には雌雄の力関係が対等=男尊女卑のようなものはないように映ります。
質問ばかりで申し訳ありません、素人の私にどなたかお教えください。
よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

 そもそも、動物の雌雄の序列と、人間の男尊女卑という感情は同列には扱えないと思います。



 体格差がある動物はたくさんいますが、やはり動物にとって体格差・攻撃心の強さは単純に社会交渉の場面で有利です。
 ですからたいていの動物で、体格が強く、序列を意識し、攻撃的なオスのほうがメスよりも地位が強いようです。
 たとえばチンパンジーではほとんどのオスはメスよりも優位にいるらしいと考えられています。ただしチンパンジーと違い、ニホンザルの場合はボスザルといえどもメスの集団の意向を無視することはできないように思います。
 ついでにいうと、チンパンジーでは明確に順位が決まっているのはオスだけであって、メスの間には明確な地位というものは観察されていなかったと思います。
 またある種のガンは、本来ならオス・メスでペアを組むところ、オス同士の"同性愛"ペアが報告されています。このようなペアは、力で劣るメスがいる雌雄のペアに力では勝るので、餌場を確保するのに有利であったりするようです。
 ライオンの話は有名ですね。新しいオスが縄張りを乗っ取る際、前オスの子供がいれば殺すか追い払います。メスが抵抗しても、オスとメスとでは腕力に圧倒的な差があるため無意味です。実際に、幼い子供を守ろうと抵抗したために殺されたり、子供をつれて逃げたメスの観察例もあります。

 ただ、体格に限らず雌雄の差がなぜあるかというと、オスメスで子供を得るための、簡単にいうとコストが違うからです。
 オスのほうが強い生き物というのはメスを巡ってオス同士で闘争する生き物です。そのためオスのほうが体格が大きく、攻撃的で、序列意識も強いのです。つまり、メスを囲い込むためにオスは強くなったわけです。
 ですから多くの生き物では、オスはメスを闘争の相手とはみなしていません。(そんなオスがいる種はとっくに滅んだのでしょう。)
 ローレンツが「騎士同精神をもっている」とまで言ったオオカミは、オスなら容赦なく攻撃するところを同じ群れのメス相手ならば甘くて許す場面があったりします。(私の知っているあるオス犬は、ルール違反でないかぎりメスがどんなわがままを言っても許していましたね・・・。見ていてほろりとするぐらいでした。)
 ニワトリも雄鶏同士は闘いますが、群れを率いるオスは美味しい餌を見つけると自分は食べずにメスを呼んだりします。そしてメスの群れにどつかれてつきとばされていたり・・・。
 私の見た動物では、オス同士は序列を強烈に意識しているし、メスを体力で劣るがゆえに格下の存在とみなしていてもそれはオスとは別のものであるか、あるいは序列をメスまで含めて考えはしていないような印象を受けます。
 動物は、格下にみなしていてもメスを他の群れのオスから守ります。さらに攻撃することはあっても、オス同士でする闘争相手にメスを選んだり、殺したり致命傷を負わせるまでのケガをさせるオスはほとんど観察されていないと思います。
(シカのように武器に比べてすぐ逃げられる動物の場合、攻撃の抑制心が発達していないので狭い檻に雌雄を入れるとメスが殺されることがあります。また群れを作らない動物の場合も同様です。他にも群れを作らない動物の場合などでは雌雄に大きさの差がない生き物もいますので、殺されるのはメスに限りませんが・・・)
 さらに、オスのほうが優位でも繁殖相手を選ぶ際、最終的に選択権があるのはメスのほうです。オスは無理強いできません。イルカにはレイプと言われている観察例もありますが、ほぼすべての動物は、どれほどオスがしつこくてもメスが拒否すればそこまでです。

 動物にはメスだから劣っている、オスだから優れている、そこまで社会的な認識として作り上げるほど、知能や感情が発達してはないのではないでしょうか。
  
 冒頭に戻って、そもそも「男尊女卑」というのは、動物の群れの序列とはまったく別のものではないかと思います。動物では力関係は対等でなくても、男尊女卑ではありません。
 先述のライオンでも、オスはメスに比べて大人になれる確率は非常に低いです。メスは妊娠期間も長く子育てにも数年を費やすのに、オスがボスとしてハーレムに君臨できるのはそれより短いこともあります。
 それでもオスはより上の地位を目指せないと自分の子供を残す可能性がえられず、メスはその競争はありません。
 どちらが優劣というものでもないのだと思います。
 仰る「男尊女卑」の意味がよくわかりませんでした。社会性のある動物で、雌雄で社会的な地位に差があるか、というと、ある動物にはあります。
 しかし人間のように、男性が自分の優越心を満たすために差別的な制度を性別で決定して、それを女性に押しつけるような社会認識を持った動物は他に知りません。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
オスとメスで子供を得る為のコストが違う、というお話は大変納得できました。
人間も動物と同じく一夫多妻制の場合も多々ありましたし、それが動物でいうライオンなどのハーレムと同じなんですよね。
強く勝利を掴んだオスのみが、子孫を残せるというシステムがオスを強くさせ、争う必要のないメスはオスよりも力が弱くできているんでしょうね。
大変参考になりました、ありがとうございました。

お礼日時:2005/11/15 19:06

 ゴリラやトド等はオスの方が圧倒的に大きくて強いですよね。


 他方、カマキリや蜘蛛等はオスの方が小さい場合が多いと、色々なケースがあるのではないでしょうか?
 日本猿やチンパンジーではやはり大きめのオスがハーレムの頂点に座していますよね。つまり男尊女卑ですね。
 ライオンのオスなんか羨ましい限りで、狩りせずゴロゴロしているだけなのに、獲物を最初に口にする事ができます。
 海鳥なんかはオス・メス同程度の大きさで、育児も共同で行いますね。

 つまり、その種の生物の狩りの役割分担と子育ての母胎の負担と役割分担によって、それぞれのスタイルが形成されてきているのではないでしょうか?
    • good
    • 0
この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
参考になりました。

お礼日時:2005/11/15 19:03

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!