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実は、他のページにあった他の方の質問に関連しての質問なのですが。日本語では、方角を言うときに次の(1)、(2)のようなルールがあると思います。

(1)東西南北の文字を音読みする場合は、方角について言う場合は南北を最初に言い、地域について言う場合は東西を先に言います。
例(方角):北東の風
例(地域):東北地方

(2)訓読みをする場合は、どちらを先に言ってもよい。
例:にしきたの風、きたにしの風

ここまでは分かるのですが、次の(a)、(b)のような疑問が解けません。

(a)訓読みする場合の「にしきたの風」と「きたにしの風」は同じ意味でしょうか。同じ意味のようにも思えます。しかし、「にしきたの風」は「北西の風」という意味であり、「きたにしの風」は「西よりの北の風(例えば、北北西の風)」または「北の風と西の風」という意味であり、両者は異なるようにも思えます。「にしきたの風」と「きたにしの風」は同じ意味でしょうか。

(b)なぜ(1)、(2)のようなルールができたのかという理由が分かりません。私なりに推測して得た理由は次の(ア)、(イ)のようなものです(私の全くのあて推量です)。

(ア)日本語では訓読みをする場合はどちらを先に言ってもよいのは、日本人はもともとは東西を基準にしてこれを先に言っていたが、南北を先に言う言い方も併せて用いていた。だから、訓読みする場合はどちらを先に言ってもよい。

(イ)しかし、漢字(原語)が日本に入って来たとき、漢字(原語)では、方角については南北を先に言い、地域について言う場合は東西を先に言う習慣であったので、また音読みをする場合は原語に合わせたので、上記(1)のように言い分ける。


古文にお詳しい方、あるいは漢文や中国語にお詳しい方ならお分かりになるかもしれないと思い「文学」のカテゴリーに質問させていただきました。よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

昔の中国の皇帝は、北を背に南に向かい鎮座し政(まつりごと)を行うため、左手(東)右手(西)となります。

これは北極星は不動であり、不動の座に皇帝が座るとのことからです。また左は格上であり右は格下となります。左(東)が格上なのは、陽が昇る方向という説が主流です(相撲の番付など)。
日本はこの中国の影響を受けて政治を行っており、京都の御所などは天皇は北を背に鎮座し南に向かいます。
方角で南北が優先されるのは、この天皇(皇帝)が座る位置からという考え方があります。東洋西洋を問わず君主が世襲制の場合、未来永劫普遍(と思われている)の北極星を方角の上位に持ってくるのは自然な考え方と思われます。では、東西を先に読む方角はあるのでしょうか?
中国の易経では八卦にそれぞれ方角を当てはめており、西北・西・南・東・東南・北・東北・西南とあらわします。この場合の東西が南北より先に来るのは、陽の昇り沈みが卦に影響すると考えられたからです。易経は方角を大事に扱っており、またこの方角はその方向の地域をもあらわします。その為、中国でも東北や西南という呼び方になったと推測されます。日本もこの中国の影響を受けたかもしれません。
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この回答へのお礼

日本の方角の言い方にも、中国における権威と学問の深い背景があったんですね。長い間、なぜ方角と地域で北東/東北と言い分けるのかと不思議に思っていましたが、疑問が氷解いたしました。

普通であれば恐らく私ども素人が窺い知ることのできない深遠な世界をご教示いただいたように存じます。また、八卦、易経など多くのことを勉強させていただきました。誠に有り難く、御礼の申し上げようもありません。

なお、雑事に追われご返事が遅くなり申し訳ありません。深くお詫びいたします。有り難うございました。

お礼日時:2006/01/13 19:51

(1)について昔から両方の言い方があり、統一されていなかったのだと思います。


ただ、どちらかというと東西を先にすることの方が多かったものと思われます。
ただし風向を言う場合は寒い北風か暖かい南風かが重要なので南北を先にすることが多かったのでしょう。
明治になって、気象庁に相当する公的機関が風向の正式な呼び方を決めて、風向以外の方角もそれに倣ったものと思われます。
地域の名称はそれ以前から使われていたので東西が先なのであろうと思います。
訓読みの場合はあまりないと思いますが、東西を先にすることの方が多いでしょう。
もっとも、昔は方角で南東あるいは東南を表す代わりに巽(たつみ)などと言うことも多かったように思います。
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この回答へのお礼

多くのご教示を頂き、有り難うございます。
いずれのご指摘もなるほどと思われるものばかりです。昔からの用い方、外来の言い方、公的機関による整理、などが複雑に絡み合っているのでしょうね。たいへん参考になりました。有り難うございました。

お礼日時:2006/01/05 21:00

あくまで個人的な見解ですが、


方角を言う場合、基準は南北(北極と南極)にあり東西には基準がないので頭に基準の南・北を付けるのではないでしょうか。

また地域の場合は東西が基準になっているように思います。
例えば「西洋・東洋」とか西の都・東の都などで日本における文化が北や南をあまり使わなかったので「東西」が基準(頭)になったのではないでしょうか。

訓読みの「にしきたの風」「きたにしの風」はあまり聞いた事がありません。
「きたの風」「ほくせいの風」「にしの風」とはいいますが・・・

天気用語でも正確には「南南西の風」「西南西の風」と言いますが、大雑把には、真東・真西の風は「にしのかぜ」「ひがしのかぜ」と言い、南北どちらかに振れていれば「北寄りの風」「南寄りの風」といいます。

この回答への補足

確かに、方角は南北を基準にして言いますね。それに、地域は東西を基準にして言うようです。やはり、日本における文化が影響しているのでしょうか。

それから、ご指摘が気になって広辞苑で調べてみましたが、「にしきた」は載っていますが「きたにし」は載っていません。やはり「きたにし」という言葉はないのでしょうか。私は過去にどちらも何度か聞いたようなぼんやりした記憶があるのですが...。

また、ほかにもたくさんのご指摘を頂き有り難うございます。たいへん勉強させていただきました。厚く御礼申し上げます。

補足日時:2006/01/03 18:06
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